究極生命体、読書 1
色々ありすぎた授業初日から一晩明け、私はデスティに言われた図書館へと向かっている。
デスティ曰くこの学校の図書館は古代からの知識が集められているから、どんな魔法の記録でもあるはず、とのことだ。
しばらく歩いていると大きな本の形が彫られているわかりやすい扉が見えてきた。
その扉を開け、中に入るとそこには、見渡す限り本ばかりの空間が広がっていた。
入ってすぐ見えてきたのは大きなホール。ただ、そこにたどり着くまでの短い通路にもぎっしりと本が詰め込まれている。
ホールの中にはおそらく本を読むためであろう木製の机と椅子。そして中心には司書さんのためのカウンターが設けられていた。
私はその方へ近づいていったのだが、どうやら司書さんは今ここにはいないようだ。
流石にこの膨大な数の本の中から読みたい本を探すのは一苦労なので、司書さんを探すことにした。
とはいったものの、この巨大な図書館の中から人1人探すのもなかなか大変だ。
私は制御できるようになった飛行魔法で飛びながら探しているのだが、あまりに見つからないため「はあ…」とため息をついた。
ホールを中心として別れる通路をかなり奥まで進むと、ようやく1人の人間を見つけることができた。
どうやら向こうもこちらに気づいたようで空飛ぶ私を見つめている。
ひとまず私は降りてその人に聞いた。
「ねえ、あなたは司書さん?」
するとその人は被っていたフードを取り、答えた。
「私?私は司書じゃないよ。ただのお客さん」
「そうなんだ…はぁ…なんでこんなに人が少ないんだろう」
私がその人は司書ではないと知り、軽く絶望していると、その人は言った。
「探したい本があるの?私が魔法で探してあげようか?」
「あなたそんなことできるの?じゃあお願いします!あ、私はアルト、よろしく!」
私がそう言うと、その人は楽しそうに笑って言った。
「ふふ、私はスライ。よろしくね、アルト」
スライはそう言ったあと魔法を発動した。無詠唱で発動させたため、今年の生徒ではなさそうだ。
私が彼女に読みたい本の内容、というか知りたい能力の種類を教えると、すぐに探して持ってきてくれた。
とりあえずその本をホールまで持っていくために、スライにも手伝ってもらっている。
「ずいぶん種類がバラバラだけど、アルトはどんな能力を使うの?」
「えと、私もよくわかんないんだけど、私究極生命体なんだって。それでほとんど全ての魔法が使えるとかなんとか…」
「そう、それでも全部使おうとするなんてすごい根性だね」
「なんだか成り行きでね…そういえばスライはあそこで何してたの?」
スライと会ったのは図書館のかなり奥の方だったので不思議に思っていた。
その私の問いかけに対し、彼女はこう答えた。
「うーんと、まあ簡単に言えば宝探し、かな」
「宝…?こんなとこに?」
「まあそれはついでなんだけどね」
話していると、ホールに戻ってきたのでそこで一旦会話が途切れた。
しかし、本を置き、一息つくと、スライはまた話し出した。
「ねえアルト。アルトは知ってる?2つの原書のこと」




