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遠山の禁さん!  作者: 活動寫眞
第二章・必殺幕末篇
26/37

最終話 「和衷共済 (わちゅうきょうさい)-前編-」

「この物語は、登場人物や団体・歴史などはフィクションでござる!」


大岡越後「私の活躍はどこだ?いつだ?無いの?マジで!?」

【遠山の禁さん-必殺幕末編-】



「最終話

 和衷共済 (わちゅうきょうさい)-(前編)-」



世界最多の百万人を誇る大都市・大江戸。

元老忠・鳥井の刺客の謀略により多数の死傷者が出ていた。

町は逃げ惑う人々で混乱、暴徒化する者も出始めている。

あちらこちらに蒔かれた火種は大江戸を灰にすべく燃え始めている。

無秩序となったこの国は崩壊へと突き進む?



過去に例を見ない事件、故に幕府の対応が遅れている。

それに加えて指揮を取る将軍は病に伏せている始末、

老中水野を中心に動くも上手く行かずに遅れを取っているのが現状だった。

そんな中、鳥井の一派だった老中細川ら数人によって

水野忠国が刺され死亡する事件が起きた



老中首座を失い。

細川を中心に隠れ鳥井派も表れ一気に政治の中枢を掌握、

他の老中は暗殺を恐れ細川派へ寝返りを起す始末、

ただこのクーデター後、細川が指揮を取ると神の手の如く手腕を発揮する事となる。


沼地、海を埋め立て作られた大江戸は水路がいくつも整備されているが、

奥多摩の水瓶がここ最近水不足に陥っていたために、

河川の水量が少なく火災への対応には足りていない。



そこで大江戸城内にある緊急用の水路を開放し運ばせた。

大通りは逃げ惑う人で溢れていたので一定の敷地を要する屋敷

幕府所有の土地を開放し市民を避難させた。



大江戸の半分の建物が消失したが、犠牲者は最悪の事態をまぬかれた。

怪我人に対しても医師団が各避難所に配備され、

水や食料も近隣の藩から一時しのぎだが援助された。


2日目には瓦礫を取り除き、数日後に船で届く材木で再建の目処まで立てていた。


この事で誰も老中細川に立て付く者はいなくなった。

実質、大江戸の支配者「細川幕府」誕生である。




【-事件発生の数時間前-】



大岡

「夕刻、南町奉行所に訪ねてきた男がいた。

 ないやら門番に遠山に急ぎの手紙だと告げると直ぐに立ち去ったとか」


阿歩郎

「誰からの手紙?」


遠山

「うん・・・参捏世からだ」


北祭

「生きてたんですね!よかった・・・

 彼のお陰で大使館から無事に脱出できましたからね」


遠山

「それが喜んでも居られない内容だ」


阿歩郎

「大江戸崩壊とか?」


遠山

「的中!」


活動丸

「えぇー!!正解かよッ!!」


北祭

「さらっとえげつないことを!!」


遠山

「奴の話では、すでに大江戸全体に爆弾が仕掛けられているそうだ。

 場所までは分からないが大使館へ行く前に運ばされたとある。

 時間は・・・今夜決行されるとある。」


阿歩郎

「こりゃピンチねぇ、でも探して阻止も無理ねぇ、なら諦めましょう♪」


大岡

「俺はこの会話を聞いてて良いのだろうか・・・」


遠山

「諦めるのは悪くない方法だな・・・」


北祭

「そんな!?少しでも見つけて被害を減らすとか、

 市民に避難を呼び掛けるとか!?相手を探すとか!?」


阿歩郎

「あんた馬鹿ねぇ。すでに手遅れなのよ?

 見つけるったって皆目検討もつかないじゃない?

 下手に市民に呼び掛けたらそれこそパニック!!

 それに私たちが監視されてたら直ぐにでも爆破するかも知れないじゃない?」


遠山

「本来なら市民を守りたい!

 だが今回の事件は情で動いていては事を仕損じる恐れがある。

 覚悟が必要なんだ・・・」


北祭

「立場的に一番辛いのは遠山さまですよね・・・」


大岡

「お前ら俺を忘れてないか?」


阿歩郎

「盗み聞きとはイイ度胸だ!!お縄につけぇーー!!」


大岡

「ここは俺の職場だぁ!!って縛るなっ!!痛っ!!」


阿歩郎

「そのまま吊るしてればいずれ痛気持ちいいに変るわよ♪」


遠山

「話が進まんから降ろせ!

 ただでさえ主役の俺が目立たんのに変態を増やしてどうするんだ!」


大岡

「いや、増えてないし、俺はノーマルだっ!って

 町民のことは俺に任せろ!出来ることはやる!

