マークとカチュア 恋人としての最初で最後の時間
僕は花嫁姿のカチュアの前に立つ。
その美しさとこの場所での緊張に押し潰されそうになるが男としてのプライドで何とか堪えた。
そして未だに呆然としているカチュアの前に跪きその手を取る。
「どうかこれからの人生も僕と一緒に歩んでくれませんか?」
月並みなセリフだけどこれが僕の本心だ。
これからも振り回され続ける日々が続くだろう。
それでもカチュアと一緒にいたい。
彼女を支え続ける夫になりたい。
そんな想いをこの言葉に全て込めたつもりだ。
「・・・こんなのズルイよ。
あのマークがここまでしてくれんだから断れるわけないじゃ無い。
答えはもちろん『喜んで』だよ!」
カチュアはそう言ってマークに立つように促す。
「本当か!?良かった・・・ここまで準備して断られたらどうしようかと」
「あたしがマークとの結婚を断るわけないでしょ。
でもね・・・」
カチュアはそこで言葉を区切るとマークに見事なボディブローを喰らわせる!
「ぐほぉ!!」
マークの身体はくの字に折れ曲がり膝をつきそうになるが
「しっかりと立ちなさい!」
という言葉が何処からか飛んできて何とか踏みとどまった。
「よし、いい覚悟ね。
じゃあ、続きを言うけど。
これから夫婦になるんだから隠して何かを行うのはこれっきりで全部ちゃんと話すこと!
もちろんあたしもマークに隠し事なんでしない。
全部話す!
そういう隠し事がない夫婦を目指しましょう」
カチュアの言葉にマークは頷く。
「そうだね、僕も一切隠し事はしないで全部話すよ。
それで早速聞いて欲しいことがあるんだけどいいかな?」
「もちろん!」
カチュアがそう言うとマークは肩を掴んで自分の方に引き寄せた。
「夫婦の誓いのキスをする前にお互いの気持ちを確認しあった、恋人としての初めてのキスをしないか?」
「マークにしては素敵な考えね。
あたしが旅立つ前のは一方的なものだったから、ここで恋人としてのファーストキスをしましょう」
そう言って2人はその場で口づけを交わした。
2人が口づけをしている間、教会内ではしんと静まり返っていた。
そして、2人の長い口づけが終わり離れた瞬間に大歓声が沸き起こるのであった。
〜オマケ 式場での会話〜
「はぁ〜素敵な結婚式ですわね、お姉様」
「そうね、何度見ても人が幸せになるのを見るとこちらもその幸せをお裾分けしてもらってるみたいでいいわね」
「本当なら私もこの式場で結婚式を挙げたかったですわ」
「メリルは王族の仲間入りする結婚式だから仕方ないわ。
それに付き合わされて同じ日と場所で結婚式を挙げさせられた私の方が残念よ」
「本当に羨ましいですわ〜ねぇ、シグルド様。
もう一度ここで結婚式を挙げませんか?」
「何を言っているんだ?
結婚式は一度しか挙げないものだろう?」
「いえ、それはいい考えね。
結婚記念日とかにここでもう一回身内だけの式をしてもいいんじゃないかしら?
前のは国民へのパフォーマンスだったんだから個人的に式を挙げてもいいじゃない」
「お姉様、それは素敵な考えですわ!
是非、そうしましょう!!」
「やれやれ、これは止まりそうにないな。
ビリーはいいのか?」
「ああ、どうせ言い出したら誰も止められねえからな。
放っておいたら勝手に準備するだろうし必要なところだけ手伝えばいいさ」
「ふむ、確かにな」
「それよりも結婚式といえばエミリオはどうするんだ?
俺ら平民グループも残っているのはパメラだけだから早く結婚して欲しいものだが」
「ああ・・・しかし、彼女の条件が自分より強いものだろ?
エミリオも必死に修練しているようだがいつになるのやら」
「ああ、まだまだ遠そうだな」
「せめて俺たちの誰かがくたばる前に決めてくれねえかな?」
オマケは本当に会話のみです。
誰がどのセリフなのかは察してください。




