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第52話 テイマーの真実と絡繰

「流石あそこの褐色男と違ってそこの騎士様は思慮深いようでね。まさか俺もここまでやられるとは思わなかった」


 グラントはそうほくそ笑んで懐から薬を出した。


「だがこれでお前らも終わりだ!喰いやがれ!」


 グラントはそう言って薬を投げる。ドラゴンはそれを口にする。




 マ、マズい!もしかしてその薬の内容って……


「まさかこの薬でドラゴンを強化する気じゃ……」


「ご名答!まぁ少しハズレだな元々食わせてたからよ」


 ドラゴンがそれを食べた瞬間周囲に重い空気が漂う。竜のような高ランクにもなるとそれだけで周囲にまき散らす魔力覇気が増え、大体の冒険者はそれだけで動けず圧倒されてしまう。


「くっ!」


「これは凄い……」


 現にケルンやシルファは押されているようだ。


「そこのガキは圧倒されねぇのか?」


 グラントはそう聞いてくるので僕は平然と答えた。


「え?僕魔力覇気耐性Sランクだから」


「小癪な!ならもう一発」


 グラントがもう一発投げようとしたところでドラゴンが暴れだす。


「ちっ大人しくしやがれってんだ!」


 グラントは短剣でドラゴンの首を刺す。


「酷過ぎますわ。ドラゴンを何だと思ってるんですの!」


 僕にはわかるこの薬にある大きな副作用。それは魔物にとってあまりの苦しさによる暴走だ。きっとあの薬の内部には帝国のテイマー協会においての禁止薬物が含まれているんだろう。推測だが他五頭にも同じ処理がされているはずだ。だって狂暴すぎるしね。さっきの所業も含めて本当に酷い……


「良くこんな事ができるね。ドラゴンが苦しんでいるじゃないか!」


「それがどうした?魔物は魔物殺さずに使ってやってるだけありがたいと思うんだな!」


 そんなの酷すぎる!生物のことを何だと思っているんだ!


「これは酷過ぎますわね。後ろから攻撃したいけれど近づけませんわ!」

「僕がやるよ」


 僕は隣にいた軍曹に指示を出し飛び掛からせた。


「フンお前もテイマーじゃねぇかよ。しかしボーパルバニーか。良い魔物だが俺のドラゴンには及ばねぇな!」


「僕らはお前とは違う……」


「良く言えたもんだ。やれ」


 グラントの一言でドラゴンは遠慮なく炎を吐きだす。そしてそれをジョージの盾で防いでいた隙に相手は飛び降りて逃げ出してしまう。


「あばよ!しくったら殺処分だからな!」


「あーっ!無責任に逃げやがった!」


「ちょ逃げるなんて許しませんわ!」


 ジョージとルナが反応する。


「マスター。アイツは俺とルナお嬢が追うからマスターはケルンとシルフィの三人と戦ってください」


「分かった!そっちは任せるよ!」


 僕がそう言うとルナはジョージを抱えて飛び降りていった。




「ぎゃお!」

 ドラゴンは興奮していて見分けがつかず尾を振り回している。


 シルフィとケルンを乗せた僕はそれから次々逃げていく。


 幸運補正によって相手の尻尾の攻撃が当たらなかったのが幸運だったかもしれない。

「ん……マスターのことは絶対守る」


「ありがとうシルフィ」


「俺のことも忘れんな!」


 両手に鉤爪付きの手甲を付けたケルンもそう答える。


「さぁ!ドラゴンを止めに行くよ!」


「「了解」」


 僕、ケルン、シルフィの3人でドラゴンに突撃していった。

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