 今回の事件、お前にしか止められない気がする。

 だから心置きなく散って来いっ!!」




【-事件発生直前-】



参捏世さんでつせの手紙には続きがあり、

今回関わりがあった人物の特徴、性別、分かる範囲の名前

知り得る限りの計画などが書かれていた。



遠山

「北町奉行所はやはり狙われるようだ。ここからだと源外宅が近いな、

 奉行所内の見張りはしないよう伝える様に源外に頼んできれくれ!」


活動丸

「御意ッ!」


阿歩郎

「次はどうするの?大江戸が火の海になるのを黙って見てる?」


遠山

「信頼の置ける連中には片っ端から声はかけておいた。

 多少、被害は減るかも知れない。だが我々は後手に回ってる、

 先手を取ることはまず無理だ。そこで大規模な事件が起これば必ず動く奴が現れる。

 その代わりそいつを絶対見逃すな!


北祭

「肉を切らせて骨を断つ・・・」


阿歩郎

「そこにいるのは誰!?」


伍平屋

「あれ?うっかり兄ちゃんと逸れてこんな所に来たよ・・・」


北祭

「何者だ!」


伍平屋

「ああ、人にモノを訪ねる時は自分から名乗るのが礼儀なんぞ?

 だからそちらの名前を聞いてから伍平屋は名乗ることにしよう!」


遠山

「伍平屋?」


伍平屋

「うっかりバレた!?」


阿歩郎

「初めましてだけどベタで突っ込む気にもならないわっ!」


北祭

「伍平屋、少しわざとらしい感じがするが・・・腕は立つと見たっ!」 


伍平屋

「おぉ。実はそうなんだよ!腕は立つよ!でも本気だすと

 うっかり負けるんだよ・・・」


遠山

「じゃ、俺もスルーして単刀直入に聞こうではないか!

 俺は北町奉行所遠山禁四郎と申す。あんた、敵か?味方か?」


伍平屋

「あんたが遠山さまかぁ・・・良い面構えだ!

 そうだな、俺は敵は作りたくない主義でな!何か情報が欲しければ教えるぞ?」


北祭

「敵は作らないのであれば悪事にも協力するってことか?」


伍平屋

「いやいや、それは返って善良な人たちに恨み買うからね。

 その場合、悪い奴が来たら逃げる!まー、その前に気づかれないようにするけどな!

 あっ!でもこの前捕まって牢に入れられちゃった!うっかり!」


阿歩郎

「捕まったっていつの話で誰に?」


伍平屋

「遠山さまが持ってる手紙に書いてる連中ですよ」


北祭

「なぜ内容を!?」


伍平屋

「あっ!うっかり言ってしまった!さっきチラッっと見えたんですよ・・・」


遠山

「なら今回の事件について何か知っていることは?」


伍平屋

「そーだなぁ。鳥井って男は老中時代にすでに計画は進んでいた。

 それも筋書きは複数ある。どれも自分の良い様になるものばかり。

 ・・・だが、実行犯ではあるが黒幕は鳥井ではない!」


阿歩郎

「別に糸を引いてる奴がいるの!?」


伍平屋

「糸を引いているよ、いくつもね。元締めだね。」

   

遠山

「それは誰だ?」


伍平屋

「あっ!急がないと密航船の時間だ!うっかり!」


阿歩郎

「船ってなに?」



突然の来訪者は、忽然と姿を消した。

これだけの人数に悟られずに現れ、そして居なくなるとは

一同は、きつねにばかされた気分にもなった。反面、相手の手強さも垣間見た。



北祭

「信用できますか?」


遠山

「何か企んでいるのは分かるが、嘘を言っているようには見えなかったなぁ」


阿歩郎

「結局、なんで私たちでも知らないこと知ってるのかしら?」


遠山

「もしかしたら鳥井に関わりのある人物なのかもな」





【-事件発生から1日-】



北祭

「いろいろ情報を手に入れてきました」


遠山

「そうか、怪我人は?」


北祭

「奉行所内には誰もいませんでした。

 表を巡回中の者が爆発に巻き込まれ火傷をしましたが命に別状はありません。

 ただ火の手が早く、火事による死傷者は多数出そうな勢いです。」


活動丸

「火の状態や臭いから和菓子屋、大使館と同じ手口だと思われます。

 多分ですが、目撃情報もない所を見ると“元同業者"ではないかと・・・」


阿歩郎

「とんでもない連中ねぇ。この分だと大江戸自体は火事や暴徒で大混乱よ!」


遠山

「本来なら全て起こる前に手を打ちたかったところだが、

 我々にはやらなければならない事がある。」


北祭

「あの情報が本当だったといことですね。」


遠山

「みんな、今から参るぞ!では頼んだ。」


秘書

「後のことはお任せください。」


北祭

「阿歩郎さん、市民が犠牲になっても平気な発言してたのになぜ心配を?」


阿歩郎

「失礼ねッ!私だって血の通った乙女よ!

 時には心を鬼にしないとダメな時もあるのよ!」


北祭

「・・・乙女・・・岡目八目・・・ぐわっ」


遠山

「奴なりに気を使ってるんだ。心から悪気なんてないよ。

 ・・・目はいつも笑ってないけどな」


北祭

「阿歩郎さんの肩を持つなんて、もしかし縛られて何か心通じたとか?」


遠山

「次、縛って来たら奴を斬るけどな!!」




-後編につづく-

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