第36話 魔界技師フィオナ加入
謎の大砲で盗賊を吹き飛ばすと砲口からは魔素の混じった煙が漂っていた。
「よしこれですべて解決ね!」
「解決な訳無いでしょうが!何で拙者も一緒に吹き飛ばされるんでござるか!拙者が笠の盾で衝撃を受け流したから良いものを……あ!衝撃で気絶した賊は縛ってるからご心配なく」
「ゴメンネコマール。でも賊を取り押さえたのは君のおかげだよ。後で魚奢るから……」
「ただの魚ではなく高級魚丸ごとの刺身を奢っていただくでござるよ!レン殿」
「はいはい!」
ネコマールには悪かったけど彼自身もちゃっかりしてるなぁ全く傷無いじゃん。
「まぁ僕としてもネコマールは大事な仲間だから無事であってほしかったんだけどさ」
「ぐすっレン殿……」
そんなことをしている間上でピキピキと言う音がしだした。
「ん?何の音でござるか。拙者生命の危機を感じるでござるよ」
ネコマールがそう言うとフィオナは「あ!」と叫んだ。
「そう言えばさっき大砲を撃ったから家が壊れかけてるのよね」
「なんじゃそりゃぁ!」
ルドルフの目は飛び出ている。
「そんなのこの廃倉庫を作った大工に言いなさいよ!」
「責任転嫁?この期に及んで責任転嫁か?!」
「と、とりあえず逃げるよルドルフ!ネコマール!フィオナ!」
そう僕が叫んで四人で(賊はネコマールが引きずりながら)逃げていく。
僕らが逃げて間を置かずにガラガラガラと倉庫は崩れ去ったのだった。
「爆発オチなんてサイテー!」」
「「「誰が言ってんだ!」」」
更地になった研究所を見てフィオナはそう叫んだのだった。
賊を衛兵に引き渡した後で僕ら四人は歩いていた。
「ぐすっ……アタシの研究成果はまだいいわ。崩れたのは倉庫自身だけで地下室は無事みたいだし後で掘り起こしましょ?レンが持ってきた古代の遺物も持ち帰れたしね。問題は……」
「問題は?」
「アタシの家よ!爆発のせいでアタシの家が無くなったじゃない!」
「自業自得だと思うけどね」
「盗賊が来たので対処しただけだから大丈夫じゃないかしら。これは任務に対する必要な犠牲よ。補填をお願いしたいわね」
「補填?補填ってまさか……」
「アンタたちギルド所属なんでしょ?アタシを住まわせなさい」
予想通りのことを言い出した。
「どうせアンタらのとこには機械弄りできる人いないんでしょ?だからアタシに尋ねに来たのであって」
「う、うんそうだけど……」
「なら解決ね。今からアタシはアンタの部下になるわ。部下って言うのも言い方を調整しなきゃならないわね。よろしくマスター♪」
随分強引な女性だ。まぁ仲間が増えるのは喜ばしい。
「良いけどフィオナ郷に入っては郷に従って貰うよ?」
「分かったわ。アタシだって別にそのくらいのルールは弁えてるつもりだし」
大丈夫かなぁ……
僕がフィオナをメンバーに紹介するとアーロンとジョージケルンは歓迎してくれた。
「何だコイツルドルフの知り合いじゃか。何も知らない奴よりも大分ましだなこりゃ」
「旦那も凄いですねぇ。色々なメンバーを従えてくる。これで旦那が来てから4人目ですかい。あぁ従魔も入れればもう少し増えますねぇ」
しかしマリア達女性陣の一部はそうでもないらしい。
「なぜ新しいメンバーなど連れて来たんだ……」
「え?マリア直前のネコマールの時は歓迎してたじゃん」
「ネコマールは男だからな!女メンバーが増えるとレンと同衾する機会が失われるだろう!」
えぇ……
「あぁその事なら心配ないわ。今から日程を決めて同衾をしましょう」
「何?フィオナはそれを決めてくれるのか?!」
「当然よ。私はこのギルドの頭脳なのだから」
僕を置いて行って女性陣はウキウキで話し始めた。僕は一人で寝れるよぉ!




