第八話 「八話だョ!全員集合!?」
「この話はフィクションでございます。」
【遠山の禁さん-幕末維新篇-】
第八話
「八話だョ!全員集合!?」
「-京都・とある藩邸にて-」
男A
「・・・遅いっ!いつまで待たせる気だぁ!?」
男B
「イライラしても早く来るわけでもなしに・・・」
男A
「これは我が藩だけの話でなく!この国を左右する大事な会談!!
それを時間通りに来ないとは・・・・」
西郷
「おまはんの気持ちは分かるがぁ、短気は損気!
遅れるなら遅れるだけの理由がある!来た時に聞けば良い!
それよりも、国家の話というならば場なの空気をよどます事をするなっ!ニヤ」
木戸
「さすが大物は肝っ玉が据わってますな?」
西郷
「褒め言葉と受け取っておきましょう!
ただこのままアノ男が来なければ、ご破算になっても文句はなしですよ?」
木戸
「老中・細川がまさか徳川家を一層して政変を起こすとは思いもよらぬこと・・・だが、
いまだ幕府政治は続いてる限りは『戦争』をするしか無いと考えてます」
西郷
「まっ、互いに同じ部屋で過ごすのも最後かも知れないので・・・
これはワシからの土産のさつま揚げです。」
木戸
「では、いただきぃっ・・・」
ドーン!!
男A
「なんだッ!?」
男B
「き、木戸さん!?」
脇賀源外
「ありゃ? ブレーキと間違えて急加速安全脱出装置を機動させてもうた!?」
西郷
「そりゃ、うっかり者じゃ!?」
男A
「て、敵?敵か!誰だ!?ば、ばく、ばく!??」
男B
「木戸さんが動きません!!って西郷殿?!なにをこんな時に悠長な!?」
源外
「ああ。お前さん方が待ってる男を届けに来てやったぞ!!」
男A
「えっ!?」
男B
「いや、密会場所にどんだけ豪快に突っ込んで来るの!?誰だよアンタ!?」
源外
「え?ああ、おれは脇賀源外と言ってなぁ、しがない医者だ。」
西郷
「そげんことよりもで平賀殿、その箱はなんですか?」
源外
「おお、目の付け所が素晴らしいですな!
これは『エレキテル』と言ってなぁ、電気といった雷みたいなものを・・・」
男A
「わ、われはわれわれれは・・・」
男B
「落ち着け!?何かわからないがココはさっきまでと空気が違うぞ!のまれるな!!」
西郷「なるほど、それは素晴らしいですなぁ!
で、“お届け者”はどちらに?」
源外
「ん?えーっと・・・ああ、あそこの壁に刺さっとるのがそうだ。」
男B
「えぇー!?木戸さんに直撃したの人だったのか!?」
源外
「おっ!? なかなか立派な壁だ!抜けないなぁ」
西郷
「我が藩の自慢の建物です!あなたも目の付け所が違いますなぁ!」
源外
「はははははっ、やはりモノづくりは材料からですから・・・
悪いが左足を引っ張ってくれんか?ワシは右を・・・」
西郷
「分かり申した。せいーのー!」
壁に突き刺さりながらも、口達者の脇賀源外は、
目前にいる巨漢の西郷に早く救い出せと訴えた。
源外
「おぉ!抜けた!・・・ありゃ?気を失なっとるなぁ」
西郷
「ところで、この人は誰ですか?」
源外
「え?お前さん、坂本龍馬って男を知らないのか?」
西郷
「・・・いや、知ってるが・・・・この大男はどうみても坂本さんでは無い」
源外
「え?そんな筈はないぞ!ワシの計画が水の泡だ!坂本で良いじゃろ?」
西郷
「・・・いや、その考えだと騙されろって事になるし、明らかに似てないし・・・」
源外
「う~ん、その場合、ワシは曲者扱いになってしまうのかな?」
西郷
「そうなり申すなぁ。」
源外
「なぜ綿密な計画がバレだぁぁぁぁぁぁ!?」
男A
「はっ!混乱してる場合ではない!
