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鉱石ダンジョンにいくはずが

 今、僕達がいる岬の近くでは、川を挟んで2つのGランクダンジョンが存在する。

 内1つは攻略を終えたばかりだ。

 料理と聞いていたけど、美味しかったけど、少し小さかった感は否めないかな。

 で、川向こうが鉱石ダンジョンになるのか。

 「どうする、今夜と言っても夜中の3時か」「そうだね。どうしようか?」

 最近は時間を24時間制に見ることになれてきたようだ。

 静かな夜に声が響くも、直ぐに波音に打ち消される。

 大きな声を上げているわけでもないが。

 空には、厚い雲がかかっており、空気が湿っぽい。

 さらに、海風が運ぶ湿り気のある空気が地味に空気の温度をあげているためか、じっとしていても汗が出てきそう。

 このまま朝を迎えても良いのだが、「行こうダンジョン。食べ物じゃ無いけど、眠くないし」眠くないと言うのは、仕方ないとして、食べ物じゃ無いと行かないと言われないだけ、良いかと思う。

 僕達はこのままバリアを張ると、川を超えダンジョンへと入っていった。

 ここは鉱石のダンジョンと聞いているのだが、どんな鉱石が出るか聞いてない。てか、それを攻略に来ているわけだが。

 ダンジョン最初の敵が見えてきた。

 緑色を反射させたような色の虫で、だけど1メートル級のデカイ虫だ。

 「黄金虫(こがねむし)」と僕がいうと同時にリンが「カナブン」と言う。

 えっと、2人顔和見つめ会う。

 そこで、この虫を鑑定をかけて「黄金虫だと思うけどね」


カナブン (G) 緑色の光沢の持つ羽が特長の1メートル級の甲虫。黄金虫ではない。 / 噛みつく / ー / 鉄鉱石 / ー / 8文 / 8


 カナブンだった。ちょっとがっかりする僕と、ガッツポーズをするリン。って何処でガッツポーズをおぼえてきたのだか・・・。

 いや、今はそれよりも鉄鉱石。

 正直気になる。ゲームとかなら2個から3個くらいを何かウネウネさせて鉄のインゴットなんて作ってしまうのだが、ここの鉄鉱石はそういうものなのか、全く違うものなのか気になるでしょ。

