↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナイトコードΩ 【残響の封印】  作者: 神北 緑


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/214

北アイルランド連合王国 ― 始まりの地

華の都ロンドン。 古きと新しきが交差するこの街に、二人の影が降り立つ。

それは再会のための旅路。 そして、守るべきものを取り戻すための決意。

だが、その背後には、静かに迫る視線があった。


華の都ロンドン。


昼でも夜でもざわめきを止めない、古きと新しきが交わる街。

国際空港のガラス張りのロビーに、夜の照明が反射し、ざわめく群衆の波が広がっていた。


自動ドアを抜け、二つの大きな影が人の群れをかき分ける。


人々にはただの旅行者に見えるが、その背丈と気配は明らかに異質だった。


ルクジムが深く息を吸う。


「ここが……お前たちの町か。」

ジョーが口を開く


「ああ、兄貴。何年も帰ってない気がするよ。……だが、今度は絶対に守り抜いてみせる。」

ルクジムの声には懐かしさと決意が同居していた。



その数百メートル後方――。


群衆の影に紛れ、一人の女が彼らを静かに見つめていた。


赤いレザージャケット。


冷えた鋼のような瞳。

人混みの中でも、その存在は刃のように際立っている。


彼女の名は、ミラ・カステリ。

国際刑事警察機構(インターポール)所属の捜査官。


五日前のイエローナイフ空港郊外テロ事件。


カナダ警察から得た情報を元に、彼女はロンドンへやってきた。


――その視線は今、二人の巨影を確かに捉えている。



物語は再び、交錯の舞台へと進み出していた。






氷の記憶、炎の追跡―ミラ・カステリ



カナダ・イエローナイフ空港。

白い吐息がガラス張りのロビーに溶けていく。


冷えた風が自動ドアの隙間から吹き込み、金属の匂いを運んでいた。


冷たい風が吹き抜けるロビーの片隅で、ミラ・カステリはコーヒーの紙カップを手に、静かに監視を続けていた。



彼女はインターポールのフィールド・エージェント。


国際組織犯罪対策部門に所属し、世界各地で発生する異常事件やテロの背後に潜む影――オルド・アークを追っていた。


その組織は未だ正体不明。


だが、ミラには確信がある。

兄を殺したのは、あの影の中にいる者たちだ。


今回の任務は、空港郊外で発生した爆破テロ事件の調査。


だが、彼女の本当の目的は別にあった。

兄の死と同じ“臭い”を感じたのだ。


現場から少し離れたガソリンスタンドの防犯カメラ映像を確認していた彼女は、ほんの数秒だけ映った二人の人物に目を留めた。


異様な雰囲気を纏った若者と、大柄の男。


「……この二人、普通じゃない」


直感が告げていた。

彼らはただの旅行者ではない。


映像と空港の発着記録を照合し、彼らがロンドン行きの便に搭乗することを突き止めたミラは、即座に航空券を手配し、彼らの後を追った。


ロンドン到着後も、彼女は尾行を続ける。


二人は慎重に動いていたが、ミラの経験と執念がそれを上回った。



インターポールは「リバース」と呼ばれる人外の存在を把握している。


だが、彼らが組織化しない限り、各国警察機関への情報共有は制限されている。


抑止力、必要悪として黙認されているのだ。



しかし、最近になって「天使」の目撃例が急増し、北極やアイスランドではその死体が発見されるという報告もある。


ミラはそれらの事例が、オルド・アークの活動と関連していると睨んでいた。


「ロンドン―追跡者」へ続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。