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遠山の禁さん!  作者: 活動寫眞
第二章・必殺幕末篇
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第十話 「複雑多岐 (ふくざつたき)」

「この物語は、登場人物や団体・歴史などはフィクションでござる!」


門戸無用「秘書は内与力、阿歩郎は隠密廻同心、私は定廻同心」

【遠山の禁さん-必殺幕末編-】



「第十話

 複雑多岐 (ふくざつたき)」




【-大江戸近郊-】



突然現れた謎の男、伍平屋。

自らの汚名返上とすべく悪に手を染める流浪の侍。

ひょんな出会いが今後この二人を異常な事件へと関わるとは、

まだこの時は知らなかった。ただ今は伍平屋の持つ情報によって、

流浪の侍はこの事件から手を引く事となった。



伍平屋

「あんたの探している人物は知らない。

 だが、それを知り得る男なら紹介できる。」


流浪

「誠か!?で、その男はどこ?」


伍平屋

「そいつは同じ所に腰を落ち着かせることは無い。

 まー、ある意味ずっと腰は落ちてはいるんだが・・・常に移動をしていたな。

 前に会ったのが2週間前だったかな?確かに祇園へ向かうと行っていた。」


流浪

「京都!?」


伍平屋

「何を好き好んでこの時期にと言ったんだが奴の趣味というか何というか・・・」


流浪

「名は何と言う?」


伍平屋

「兄ちゃん!俺も行かないと奴は会わないぜ?」


流浪

「・・・分かった。もうここの連中と関わる気はないしな。

 今から牢から出すから案内を頼む!」


伍平屋

「よいしょっと!ふぅ~、茶屋で隣の客の団子盗んで懐に入れて正解だったよ。

 とりあえず出してくれてありがとうよ!」


流浪

「じゃー、これはお茶だ。」


伍平屋

「おっ!気が利くね!

 じゃー、その男の名を教えよう。

 そいつは『大吾郎』、伝説の乳母車に乗るホスト屋さ!!」




【-南町奉行所-】



遠山

「これだけの数を一人相手するつもりか?」


孫孔三

「確かに一人で敵陣へ乗り込むなんぞ愚の骨頂!

 しかし、俺はそこらの武人と一緒にされては困る」


阿歩郎

「禁ちゃん!あの子がどのくらい強いか分からないけど、

 私たち以外に弱いわよ?」


遠山

「た、確かに過去に鳥井暗殺の際にも斬られ重症。

 大使館でも『傘道一致』や『参捏世』には勝てなかったからな・・・」


北祭

「戦う前からビビってどうするんですか!?」


大岡

「争うなら表で頼むぞ?床汚れたら板の間は血が染みて取れないからなっ!」


遠山

「おいー!!心配はそこ?友人に対してもう少し気を使えっ!!」


大岡

「よし!今度イイ店見つけたので連れて行ってやろう!

 ・・・女王様がいたようなぁ~♪」


遠山

「ふん、小僧!ここでは狭いから場所を変えて剣を交え様ではないか?」


北祭

「えっ!?」


活動丸

「はっ!?」


秘書

「場所なら私めが直ぐにご用意させていただきます!」


仲村

「兄ちゃん?」


孫孔三

「なん・・・ぐっ!?」



いつの間にか、気配を消して孫孔三そんこうぞうに近づく同心。

声をかけるやいなや、みぞおちに刀の柄を一撃。

なんとも早業であった。



阿歩郎

「あら?おっさんが気絶させたわよ??ああ、目がキラキラしちゃうわ。

 ・・・今のうちにこの子、悪戯していい?」


遠山

「お前の発言は笑えない。」


北祭

「無用さん。どうして?」


門戸無用

「どうしてもこうしてもないだろ!面倒くさい。

 それに昨日帰ってないから義母や嫁が怖いんだよっ!

