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腹拵えしたらダンジョンだ

 「お腹すいた」リンの一声である。

 「そう言えば」1日海に潜って?いたらすくよねお腹。

 一旦お家に戻ろう。

 「何が食べたい?」「何でもいいよ。今日採ってきたのは?」「うん。今日のは、一度繁殖させないと」「そうだね。残念」「まーダンジョン攻略すれば食べれると思うよ」「うん。ダンジョン攻略したらご褒美だ」「そだね」

 と会話をしながら、魚介類達を画面の中に突っ込む。

 画面を確認すると、結構な量の食べ物が増えたのだが、圧倒的に野菜が少ない。

 「野菜のダンジョンがあればいいのに」と呟くほどだ。

 好き嫌いが無い訳ではないが、基本食べ物は食べる。

 肉、魚、野菜やその他モロモロ。

 さて、何を造ろうか。

 まずは、稲を収穫して、お米を作る。

 本来、稲を天日干しなどして乾燥させ、籾をとり白米にしていくのだが、加工スキル様様である。

 米を作るときにでた糠を、塩と水で練り上げ、大根とカブを入れ、加工スキルで漬ける。

 お米を炊いておく。

 雉をだし、雉の卵も収穫する。

 雉を加工スキルで雉肉にする。

 首落として、逆さにして血抜き?嫌々出来そうだけどしないよ。

 ここってそういう設備たくさんあるけど。

 雉肉を適当にぶつ切りにして、じっくりとフライパンで焼いていく。

 お米や麦、発酵菌を駆使して作った、醤油、酒、味醂を混ぜる。

 本当はだし汁で割りたいとこだが、今回は無しということで、混ぜた液体に卵を入れて軽くかき混ぜる。

 ご飯を丼に入れ、ご飯の上に水菜を並べる。

 その上に、焼いた雉の肉に調味料を混ぜた卵を絡ませたのをのっけると完成だ。

 雉の親子丼である。漬け物つきで。

 飲み物は、緑茶でもいいけど飲みやすい烏龍茶にしとこう。

 急須に烏龍茶の葉っぱを入れ熱湯を注ぐ。

 暫くしたら、別の大きい急須に出来た烏龍茶を入れる。

 それを2回行ったら、そこに氷を入れて完成だ。

 出来た料理を、テーブルでのんびり足をブラブラさせてるリンの前に置いた。

 「オーーーーーーーよくわからないけど美味しそう」

 よくわからないらしいが、美味しそうだというのはわかるそうだ。

 箸でプルプルしている白身をつつきながら、此方を見てくる。

 「どうぞ」「頂きます」「頂きます」「あっつ」「慌てないの」「うん」

 トロッとした舌触りと、ジュワっと出てくる肉汁が口一杯に広がる。

 鶏より少し固めのお肉だが、問題ない。

 水菜もシャキッといい歯応えと言うアクセントを醸し出す。

 さっき漬けた漬け物も、しっかり漬かっていた。

 お腹が空いていたのもあるが、美味しいのかすぐに食事は終わってしまう。

 「ご馳走さまっと。どうする一回寝る?」「ううん。ダンジョンいこう」「よしいくか」

 そのままダンジョンに向かった。

 外に出た僕たちは、すでに真っ暗な闇の中にいた。

 ダンジョンの入り口だけが、薄明かるい光を放っている。

 ダンジョンに入ると、いつもと同じ洞窟型のダンジョンだった。

 しばらく進んでいくと早速敵が現れた。

 「リン知ってる。犬でしょ。でもなんか2種類いるね」

 懐かしい、犬Aと犬Bだ。

 また、モフモフしたい。

 犬の攻撃は今の僕にとって、じゃれ会う程度だ。最初は死んだレベルだったけど。

 「リン。あの犬が水やおにぎりを提供してくれたんだよ」「提供?」「提供くれたんだよ。僕はもう要らないからモフモフしてる。リンはどうする?」

 「一杯倒す」「よし、頑張ってこい。僕はここにいるから」「うん」

 そういうと、弓を構え矢を打つ。

 矢先から風をまとい、鎌鼬の如く犬達を切り裂くと、走っていってしまった。

 モフモフ対象を失ってしまった僕はがっかりしたが、すぐにリスポーンするだろうとのんびり待つ。

 そして、犬の魔物の地獄の時間と、僕の天国の時間が始まったのである。

 