この曲者がはあぁぁぁぁぁぁっっっっ!?」
場の空気は一気に混乱と殺気が入り乱れようとしていた。
すると、揉め事の中心を割って入るお客人が豪快に藩邸へと入ってくる。
壁を突き破り、何処かで見た事のある男たち二人の顔があった。
一人は、脇賀源外を蹴る形で室内へと無事着地する。
それを見た西郷は冷静につぶやく。
西郷
「さすがの自慢の建物でも壊す気か?」
活動丸
「おや?何かをエグリ蹴り倒した感触があったが・・・まぁ、気にしない!」
源外
「あれ?おまえそんな性格だったかのぉ?」
活動丸
「源外さん!?なぜココに?」
源外
「ワシは天才的頭脳でちょっとばかし京都観光に・・・」
男A
「曲者です。」
西郷
「この人と知り合いということは援軍?という訳でも無さそうな・・・」
活動丸
「申し遅れ過ぎました。元・お庭番をしていた活動丸と申します。
実は人を連れてきました。」
大荒塩
「君の訪問の仕方は礼節がなってない。
急いでいるとは言えども何故、突っ込んだ?」
西郷
「ん?声はするが・・・あっ、上に刺さっとる」
「-10分後-」
西郷
「つまり、坂本龍馬との約束の日が今日、しかもここで?」
大荒塩
「うむ!」
西郷
「倒幕へ向けて薩長同盟という大事な会談と大荒塩殿の会談とを同じ日時、
場所で済ませようとは、なんとも荒業!?」
大荒塩
「うむ!」
活動丸
「何か意味があるのでしょうが、当人がいないのは?」
源外
「いや・・・わ、わし・・・知らんぞ!?」
活動丸
「完全に知ってる素振りですね?」
源外
「ワシはこれでも国の未来を考えてやったことだ!!
理由はそう簡単に自白すると・・・」
活動丸
「あっ、阿歩郎さん!?」
源外
「坂本龍馬は死んだんじゃ!!」
西郷
「なに!?」
大荒塩
「ほんとうか!?」
源外
「ああ、大江戸で曲者の忍びに斬られてなぁ・・・」
活動丸
「それでどうに話をまとめ様と代役にあそこで伸びてる
三捏世 (さんでっせ)さんをと・・・無理だろ?ソレ!」
源外
「怖い・・・活動丸の目が怖い・・・知り合いの居ない場所で
見知った顔が居るにも関わらず安心できないこの空気?
怖い・・・本当に活動丸?腕あるし?」
活動丸
「基本的にこの空気はあなたの所為でしょ?腕はこの方に義手を作って頂きました。」
闇医者
「どうも、先ほどから居るにも関わらず完全な無視されていたモノです。んんん」
西郷
「おぉ!?」
大荒塩
「なんと!?」
木戸
「わたしは気づいてましたけどねッ!」
西郷
「おぅ!?」
大荒塩
「誰ッ!?」
木戸
「多分、その人と同じ扱いだったので同じ空気に存在していたから
気づいていたのでしょう・・・」
活動丸
「なかなかの分析力!?」
闇医者
「忍びの才能ありますよ、改造しましょうか?んんん」
木戸
「要らんわぁぁぁ!? ってかそこから野次馬に見られ放題になってるぅぅぅ!!」
西郷
「お!?人の家をのぞく輩め!」
男B
「西郷殿を止めろ!!」
活動丸
「よくわからないが、おぉー!!」
闇医者
「んんん!!」
・
・
・
とりあえず大坂へと移動することになり、
阿歩郎の元へやって来た御一行さま。
そして任侠屋を遠くから見つめる怪しい3つの人影。
阿歩郎
「で?結局ウチに来た訳ね?」
活動丸
「そういうことですね・・・」
大荒塩
「すまんな!戻って来て!!」
阿歩郎
「それは良いんだけど
・・・坂本ちゃんも禁ちゃんも死んでるから解決しようが無いんじゃないの?」
活動丸
「ええ、仲介人が消えた今となっては薩長も犬猿の仲のまま倒幕に向けて戦争・・・」
大荒塩
「その話を聞いてはワシが個人で暴れている訳にもイカンようになったしなぁ。
とりあえずは大坂の悪政は、君たちがどうにかしてくれると約束してくれたので
明日からは町の者への食料集めなどに全力を尽くす事にする」
阿歩郎
「その辺は着実に田舎から都会まで任侠道を説いてきたワタシに任せて!!
事件解決は活動ちゃんに任せるわね♪」
活動丸
「となると・・・」
闇医者
「僕は特に出来る事は無い・・・ただ・・・」
活動丸
「ただ?」
闇医者
「店の外は囲まれているね・・・数は・・・・・・・・・3桁くらいかな?んんん」
阿歩郎
「何も気づかなかったわ!?なんて奴なの!?」
活動丸
「忍びの中でもズバ抜けての"変”がつく”態”ですから」
闇医者
「実験材料に貰って良いかな?外の連中?んんんんん。
その変わりに良い情報をあげるよ!」
活動丸
「良い情報?」
阿歩郎
「良い物件情報?」
-次話へ-
遠山禁四郎
「薩摩藩の西郷さん、長州藩の木戸さん、元・与力の大荒塩平八郎さんとは大物だなぁ」