 と言うわけで、早速さくっと倒してみた。

 1メートル級の虫とはいえ、そこは馴れたもの。躊躇なく倒してみせる。

 コロコロと転がってる石っころをつかんで持ち上げてみるが、一目で鉄鉱石だってわかるようなものではない。

 鑑定すると、アイテムの鉄鉱石 (下下) とわかるのだが。

 リンに聞いてみた。

 「リン。この石ころ、何個集めたら鉄の固まりにできるの?スキル使ってわかるかな?」「うーん10個だね」と言う答えをもらう。

 10個、正直多いと思ったが、そんなものかと僕はこの時思ってしまった。

 僕は、10個の鉄鉱石を集めて鉄インゴットを作り出す。

 掌にスポッと収まってる鉄インゴットを見て、思わず「ちっさ」と呟いてしまった。

 正直、重さにして1キログラムくらいの大きさを想像していたのだが、結果はその5分の1程度。量りがないからわからないが。

 調べてみると、アイテムの鉄インゴット (下下)とわかる。

 そう言えば、こういった鉱石の金属の含有量は少ないと聞くからこんなものなんだと、納得してしまう。

 しかし、そこは僕のチートを生かすとこ。リンにも手伝ってもらえば大量に集まるだろう。

 そこまでして集めたいのには訳がある。

 この鉄を使って、武器を作りたいのだ。

 武器と言っても色々ある。

 僕に合った武器が望ましいが、どうせ作るなら1つじゃつまらない。

 「リン。あのさ」「何?」「武器作るスキルとかない?」「あるよ。色々」「色々あるの」「うん。色々」色々作ってみたかったが、最初から色々と言われると困ってしまう。

 僕の感覚では、刀、槍、弓、というものに加え、棒、鎖鎌、手裏剣、そうだなあと思い付くとしたら、鉄拳、槌、十手かな。

 なんか鉄砲とか思い付くよ。でも何かが違うように感じるんだよね。

 「付与は」不意に聞かれた。

 考えていなかった。基本素材鉄だけだから其ほど良いものが付く気はしない。

 それでも、何か付くなら面白いと思った。

 そんな事を話なしていると、これだという勢いで出してきたのが、「武器創作スキル」と言うものだ。

 リンがもっと面白そうな武器を作ると思ったなど言っているようだったが、今は気にしてはならない。

 スキルカードを取得し、スキルを得る。

 よし、武器を作ると言いたかったが、今だ鉄を集めていなかったんだよね。

 リンに協力してもらい、鉄インゴットを沢山集めてきた。

 では、改めて武器を作ろう。

 武器を1つ作るのに、材料は鉄インゴットを10個。以上。

 おそらく、加工スキルを使うならすべての材料を集めてこないといけないのだろうが、鉄インゴット10個で作れるらしい。

 全ての武器が作れるわけではないよ。

 今欲しいと思っている分だけなのだが。

 付与については、Mpだけで賄えるのだそうだ。

 普通は無理だが、そこはほら僕だから。

 早速武器を作ろうとすると、リンからストップがかかる。

 理由は、屋敷の中に鍛冶場があり、そこで作ろうとのことだった。

 確かに、ダンジョンないで作るより数段雰囲気は上がる。

 鉄インゴットを集めてもらう手伝いもしてくれたリンの誘いに乗らない手もなく、僕達は屋敷に戻った。

 僕は、この屋敷の全てを見たわけではないが、まさか屋敷の中に鍛冶場があるとは思っても見なかったのだ。

 リンが作っただけあって、全てを把握しているだろうが、僕は、必要分しか廻ってなかったから知らなかった。

 玄関から屋敷に入らず、横から庭に出ると直ぐに目についたのは、わびさびたっぷりの茶室を発見。

 通りすぎしばらくいくと、離れ屋敷を見つける。

 さらに通りすぎると、黄金茶室があった。

 武芸道場、華道場、砂場、温室まであるよ。万能だ。

 そんな感じで進んでいくと、行き止まり、左に曲がる。

 さらに庭が密林風にものすごい数の樹で埋め尽くされていた。

 その中を進んでいくと、ポツンと立派な小屋が建っていた。

 「これが?」「うん、鍛冶場だよ」

 中を覗くと、いや普通に立派な小屋に入ると、ズラリと並ぶ何をどう使っていいか解らない道具の数々に唖然とする。

 リンも道具を手に取り首をかしげる始末だ。

 でも、ここの雰囲気いいと思う。

 早速武器を作る事にした。

 鉄インゴットを10個出し、一纏めにして手をかざしスキルを発動する。

 暫くすると、ウネウネと塊だし、一瞬刀の形をしたと思ったら弾けて消えた。

 まさかの失敗だった。

 最初はこんなものかと思う。ゲームでも最初はよく失敗するからね。なんて思ってたら。

 「Mp沢山注げば失敗しないよ。あともっと沢山Mp注いで付与つけないと」と言う。

 改めて武器を作り始める。

 最初は刀、付与は炎。成功した。

 続いて槍、付与は氷。成功した。

 弓に風、鉄拳に破壊、鎖鎌に貫通、手裏剣に命中、棒に稲妻、槌に土、十手に麻痺。全て成功した。

 見た目は初期装備並みの見た目をしているのだが、自分で試してみないとどうなっているか解らない。

 試し切りをしたくなったが、屋敷でするつもりはなく、この空間の反対側に竹藪があるのを思い出す。

 あそこなら十分に試し切りが出来ると思い、リンにいうと賛同してくれた。

 僕は、武器を1個づつ収納しようとして気付いた。

 作ったはいいけど、使い道が解らない、いやMp使えばわかるけどどうせならスキルをもらってしまおうと。

 刀に刀術、槍に槍術、弓に弓術、鉄拳に拳術、鎖鎌に鎖鎌術、手裏剣に手裏剣術、棒に棒術、槌に槌術、十手に十手術と。

 全てを用意して受け取ろうとしたその時、刀術と槍術と弓術が1つになり武術となった。

 拳術と鎖鎌術と手裏剣術が1つとなり忍術になった。

 棒術と槌術と十手術が1つとなり、捕縛術になった。

 連鎖はさらに続き、武術と忍術と捕縛術が揃い、武芸十八般となった。

 確か、この武芸十八般って、馬術とか、砲術 (火縄銃など)、水泳術とかあったような、うる覚えだがいいのかなもらっちゃってと思う。

 ちょっと不安だったけど、武芸十八般スキルを取得したよ。

 すごい知識だ。これからが楽しみだ。

 

 

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