 「よし、色々やってみよう」と私リンは独り言を言う。

 色々な攻撃パターンを試してきたが、さらに磨きをかけてみたい。

 最初は一矢一敵、一矢二敵、一矢三敵と伸ばしていく。

 次に、魔法を矢にのせて放つ。

 風を、火を、水を、土に光に闇の基本的な物から、電、氷何かも挑戦してみる。

 すべて上手くいった。

 私はふと思う。

 弓を持たなくても攻撃できないかと。まー普通に出来たけどってこれ前にやったっけか。確か2つ重ねて爆発したことをここで思い出してやめた。

 そんなこんなしているうちに鷹にぃがやって来た。

 「沢山取れたよ」「うんよくやった。しかし、魔法上手くなったな」「見てたの?」「少しな」ニコッと笑うリンの頭は撫でられていた。


 僕達は、1階をそこそこに2階へと移る。

 そこにいたのは、狸を一回り大きくしたくらいの動物だった。

 「あれは、アライグマかな」「狸じゃないの?んーよくみると違うか。アライグマ?ってなに」「何って言われてもあれだよ」と言って指を指す。

 確かにたぬきと見間違えるよね。

 アライグマ、とあるアニメがきっかけで爆発的に日本全土に存在が広まったあのアライグマだ。

 今では、外来指定生物とされているとかなんとか。

 水の中にてを突っ込んで、水の中を探っている姿が、物を洗っているように見えることから、洗い熊と名付けられたとか。

 実際は凶暴な性格で、ペットには不向きの動物と言う。

 個体差はあるだろうが。

 そんなアライグマ、鑑定してみた。


洗熊 (G) 洗熊の形をした魔物。水桶を出しても洗わない。 / 噛みつく / ー / (料理)冷奴(下下) / ー / 13文 / 13 


 アライグマは、手先が器用と言われているのだが、反映はされてないようだ。

 もう1つ気になるとこがある。

 冷奴って、確かお豆腐だよね。

 お豆腐と冷奴の違いが気になる。

 そこは、倒してアイテムゲットしてみればわかる。

 と言うわけで「リンお願い」と頼んだところ快く風を繰り出してくれた。

 疾風というか、鎌鼬というかわからないけど、アライグマはすぐに倒されチリとなり消えていく。

 残された冷奴は、すぐにリンの中に入る。

 「これがヒヤヤッコ」「そう、これだよ」「食べていい」

 初見の食べ物って警戒する人多いけど、リンは気にしないようだ。

 「いいけど・・・あっ」「いただきっニガー。これ腐ってない」

 「いや、腐ってないと思うよ。少し苦味もあるけど気にするレベルじゃないし、むしろほんのり甘いはずだけど。やっぱり下下だからか?食べていい?」「いいよー」

 確かに苦いかな。豆が腐ると書いて豆腐と言うが、これ程とは。

 食べれない程ではないが。

 因みに、この冷奴は、深緑色の丸いお皿にお豆腐があり、鰹節と青ネギが振りかけてある。

 お皿の隅にすった生姜があり、全体的に醤油が掛かっている。

 ここの広場だけでは、特上にできるだけの数は揃えられないので、一度部屋に移動した。

 部屋につくなりリンがアライグマを一掃する。

 冷奴を特上に変えて改めて食べてみた。

 大豆の風味と言うものだろうか、口一杯に広がり、わずかな甘味が食欲をそそってくる。

 「これ美味しい。もっと食べたい」と、リンもさっきとは大違いの反応だ。

 「だったら、もっと沢山倒さないとね。アライグマ」

 「そうだね、行ってくる」と言うとかなりの勢いで行ってしまった。

 リンに負けじと僕も無双したのだが、そろそろ飛び道具が欲しいかなと感じるようになった。

 武器でもいいけど、魔法も棄てがたい。いや、魔法がいい。

 自分の好み的には、風、水、光になるか。

 雷とか植物とか十分ありだ。

 どうしよう、今度リンに相談してみようかな。

 そんなことを思いながら、アライグマの中に突っ込む僕であった。

 

 

 

 

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