お店を開く準備1 鷹仁
ダンジョンから帰ってきた僕は、また静かな高校生活に戻っていた。
そろそろ夏休みに向けて準備が必要だ。
遊びではなく店を開く準備。
リサイクル店を展開したいが、出来れば幅広く扱ってみたい。と言っても店はそれほど大きくないし、ここは日本である。
物の数は限度があるし、全てを扱えるわけでもない。
生活に必要なものがやはり中心かなと思う。
服や小物、洗濯機や調理器具、テレビ辺りかな。
本当は、骨董品から宝石、必需品から工場用具、人形からフィギュア、ボードゲームからゲーム機、せっかくなのでダンジョンアイテムもなんていいかもしれない、何て思ってるがダンジョンアイテムは流石に無理だろう。
いや待てよ、ダンジョンライセンスを持ってる人限定のお店なら、いけると言うか、元々ここの2階はそのつもりだっけ。
喫茶店風に仕上げて、簡単な飲み食いしながら話ができる場所。
いい感じに進みそう。
学校帰りに不動産に行っては、話を何度も進めながら日にちが経っていき、夏休みを迎えた。
僕は店長なのだが、親に内緒で進めてしまったので、こんなところで店長やってて、噂が親の耳に入り親にばれたらどうしよう、てか、夏休み終わったら店番できないじゃん、というか、売るもの仕入れてないじゃん、おー見事に穴だらけだ。
まずは、店長と店員だ。そして、喫茶店のオーナーとメイド?で良いか。
っつーても、やっぱりオーナーとメイドさんはライセンス保持者じゃないとな。
何か、サイトに良いものはないかと、画面をめくっていく。
誰がどんな風にサイトを使っているかなど興味もなかったので、詳しく見たことなかったが、サイト内は色々なものが存在していた。
僕が時々している仕事の依頼もそうであるが、パーティーのお誘い、アイテム売買又は譲渡や依頼もあった。
そして、僕の探していた仕事の依頼を頼む側の欄もあった。
ヨシヨシと早速依頼を出そうと思ったその時、悪戯したくなった。
僕は顔を出さないようにしよう。
そうとなれば、色々やることが増えてきそうだな。
募集や面接は、不動産屋の社長さんに代理を頼むとして、条件を提示しなくては。
リサイクルショップ店はライセンス保持者で良いとしてんー黒と白に限定でも良いかな、喫茶店は色つきのカードを持ってないとダメってことにしよう。
どっちも、広くないから人数はリサイクルショップが5人で、喫茶店は3人が限度かなと思う。
それでも8人雇うことになるわけだが、集まるかな?。
そんなことを思いながら、アイテムや不良品を加工しながら次々と作り出した机や椅子、カウンターや小物を並べていた。
レジや食べ物や飲み物を仕舞える用に、収納スキルを駆使して特別なボックスっを作り設置した。
これで、どんな物でも長期、いや無期限保存できる。
熱々の唐揚げを作って、半年後に出しても問題ない。
ラーメン作って1年後に出すとか、どこのゲームの話なんだろうね。
ジュースやお酒も用意しとくか。
そして、座った席で、収納ボックスの中から食べたいものを選び、注文できる仕組みのボタンを作りっと、注文すると食べ物や飲み物とどの席の人が注文したかわかるメモを出してっと、あー履歴もわかるようにしとかなきゃ、そして定員であるメイドさんが運んでくるという仕組みでどうだ。
スキルを使って料理アイテムを作るのと、何処かの店で作ってもらった物を使い捨ての入れ物で対応するというのも良いかもしれない。
飲み物に関しては、アイテムより作った方が良いかなと思う。
作ると言っても、コップやグラスに移し替えるだけだけどね。
いや、むしろ作った物をボックスに入れておいてしまうのもありだ。
調味料や箸などは、別に用意して、汚れ物の回収ボックスも作っとかないと。やること多いな。
レジボックスを作ってと。
後は不具合あったら、その都度改善するとしますか。こんなものかな。後は・・・。
階段を壁で覆い、扉をつけ、扉に電子ロックをつけた。
こに電子ロックはライセンスカードにのみ反応出来るようになっている。
これで2階の喫茶店は準備完了である。
一回に降りて、今度は陳列棚などをつくって並べる。
そして、最後に重要なものを作り始めた。
見た目は計りの様なもので、大きい体重計といった方がしっくりくるかもしれない。
かなり大きい冷蔵庫でも乗るくらいのものを作る。
これに、プリンターを繋げた。
これで完成。ではない。
僕は、鑑定スキルとよくにた目利きスキルというものを取得した。
査定スキルというものが見当たらなく、本来の意味と違うが目利きで査定もできるらしい。
目利きスキルをこの計りに大量のMpを使って叩き込んだ。
どんな物でも、計ることで値段が割り出せるというものを作ったのだ。
できると思ってたけど、実際できてしまうとちょっとひいてしまう。
では、どのような物が出来たか具体的に見てみよう。
まずは、計りに載せますが、計りというのも難なんで、名前をつけましょう。
何が良いかな、目利きスキル計り機・・・んー目利き君にしましょう。
目利き君に品物を載せ、印刷機つまりプリンターの電源を入れ印刷を黒印刷をスタートさせれば良いのです。
