究極生命体と授業 3
「…そろそろ授業、再開するよ。このまま何もしないと、カナデさんに怒られそうだし。」
「あ…うん、よろしく…」
私は、デスティの言った言葉が気になりながらも、そう返事をした。
「…じゃあまずは能力についてからだね。能力の使い方は2人とも知ってるよね?」
それを聞き、私とダイアナは頷く。
「…ならいつもどうやってるか、教えて。」
「ど、どうって…使う能力の名前を叫んだら発動するって感じかな、飛行魔法しか使ったことないけど…」
「私も、知識としてはそんなものよ。」
私達がそういうと、デスティはその答えを待っていたかというように話し始めた。
「…だよね…みんな最初はそう。…でも本当はそんなことする必要はないの。」
「そ、そういえばインスティ先生は詠唱してなかったような…」
私がインスティ先生の名前を出したからか、デスティは少しむっとしたが気にせず続きを話し始めた。
「…本当に必要なのは、イメージ。頭の中ではっきりと思い描けたら、それだけで能力は発動する。」
手本を見せるように、デスティは自分の掌の上に紫色の光る球体を生成した。
「す、すごいわ…本当に無詠唱で…」
「…別にすごくはない。やり方を覚えれば、誰でもすぐにできる。」
だが、そんな簡単にできるのならなぜみんなは詠唱をするのか。気になったので聞いてみることにした。
「でも、それならなんでみんなは詠唱をするの?」
「…それは、詠唱をすれば能力のイメージがしやすいから…というより能力を使う自分の姿が想像しやすいから。本当は詠唱というのはイメージがしにくい強大な能力でのみするものなの。」
「なるほど…でもインスティ先生の魔法の威力無詠唱なのにすごい威力だったけど、あれはどうして?」
生徒との模擬戦でインスティ先生が見せた魔法の威力は明らかにおかしかった。
「…それは多分制御可能な魔力量の問題かな。こればっかりは鍛えるしかないんだけど、使える魔力の量が増えればイメージによって魔法の出力の調整ができる。」
「単純に経験の差ってことなのね。」
考えてみれば、まだ学生の私達と先生とでは実力に差がありすぎるのは明白だ。
「…よし、じゃあ早速無詠唱の練習、始めよう。」
「え⁉︎いきなりここで⁉︎」
私達が今いるのは寮の部屋の中だ。使う魔法によっては大惨事になってしまう。
「…大丈夫。アルトはさっき言ってた飛行魔法ならリスクは少ないし、ダイアナも石だから一つくらいは安全なの、あるでしょ。」
「《小石生成》っていうのがあるわ。多分これなら大丈夫。」
「…じゃあまずここで少し練習して、インスティ達が訓練場から出たら訓練場での練習にしよう。」
私とダイアナはそれに頷き、各々練習を始めた。




