モニカ 愛の筋肉祭 3
私は急いで会場の方に戻ってきました。
そこでは男たちが殴り合いの喧嘩をしているではありませんか。
「一体何があったのです?」
「コンテストを進めていたのですが敗退した数人が男の魅力は腕っ節だと乱闘を始めてしまって・・・それが周りにも広がってしまいました」
「お嬢様は無事なのですか?」
「騎士団に守らせてお屋敷に避難させてあります」
「なるほど・・・では、これを鎮めれば良いみたいですね」
「そうです・・・あっ、危ない!」
私に状況を説明していた侍女の言葉に振り返ると吹き飛ばされた男性がこちらに飛んできます。
しかし、私は慌てる事なく飛んできた男性を受け止めると、飛ばしてきた方向に全力で投げ飛ばします。
あちらの方で悲鳴が上がったものの静かになったので大丈夫でしょう。
「では、私はこの騒動を納めてまいります」
私はそう言って喧騒の中に身を投じていく。
暴れる人間の首筋に手刀を落とし、首を締め落とし、時には思いっきり肺の部分を殴り物理的に呼吸困難にして気絶させていきます。
そうして屋敷から門側の方に向かっていましたが様子がおかしい事に気付きました。
私が門側に近づくにつれ、そちらの方でも段々と喧騒が収まっていったのです。
まるで両側から騒動を挟み撃ちにして収めているような感覚でした。
パメラ様かエミリオ様が向こうの騒動を鎮めているのでしょうか?
一瞬そう思いましたが、パメラ様ならもっと鎮圧のスピードが早いと思いますし、エミリオ様なら王族なのですから登場した時点で鎮まりそうな気がします。
私がそう考えながらも歩みを進めると、向こうからも騒動を鎮めながら歩いてくる人物がいました。
私はその人物を見て驚きます。
「マルス様!?」
そう、その人物は以前に私が死の淵からお救いしたマルス様でした。
「お久しぶりです、モニカさん。
貴女が婿取りをするということで慌てて駆けつけてみればこの喧騒。
再会の喜びをお伝えしたいところですが、先ずはこの騒動を鎮めてしまいましょう」
マルス様がそう仰ったところで横から無骨な男が飛び出してきた。
「何をしゃらくさい事言ってやがる、このイケメンが!!
さっき、あんたにやられた兄貴の仇だ!」
男はそう言ってナイフをマルス様に突き出しました。
「危ない!」
私が叫ぶもナイフはマルス様の左腕に刺さってしまいました。
「へへ、どうだ。もう1発お見舞いして・・・ぬ、抜けねぇ」
「ナイフ如きで僕に傷はつけられませんよ。
ふん!!!!」
マルス様がそう言って左手に力を入れるとタキシードの左部分が弾け飛び、中から素晴らしく鍛え上げられた腕が飛び出します。
「な・・・なんだ、こいつは!?
化け物か!」
「心外ですね。僕は普通の人間ですよ。
ただ、愛を貫くために極限まで鍛え上げましたけどね」
マルス様はそう言うと男を掴むと騒動を鎮めるために動いていた騎士の1人に投げつけます。
騒動を収めながらもこちらの動きを観察していた騎士は慌てる事なく飛んできた男を受け止めました。
「その方はナイフで人を刺したので暴れている人とは別の罪になります。
確保よろしくお願いします!」
「了解した!ご協力感謝する!」
騎士は男をロープで縛りぐるぐる巻きにして動けなくする。
それを見届けたマルス様はこちらに向きなおりニコリと笑って
「まずはこの騒動を終わらせましょう」
と微笑みました。




