第九話「突然の終焉!?」
「この話はフィクションでございます。」
【遠山の禁さん!-幕末維新篇-】
第九話「突然の終焉!?」
「前回からの流れ」
細川幕府の倒幕するべく、薩摩の西郷、長州の木戸との密談の場に
ひょんな事で仲介人であった坂本龍馬 (さかのもとりょうま)が死んでしまった事で、
代理人 (変装させた三捏世)を立てるも即バレで無駄骨に終わる脇賀源外。
そして大坂の悪政から反乱を起こそうとしていた大荒塩平八郎と出会った活動丸たち
偶然にして皆、同じ場所に遭遇する奇跡から場所を移し、阿歩郎の経営する任侠屋で
話し合いの場を持つ事になったが・・・
外では既に何者かによって完全包囲網が敷かれ
絶対絶命のピンチにして、闇医者にしては実験体を得る絶好のチャンスとなった。
三日三晩、大坂を舞台に繰り広げられた各々方の名勝負は
描かれる事無く、終結する事になるのは作者の都合にて候。
「-戦の終結まで残り30分前-」
源外
「・・・終わったかのぉ?」
阿歩郎
「そうだと良いんだけど・・・」
活動丸
「はぁ・・・はぁ・・・ですね、もう義手も悲鳴をあげてますよ!」
西郷
「ワシらがここに居る事が分かって居た上にこれだけの戦力・・・」
木戸
「幕府だけの力・・・では何のかも知れませんねぇ」
??
「その通りデース!」
活動丸
「なっ?!」
阿歩郎
「ペロリィうっさいわッ!!」
総督
「スイマセン・・・ってちゃうわぁ!!」
大荒塩
「異国の人間もツッコミを使えるのか!?」
総督
「ワタシはいい加減、堪忍袋の尾を緩めましたッ!!
開国に難色を示し、一向に統制の取れないこの国・・・
だから我々の力で、我々の思うようになる国として再生しようとしました!!」
阿歩郎
「突然、暴露し始めたわよ?フラグ?」
活動丸
「フラグって何ですか?」
総督
「あっちこっちで反乱など起こされては困るんです!
ワタシの国が利権を握る為には、他国にスキを見せるような
あなた達を放置など出来ないのデス!!」
木戸
「思うのだが、取り合えずそいつを縛ってしまえば良いのでは?」
総督
「ぎゃぁぁぁあああ!! やめてください! 荒縄で、荒縄できつくしないで下さい!」
活動丸
「敬語で要求してますね」
阿歩郎
「ゴラァー!結局すべてアンタの差し金かい?えッー!?」
総督
「あ、姐さん怖いデース!でも負けません!!
者ども!出合え!出合えぇぇぇぇぇぇえええええ!!!」
西郷
「む!?」
木戸
「万事休すか!?」
大荒塩
「・・・・・・・・・」
阿歩郎
「だーれも出て来ないじゃないのよぉぉぉぉぉぉ!!!!」
総督
「ジーーーザス!!OH! ・・・・・・・・・Oh!」
?
「ちょっとお待ちなさいッ!!」
活動丸
「なに奴!?」
大荒塩
「ひょっとこ?」
薩摩藩邸は今や塀も壁も壊れ倒し、次から次へと不審者が堂々と名乗り揚げる
一種のお祭りと化していた。今度現れたるは、渋めの羽織袴なれど
頭には手ぬぐいを締め、顔にはひょっとこのお面を付けたる侍と名乗る男。
??
「そう!わたしは・・・“ひょっとこ侍”」
一同
「ひょっとこ侍!?」
ひょっとこ
「そう!そして総督!! 君の野望は既に潰えている!!」
総督「なんと!?」
ひょっとこ
「いやー、大変だったよ・・・
だって死んだフリしてさぁ、裏取りしてさぁ、各地の拠点潰してさぁ、
文句言ったら『あなたは既に死んでるのだから疲れないでしょ?』だって!
んなわけあるかぁぁぁぁ!!って思っても言えない中間管理職は辛いよね・・・」
阿歩郎
「な、何の話してんのよぉ!?」
活動丸
「死んだフリってまさか!?」
??
「そこは我々が説明いたしましょう!」
大荒塩
「おっ!また新しく出たね」
真選組
「我々は大江戸眞選組、斉藤左京右 (さいとうさきょう)と申します。」
真選組
「私は、桂 薫 (かつらかおる)と申します。」
木戸
「大江戸眞選組?聞いたことがないぞ?」
斉藤
「ええ、世間一般的には存在いたしません。
ですが、徳川時代から存在する列記とした組織です」
桂
「徳川幕府から細川にクーデターという形で権威が移行しましたが、
水面下では着実に私どもが動いて居りました!」
斉藤
「細川幕府になり、今後のこの国に必要であろう方たちを保護するよう
ご命令が下りました。そこで周りの目からも離れた位置に置くには暗殺、
もしくは死んだ事にすれば一番安全だと判断し、そのように手を打ちました」
活動丸
「ではあのお面の方は!?」
ひょっとこ
「ワタシはひょっとこ侍、お面ではなく地顔だッ!」
阿歩郎
「真空オカマ蹴り!!」
ひょっとこ
「ぎゃあぁぁぁぁあぁぁぁあああ!!」
話の流れを読まない、読ませない阿歩郎のイライラから出た蹴りが
見事にひょっとのお面を捕らえた。ひょっとこパッカーンッ!!
