似顔絵と美容の融合
間違えて別の作品のタイトルをあげていたので削除しました。
次の日、私は改めて来て頂いたジュリアンにオミロを紹介しました。
ちなみに2人ともオドオドしていては話が進まないのでジュリアンにはハサミを持たせています。
「似顔絵描きのオミロと言います」
「俺は美容師のジュリアンだ。
お嬢様よ、これは一体どういうことだい?」
ジュリアンはなぜ自分にオミロを紹介したのか分からないといった感じですね。
「それは今から分かりますよ。
それには1人仕事をしてもらいましょうか」
私は彼らを別の部屋に案内します。
そこには夜会で募ったとある貴族の娘が待っています。
彼女は自分の髪の癖の強さで悩んでおりました。
夜会に出るまでは自信のなさから引きこもっていたそうですが、夜会に出たのをきっかけに自分を変えたいと願ったそうです。
「ご機嫌よう。
今日はよろしくお願いしますわね」
私が彼女に優しく微笑みます。
「こ、こちらこそよろしくお願いします!」
と令嬢は頭を下げました。
「なるほど、この子に新しい自分をプレゼントすればいいんだな?」
「今の状態でどのような髪型が合うかは頭の中に出来上がっているんですよね?」
「ああ、これなら3パターンかな?
本当はどれがいいか聞いてみたいところだが頭の中を覗かせれないからな、こっちで勝手に決めさせてもらうぜ」
「いえ、それが出来るかもしれないのです。
試しにこのオミロに説明してみてくれませんか?」
私がそう言うとジュリアンはオミロの方を見る。
「坊主にか?お前、言葉で説明したものを描けるのか?」
「やってみないと分かりませんが、殆どは上手く描けたと言われます」
「おもしれ〜じゃあ、いっちょ頼むわ」
そう言うとジュリアンは自身のイメージをオミロに伝えます。
オミロはそのイメージを受け取って紙に絵を描いていきます。
そして、紙には新しい髪型に変化した令嬢の絵が3つ並んでいました。
「パーフェクトだ!
坊主、凄いじゃねえか!?」
「この絵は私ですか?
私、こんなに素敵になれるんですか?」
「ああ、俺に任せてもらえれば新しい自分に出会わせてやるぜ!
但し会えるのはこの中の1人だ。
この中から選んでくれ」
「えーっと、うーん・・・悩ましいですね。
どれも捨てがたい・・・」
「もっと気楽に考えていいのですよ」
私は悩む令嬢の肩に手を置いて声をかけます。
「気楽にですか?」
「ええ、また時間が経って必要になれば別の形を選ぶこともできるのでしょう?」
「ああ、もちろんだ!
俺を呼んでもらえればいつでも新しい自分に会わせてやるぜ」
「今回限りでは無かったのですね・・・それではこちらでお願いします!」
「任せな!すぐに会わせてやるからよ」
ジュリアンはそう言うと両手で華麗にハサミを操り、あっという間にオミロの絵と同じ髪型に仕上げてしまいました。
「どうだい?新しい自分は」
「これが私・・・今なら自信を持って行動できる気がします。
エリカ様、ジュリアン様、オミロ様、本当にありがとうございます!」
令嬢は頭を下げて退席していきます。
「私は今度クロード家で開かれるパーティで私の髪を話題にして大々的にジュリアンを売り出したいと考えております。
その時にオミロが一緒にいると令嬢達は自分がどうなるか分かりやすく理解できることでしょう。
お2人が組むと最高のコンビになると思うのですがどうでしょうか?」
私が提案すると2人ともに答えは決まっているようだった。
「これからよろしく頼むぜ、相棒」
「こちらこそよろしくお願いします!」
2人は固く握手をする。
後に伝説となるこのコンビが誕生した日は貴族令嬢達からの熱い要望により「美の神が祝福を与えた日」とされた。
そして、この日は様々な美を競う競技が行われるエリディス王国の観光事業として広く世に知れ渡る事になる。




