第90話 いざ監獄へ!
依頼を受けたはいいけど……正直何をすればいいのか分からない。僕たちは金貨を担いでギルドに戻って行った。
「まずは魔物から調べるでござる」
ネコマールに勧められ、魔物を調べることにする。
「あの魔物ってどうしたでござるか」
ネコマールが尋ねてきた。
「魔物の解体はケルンの役目のはずです」
そう言いながらギルドの扉を開けると、ソファに座っていたケルンに尋ねる。
「ねぇケルン。この前倒した魔物集団ってもう処理したの?」
「ん?あああれですか。あれは事件の証拠だとか言って解体する前にお役人に持っていかれちまったんです。なぁエレーナ」
「そうですね。素材を卸せなかった代わりに一応報酬は増額してもらってますよ」
あ、あぁ……もう無いかぁ。あったら中身を教えてもらいたかったんだけど。
「何でこんなことを聞くんだマスター」
実はかくかくしかじかだと中にいるメンバーに伝える。
「あ?ルドルフの借金のかたに依頼を受けたのか?別に馬車買うためならいいけどな」
ケルンはそう言って調べる。向かいにいるマリアが口を開く。
「それがダメとなるとどこかで聞く必要があるな。誰か入手経路を話してくれそうなやつはいないのか?」
ソファに寝転んでいたサラが飛び起きる。
「ならグラントから直接聞けば?」
「それは無理だよ。サラ、グラントは今監獄にいるんだから気軽な接触は難しいよ」
どう考えても無理だ。極秘と言われている以上そう大掛かりなことはできないだろう。それを察したのかマリアが思案する。
「まぁ確かにあの規模のことをすれば確実に監獄島送りだろうな」
「監獄島でござるか?」
「この帝都から遠く離れた生き地獄とも言われる島だ。囚人は凶悪、看守も狂暴。そもそも近づいて生きて残れた者はいないというレベルの環境だ。そもそも遠いし、何もかもが極秘に包まれている。旅をしていたころもあそこには近づかなかったな」
そんな町恐ろしすぎるよ。それにそんなに離れていたら調べるのも大変じゃない?
「違うっしょ。確かに監獄は監獄島だけど、そこに護送される前に収監しておくところがあるでしょ」
「まぁあるだろうけど。そんなのどこにあるか分からない所でしょサラ」
僕がそう言うとケルンが頭を抱える。
「あのなサラ。マスターたちは新人なんだ。知らないこともあるだろ」
そう言ってこっちに向きなおると。
「この帝国では監獄管理や司法は大鬼族が担当してるんだ。つまりアーロンさんなら伝手があるんだよ。地元や自宅があの辺だからな」
あ、アーロンに伝手があるのか!知らなかった。じゃあアーロンに聞きに行こう。
しばらくするとアーロンが戻って来たので、尋ねてみる。
「あぁあそこか。確かあの騒動が合った時っていつだったか?」
「1ヶ月くらい前だよ」
「じゃあまだ帝都に残ってるか。一応司法で沙汰がくだらなければまだ留まっているはずだからよ。じゃあ行くか?」
「うん。今ここにいるメンバーで行こう。エレーナさん留守をお願い」
「分かりました」
こうしてアーロンの身内がいるという監獄に向かうことになった。