 さっさと済ませて帰りたかったんだ。じゃーまた!!」


活動丸

「青年の野望より自宅の鬼があの人とって怖いんですね」


遠山

「あっけない幕切れだが起きたら厄介だ。

 とりあえず縛って置こう・・・って阿歩郎!テメー変な縛り方するなっ!!」


阿歩郎

「この縛り方の方が気持ち・・・抜け難いのよ?」


遠山

「いや、それは神聖な縛り方なので止めろと言ってるんだ。

 他にも沢山あるだろ?それだけはダメ!」


活動丸

「神聖って・・・」


北祭

「上司として恥ずかしい・・・」


秘書

「遠山さまの前であの縛り方は禁じ手っと・・・」


大岡

「メモるとこ違うだろ?」





【-その夜-】



曲者三

「兄上、手はずは整っただワン!」


曲者一

「ふふふっ、よーやく出番が来たでござるなござるよ!!」


曲者ニ

「ではあの方の元へ向かう前に和菓子屋、

 仏蘭西大使館に続いて行っちゃうよ?」


曲者一

「派手に行こう!でござる!」



使者

「我々を欺いて動いてる事など鳥井さまも百も承知。

 互いに利用し事が済めば用済みだ。」


少女

「私達は分かっていて参加してるから良いけど、

 邪魔立てするなら鳥井さまでも容赦しないからね♪」


使者

「分かっている。斯く言う私もお前らのように野望を持っていてね。

 ただ個人の力ではどうにもならない事はあるもんだ。

 そのために一時的でも利害の一致を見れば手を組むのは道理」


少女

「それも鳥井の看板あってのことだけどね?ニヤニヤ」


使者

「まずは我らも向かう前に仕事をこなす事としよう。」


少女

「行ってきまーす!!キャハハハッ」



【-南町奉行所・別館牢屋敷-】



孫孔三

「情けない・・・まさか不意を突かれたとは言えども何たる失態!!

 俺を若猪と馬鹿にした村の連中に目にモノ見せるために貿易船に紛れ

 ここまで来たっていうのに・・・クソッ!!」


少女

「まぁー、まぁー、落ち込まなさるって!人生いろいろあるって!

 そんな仲間のために私が来たから大丈夫♪」


孫孔三

「助けなど要らんッ!俺は自らの器の小ささに飽きれたのだ!

 だからもし助かるチャンスがあれど潔く散る覚悟だッ!」


少女

「おーおー!鳴かせるねぇ~めぇ~めぇ~って羊かっ!!

 あれ?ヤギ?どっちでもええわ!きゃはははっ!」


孫孔三

「ウザイ女だな・・・」


少女

「やかましいわっ!この鼻垂れ小僧ッ!!!」


孫孔三

「イタッ!?てめー今なにを刺した!!」


少女

「ふふふっ、時期に楽しくなるよ・・・

 じゃ!また会う事もあるかも?ばいばい!!」


孫孔三

「待って!・・・ぐー、なんだ!?頭が・・・体が熱い・・・うぅー・・・」



ド--ンッ!!




牢屋敷見廻り長・同心

「なっ!なんだ今の音は!?」


見廻り同心(一)

「大変です!!牢から男が逃げましたッ!!」


牢屋敷見廻り長

「急いで追ってを出せ!」


見廻り同心(二)

「報告しますっ!!先ほど北町奉行所を中心に大規模な爆破が起こり、

 近隣で火の手が広がっているそうです!!」


牢屋敷見廻り長

「なんだと!?見計らったように続けて事件が起こるとは・・・

 直ちに大岡殿の屋敷へ伝令を送れ!残ったものは近所を警戒しろっ!

 ここも次に狙われないとも限らん!!」



遠山

「そうか、怪我人は?」


北祭

「奉行所内には誰もいませんでした。

 表を巡回中の者が爆発に巻き込まれ火傷をしましたが命に別状はありません。

 ただ火の手が早く、火事による死傷者は数出そうな勢いです。」


活動丸

「火の状態や臭いから和菓子屋、大使館と同じ手口だと思われます。

 多分ですが、目撃情報もない所を見ると“元同業者"ではないかと・・・」


阿歩郎

「とんでもない連中ねぇ。この分だと大江戸自体は火事や市民で混乱してるわね。」


遠山

「本来なら全て起こる前に手を打ちたかったところだが、

 我々にはやらなければならない事がある。」


北祭

「あの情報が本当だったといことですね。」


遠山

「みんな、今から行くぞ!では頼んだ。」


秘書

「後のことはお任せください。」 




-つづく-

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