出てきた印刷物に物の名前と買い取り価格、買い取り価格の説明が印刷され、さらにお客さんの同意書までついてる紙が2枚出てくる。
買い取りを了承していただいたお客さんへ、サインしてもらい提示された金額を払い1枚を店側、もう1枚をお客さんへ渡せば終了するといったものだ。
もうちょっと工夫しよう、同意書が交わされた後は、カラー印刷ボタンを押すことで、加工を利用して要らない汚れを取り、若干壊れている部分を補修しちゃおう、そう若干が大事で、多く直してしまうとそれはそれで大問題である訳で。
それらが済んだら店のどの辺りに並べて、売値が表示されるようにしちゃおう。
カラー印刷ボタンをヒューマンエラーで押さないように、カバーを付けておこう。
後、事実上買い取り不可とされるものは、素材として買い取ることを検討し値段をつける。
基本的には返却なのだろうが、まー二束三文でも良いという人のための救済措置として検討しよう。
本当に使えないやつは、2階にあるダンジョンへポイすれば良いし、楽だよね。
もし、買い取りを拒否されて、紙が欲しいとなったら、同意書の部分だけ切り離して渡せば良いし、揉めるようならお引き取り願えれば良いだけのことである。
レジボックスと回収ボックスを作って完了と。
というわけで準備が整い、不動産屋へと出向いた。
不動産屋の社長に事情を話し、面談の代理を頼むとあっさり了承された。
もちろん、依頼料は払ったよ。要らないって言われたけどそうもいかないから。
面目際依頼なので、拒まれるかと思っていたので、嬉しかった分ちょっと唖然ともしてしまった。
不動産屋を出た僕は、次にやることとして買い出しがある。
喫茶店の買い出しだ。
軽食、ジュースやお茶、お酒やタバコ何かも・・・あれー二十歳未満が買えたかな?いや無理だ。身分証の提示なんて言われたらアカン。
ダンジョンライセンスで無理やりとは流石に無理があるか。
いや、買えると思うけど、やめておこう。
となると誰か代理の・・・龍一に頼むとかって小学生に何やらせようとしてるのやら。
「あっ」思いついてしまった。
ダメ元だけど、いけるかもと思ったことは、龍一の両親に聞いてみる事だ。
形は違えど、同じ飲食店としてのアドバイスもあるかもしれないとも、期待した。
断られたら、その時はその時である。
そんなこんなで、居酒屋に到着。
昼から店を出しているわけでもないので、静まり返っている。
扉に鍵が掛けられていたら、今日のところは諦めようとして扉に手をかけると同時に勢いよく扉が開いて、男性が出てきた。
僕は、ちょっと慌てた風に「こっこんにちわ」と声をかける。
「ん?あーこんにちは、えっとどちら様で?」
「あっっとー僕は井宮鷹仁と言います」
「いみやたかひとくん。えっと白いライセンスの・・・」
「えー」そういってライセンスカードを見せると、龍一の親父さんは一瞬にして顔が蒼白になると同時に土下座した。
「こ、この度は命を助けていただき、あ、ありがとうございます」
そういえば、そうだったなと思う。
運が良ければ手伝ってもらおうと来ただけなのに、どうしたものか。
「あ、あの顔あげてください。中入れてもらっても良いですか?」
周りをキョロキョロと見渡すが、人が居なかったので胸を撫で下ろしながらいう。
「どうぞ・・・こちらに」と言って立ち上がり奥のテーブル席の椅子を引き席に座るよう促すので、椅子に座ると慌ただしく店の奥にいってしまった。
ふと、テーブルの上にある胡椒を見つけて、手にした時、バタバタと奥から勢いよく突っ込んでくる2人を見て慌てて胡椒を元の位置に戻す。
2人は、飛び込むように突っ込んでくるなり土下座してきた。「「此度は命を助けていただき・・・・・・ありがとう・・・どの様なことでもお詫びを・・・」」
自分達を助けていただいただけでなく、子供達まで色々してくれて感謝しかないのにお礼にも行けずどうしようと悩んでた所に本人が来てしまったのでパニクってるといった状況で、話が進まない。
だからといって、店の中で定員に土下座させる。
あれ、僕がなんか悪いことをしているように感じてくる。じゃなくて
「と、取り合えず頭あげてください」
「しかし・・・」
「しかしも案山子もないですよ。もしよかったらと思ってちょっとお願い事を聞きに着ただけですし、そんなんじゃ話ができませんよ。席座ってください」そういって、やっと、やっとのことで席に座ってもらった。
気持ちを落ち着かせて、「それでですねー」「「ただいまーあっ」」「鷹にぃだぁーなになに、次のダンジョンの話?」
次のダンジョンかーって違う。違うから話進めさせてと思う僕であった。
「次のダンジョンは全然考えてない、というか調べてもないよ」
「じゃ、次いくときは絶対ぜーったい誘ってくださいね。おかあさんお茶冷えてるー」
「冷えてるよ。冷蔵庫にあるよ」
「はーい」そういうと彩琥は、人数分のコップを用意してお茶を出してくれた。
「こ、これは気付かず」
「おかまいなく」
2人が店の奥に消えると、一口お茶を含み、ゆっくりと飲み込む。
2人がもう少し早く帰ってきたら、両親を土下座させてる場面に遭遇した様に見せてしまうところだった。あぶなかった。
「あのー・・・