禁四郎
「な、なんということだッ!? あの距離からカマイタチの如く、
風を切り裂いてお面を割るとは・・・感動しッびっちょー!?」
阿歩郎
「何が感動だッ!カマを泣かせると怖いわよッ!」
活動丸
「もう人間の目で終える速度じゃねー!?」
闇医者
「超人類・・・いや、オカマが成せる業なのか・・・人体実験したい・・・ブツブツ」
禁四郎
「まぁ、ということで死んだ事にして貰ったわけで!
この二人と、あと仲村殿の協力で助かった。」
阿歩郎
「チッ!知ってやがったのかよ!今から大江戸を大火に見舞わしてやろうか・・・」
活動丸
「お、落ち着いてください・・・震えが止まらん」
闇医者
「火も吹けるのか!?神通力者とでも言うのか・・・標本にしたい・・・ブツブツ」
西郷
「ところで、徳川亡き後は誰が主導を?」
木戸
「場合によっては倒幕はまだ終わらせるつもりはないぞ!」
禁四郎
「うーん、松平家の松平大吾郎さま、通称“伝説の乳母車”」
阿歩郎
「し、師匠じゃないのよぉ!?」
活動丸
「え?伝説のホストだった人じゃないんですか!?」
斉藤
「ええ、徳川御三家の松平藩の次期当主で在られた大吾郎さま、
小さい頃はそれはそれは“甘えん坊”でして、物心着く頃には女遊びにのめり込み
大変な“暴れん坊”だったようですねぇ。
そして後に、女性を喜ばせることに生甲斐を感じられホストへ転身、
偽りの身分で今日までたくさんの伝説ホストを育てられてる人望高き方です。」
活動丸
「偉く違うところに人望が偏ってる気がしますが・・・」
闇医者
「むむむ! あの時の乳母車を作ったホストは・・・なんたる失態!
将軍さまの標本が作れたじゃないか・・・」
禁四郎
「おい、誰か今のうちのそいつを斬って置いた方が良い気がするぞ?」
木戸
「では、その松平さまを筆頭に再び幕府を作るのか!?」
禁四郎
「いやいや、今更幕府なんて小さいものなんざぁー作らねぇ!」
西郷
「ではどうすると?」
禁四郎
「まずは倒幕する!そして松平さまをよいしょする!
松平さまは権力なんざぁー最初から興味はない!
しかし、いまだ徳川幕府に未練のある人間はたくさんいるはずだ!
そこをまず抑えて貰うために参加して貰う!」
西郷
「そうすれば確かに幕府に組する各藩も我々に力するのも数多く出るかも知れん!」
禁四郎
「敵対するより賢く血を流さずに戦力を持つ!
最終目標は無血開城!そして新たな政府をこの国に作る!」
木戸
「うん?しかし、その考えは・・・」
禁四郎
「ああ、坂本龍馬さんの考えです」
西郷
「坂本ハンは生きてるのか?」
禁四郎
「ああ・・・」
木戸
「なんだその歯切れの悪い言い方は!?」
禁四郎
「実は、すべての事はおまんに任せた!
俺がいなくてもおまんなら見事に成し遂げちゅー!
俺はその先に進みたくなった!だから人に尻を拭かせるようで悪いが後は頼む!
そう言って外国へ行ってしまった!」
木戸
「おいおいおい!会談をすっぽかして何処に行ってんだ!坂本君は!?」
西郷
「まぁ、あの人らしい気もする・・・
それに遠山殿の話を聞いてワシはこの人に従うことにした!」
禁四郎
「西郷殿、悪いが俺は坂本龍馬なる人間と一緒にされても困ります。
俺はあの人よりも壮大な計画を持ち、小さい器であることはわかって頂きたい!」
阿歩郎
「小さいのかよッ!」
源外
「自虐的に勝つ所だけでおまえらしいけど・・・駄目だろ?」
禁四郎
「こわッ!?おらゾクゾクするぞ!」
阿歩郎
「コラッ!変に喜ぶなッ!」
そして数日後、大坂では大荒塩による乱が起こり、大坂奉行の鳥井を失脚させる。
これを気に各地で倒幕運動は広がり、一部の藩を除きほぼ倒幕同盟に参加、
細川幕府は已む無く松平藩にお預け処分となり、松平幕府となる。
僅かな間、時限立法としての松平幕府の役目を終え、新しい政府誕生となった。
細川と組み、武器の横流し、事件の隠蔽、要人暗 殺の罪でペロリィ総督は米国へ送還。
米国とは新たに通商条約を結ぶ。
すべてが丸く治まったかのような麗かな春の日、事件は訪れた。
北祭
「大変だぁー!?」
阿歩郎
「ん? ちょっと待ってね、ツケ払わない客に拷問の無料サービスしてるから」
従業員
「姐さん、そろそろもう1枚、石乗せてもいいですか?はぁ、はぁ・・・」
阿歩郎
「まだよ!こういうのはじっくりやらないと舌のねも乾かない内に同じことすんだよ!」
活動丸
「いや、もう2度とこの店来ないだろ!その客!?」
北祭
「おまえら聞けやぁぁぁぁ!!!」
阿歩郎
「なによッ!これはこれで他の客からも楽しみのイベントなんだから邪魔は良しな!」
北祭
「遠山禁四郎さまが死にました!?」
一同「・・・え?」
阿歩郎
「また?」
-次話へ-
遠山禁四郎
「ふふふっ、私は生きていたのだぁー!・・・って死ぬの?えっ?」




