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28.帰宅後の反省会…?

*帰宅後の女子会です

「殿下から許可が出た! ラッキー!」


男性陣の部屋を出てからも、リリアナは上機嫌だった。


「まだ言ってるの?」


隣を歩くエレナが苦笑し、先を行くシャルロットとイザベラが振り返る。


「二人とも、少しは反省した?」

「してるよ、騒がしくしたことは。……言葉遣いは許可が出たし」

「許可が出る前からずいぶんくだけた態度だったけどね」


イザベラの指摘に二人が詰まると、4人はそのままアカデミーを出て王都のタウンハウスへ帰った。居間でソファに腰を下ろすと、シャルロットとイザベラがまっすぐ視線を向けてくる。


「……何?…反省会?」

「……まず今日の騒動だけど、本当に巻き込まれただけなのね?」


シャルロットの確認に、リリアナとエレナは当時の状況を説明した。ぶつかられて言いがかりをつけられたこと、リリアナが言い返して長引いたこと。事情を聞いた二人は安堵の息を漏らす。


「騒動自体は二人のせいじゃないのね。……でも、あの部屋で騒いだのは別の話よ」

「でしょ?!…じゃなかった……」


落胆するエレナに、イザベラが尋ねた。


「あの部屋では何を話してたの? 扉の外まで声が聞こえてたよ」

「小声のつもりだったんだけど……」

「……全部聞こえてたみたい」


くすりと笑うシャルロットに、リリアナが顔を上げた。


「だってさ、シャルやベラへの態度と私たちへの態度が違いすぎると思わない? 二人なら庇うのに、私たちには開口一番『またお前たちか』だよ。シャルなんて前に『いつでも頼れ』って言われたんでしょ?今日は本当に何もしてなかったのに」


その言葉にシャルロットはハッとした。自分も部屋へ駆け込んだ際、二人が何かしたのだと思い込んでいたからだ。


「…ごめん。私も二人が原因だと思ってた。次からは先に話を聞くわ。……でも、あの場での口論は不要だったと思うけど」

「「……はい」」


二人は素直にうなずいた。

ひと区切りつき、イザベラとエレナが用意したお茶を囲む。リリアナがふと思い出したように言った。


「それにしても、殿下のタメ口許可にはびっくりした!」

「そうね…今までの事を含めて不敬罪にならなかった事も信じられないけどびっくりしたわ…」

「殿下はああ言ってくれたけど、私は今のままでいいかな…」

「私も、いきなり崩すのは落ち着かない」


シャルロットとイザベラの答えに、エレナも頷く。


「まぁ、私たちなんて気づいたら崩れてただけだもんね」

「二人はその調子が自然なのよ」


シャルロットが笑うと、リリアナが楽しそうに提案した。


「二人があの部屋で話したらどんな感じになるんだろ。静かに話せそうだし、試しに行ってきてくれない?」

「そうね。授業で殿下に聞きたいことがあるから、今度都合を聞いてみるわ」

「私もセドリック様に確認したいところがあるから一緒に行く」


話がまとまると、リリアナが「どれくらい静かに過ごせたか後で教えてね」と付け加え、場に笑い声が重なった。



アカデミーで言い合いになっても、家に帰ればこうして同じテーブルを囲む。

自分のために怒ってくれたリリアナ。

事情を聞いて謝ってくれたシャルロット。

最後まで話を聞いてくれたイザベラ。


「……何?」


視線に気づいたリリアナに、エレナは微笑んだ。


「ううん。やっぱり、家っていいなって」

「変なエレナ」


呆れつつも肩に寄りかかってくるリリアナと、それを見て微笑む二人。


男性陣の部屋はまだ少し静かすぎるけれど、この居間なら何時間でも過ごせそうだった。

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