第38話 古代技術の力ってすげー!
ギルドの外の庭スペースにゴーカートが鎮座する。その周りでフィオナは色々な工具を持ちながら指示を飛ばしていく。周囲にはアーロンとマリア達が掘り起こした地下室の発明品も並んでいる。
「フィオナ殿。この砲口はここにつけるので良いでござるか?」
「そうね!これはサブウェポンになるからここに置いておきなさい」
「やはりマスターが乗るんですから色も変えた方が良いと思いますが……」
「そうだな。私とレンが相乗りできる場所を……」
「あなたの乗り場所は聞いておりませんわ」
そんな感じで様々な機構を付けていく。
「フィオナ。やっぱり普通に車型にするのも良いけど奇をてらいたいんだよね」
「えぇそれも考慮してあるわ。動物型にしておきましょう」
「よしやった!」
「てかここ暑いわね。後でアタシの研究スペースを増築しましょ」
「検討しておくよ。僕にとっても博士の研究所って燃えるから今すぐやってもいいけどエレーナさんの目がうるさいし」
「あの人ギルドの事務をほぼ全部やってるの?まぁアタシもやる気ないけどね」
「最近は改善したけどね。あ!『めんどくせぇ!』と言ったアーロンが力技でタイヤを取り外した!」
「何やってんのよそんな力技で外したら部品がぐらつくでしょうが!工具を使いなさい工具を!」
フィオナはあちこち走り回っている。そんなこんなでギルドの一部メンバーの協力もありつつ僕の乗る車?が完成したのだった。
目の前に現れたのは馬車ほどの大きさがありつつもタイヤが無い乗り物だった。脚は6本くらいあり目の前には二本の巨大なはさみがある。そして尾には巨大な針状の物が……
「これは……デカいサソリ?」
「なんか途中でサソリみたくなっちゃったからデザインをサソリに寄せたのよ。ほら乗りなさいよ」
フィオナは僕を操縦席に案内する。そこには沢山のレバーがあった。
「これで操縦するのよ。後は乗って覚えなさいよね。はいこれ説明書!」
雑に留められた説明書が投げ込まれるのとともに数匹の魔獣が飛び乗って来る。
「ん?ガル、軍曹!一緒に行く?」
ガルというのは前にキノコ狩りに行った時引き取ったケルベロスでガルルと鳴いていたからで、軍曹はボーパルバニーの中でも特にキビキビした動きをするのでボーパル軍曹と言う名前が空から降って来たのだった。
「後これ私の種よ」
僕に蔓が差し出される。その持ち主はアルラウネだった。森で拾って以来庭に植えている。
「この種をサソリのどこかに植えておくと私の分体ができるから頼るといいわ。感覚は共有できるしね」
「ありがとう!じゃあ行ってくるよ」
僕はサソリメカに付けた穴に土を入れ種を植えてから、そのままレバーを引くとガシャンガシャンと言う音がしてサソリメカが力強く前進し始めた。
さぁ冒険の始まりだ!




