第43話 衛兵への調査
僕は押されるがままに依頼を受けたはいいがいったい誰がいつ来るのかなんてすぐには分からない。だから部屋を出てルドルフに相談してみた。
「う~ん……ドラゴンがどこから来たのかについては俺には分かりかねますね。あの時は三日三晩アーロンとマスター職を押し付けあってたんで」
「やっぱりそうかぁ……衛兵なら分かるかな?」
「分かるんじゃないすか?ほらサラネコマール行くぞ」
「は~い」
そのまま僕は先にドラゴンが来襲したと言う帝都東門の一階にある衛兵小屋を訪れてみた。衛兵小屋の扉を叩くと交替前の衛兵が現れた。
「何か御用ですかい?」
「ずっと前帝都に襲来してきたことがあったでしょ?」
「あぁ有りましたね。確か新米マスターが追っ払ったって言う」
「その時のことを詳しく聞きたいんだけど覚えてる?」
「良いですけど。あの時は俺がグーたらし過ぎてて暇つぶしにパチ行こうとしたところで、仲間に叩き起こされたんすよ。そしたら城門をドラゴンが越えそうになってて慌てて本部に通達したんですよ。あぁ!何ならあの時の衛兵呼びましょうか?確かあの時の人はねぇ……」
衛兵は小屋の中の帳簿をめくる。そしてその人を紹介してくれた。
その衛兵は僕の訪問を嫌がっている様子だったが事情を説明すると皇帝陛下の命令ならしょうがないと何とか答えてくれた。
「知りたいなら丁度良いよ。このはしごを登れ。途中かららせん階段だから気を付けろよ」
衛兵は僕にはしごを登るように言う。
「分かりました。サラはギルドに戻ってエレーナに報告して来て。あとできる限りの人数も集めるように言って」
「りょ!じゃ行ってきまーす!」
サラは雷の速度でギルドに走っていった。
帝都の城壁にはいくつか塔が建っている。その一つに僕とルドルフとネコマールは登った。
「ここは古代の怪物すら見下ろせる塔だぜ。ほら向こうにはカーム湖が見えるだろ?」
「えぇ凄く綺麗です。空気が良いからそんな遠くまで見渡せるんですねぇ」
「双眼鏡を使えばそこの湖畔のリザードマン共も見えるぞ?」
「あぁ生活してる人が見えますね。で本題なんですけどここで見てたんですか?」
「まぁ俺が俺の役目だからな。驚いたぜ少し目を離した隙に急にドラゴンが湧いて出たんだからよ」
「急に……ですか?」
「あぁこの塔は高いからあちこち見なきゃならないんだが。明後日の方向向いてたらいつの間にかいたのよ。大体この距離だと魔物が襲って来てても着くのに時間がかかるからその時教えちまえばこっちから出撃できる」
「でもそれが効かなかったと」
「あぁ急に現れたからびっくりしたよ」
「まぁテイムされたもんですから当然かもしれませんねマスター」
ルドルフが口をはさむ。
「え?あれテイムされてたんか?そりゃ驚いたなぁ。でもテイムされてたんなら急に現れることもあるのかもな」
衛兵はそう答えて話を締めくくった。
どうやらカーム湖の辺りが怪しいらしい。場合によってはこちらも総力戦で臨む必要があるかもね。
そんなことを言っていると急にカーム湖が沸き上がり怪物が姿を現した。




