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ダンジョン発見

 今は登りをしている。

 登山と言えば聞こえはいいが、道はない。

 いく方向、方角に間違えが無いように慎重に向きを気にしながら、歩いていた。

 正直、道を造ってしまおうと思ったこともある。

 しかし、道を勝手に造ると、よくないかもと思いそのまま進んでいた。

 山を進んでいくなかで、困難が立ちはだかるものだ。

 草や虫によるかぶれ。

 虫刺されや、(ひる)みたいなものまでいる。

 ムカデやヘビ、(はち)等いるのだが、もっと気を付けなければならないものもいる。

 野性動物だ。

 熊なんて最悪だ。

 野犬何かも、群れでこられたりしたら面倒だし、そういえばいるのかなー狼。

 僕が育った時代では、絶滅したと言われる動物だ。

 いっそのこと、猪位にって思うのだが、猪もだいぶ危ない生き物だよね。

 まーあれだ、フラグをたてるつもりもないから、いいか。

 そんなことを思いながら、山を登り降り進んでいった。

 その後は特に何もなく、ダンジョンについてしまった。

 もちろん1日で行けたわけではない。

 何だかんだで2日かかった。

 「ダンジョン発見だな。どうする?このまま入る?それとも一度家に帰るか?」

 「うーん。いいよ、このままいこう」

 そのままダンジョンに入った。

 「着替えよっか」そう言い、着替えるのは半袖と短パン、生地は木綿だよね。

 Gダンジョンはどこも構造は同じようで、ある程度明るい洞窟である。

 しばらく歩くと、すぐに広場につく。

 広場には、もちろん敵がいる。

 「雀だね」「すずめだね」「「スズメが敵だね」」

 大きさは、そんなに大きくなく普通の雀だ。

 「あれ、1羽づつ違わない?」

 「いや、んー2種類だね」

 「2つ?かな。ここが違うね」そう言って、リンは口を指で指す。

 「嘴だね」「そうクチバシ」

 「こう何か、白っぽくて丸いのと、ちょっと半透明で楕円形(だえんけい)だね」

 「だねー。なにか意味あるのかな」

 「倒してみればわかるんじゃない」

 「そうだね、いっちょやってみるか」

 そう言って僕は、刀に手をかけ雀達の元に近づいた。

 雀達は、僕に気づき飛んだ。

 地面から調度1m位のところまで飛ぶと、突っ込んできた。

 この攻撃は、つつくと言うものらしい。

 僕は、刀を抜くと横一文字に凪ぎ払った。

 ボトボトと斬られた雀が落ちていき、アイテムに変わる。

 アイテムは藁半紙の強度を強くしたような紙袋に入っていた。

 最初は紙袋がアイテムかと思ったら、その中身がアイテムの本性のようだ。

 開けてみると、そこには米が入っていた。

 正確に言うと(もみ)だ。種籾(たねもみ)といった方がいいか。

 では、さっきの2種類はどうなっているだろう。

 紙袋を開けてみると、大きさの違う籾が確かに2種類ある。

 それぞれをリンに渡してみた。

 「あっわかったよ。こっちがもちで、こっちがうるちだって」

 「もちで、うるち?」もちとは、餅の事だろうが、うるちとはうるち米って言うけどよくわからないかも。

 「そう、こうするとわかりやすいかな」

 そう言ってリンのもつ袋の中身が変化を始める。

 「出来た」

 そう言ってしゃがみこんだリンが、紙袋を破き広げる。

 そこには、見馴れた白米があった。

 少し小さ目の方をつまんで、「こっちが餅米だよ」と、逆の手でもう1つの方をつまんで、「でもってこっちがうるち米だよ」と言う。

 今一わからない、お米にこだわってしまうのは、日本人の性なのだろうか?鑑定した。


うるち籾 / うるち米の原型


餅籾 / 餅米の原型


うるち玄米 / うるち籾より籾を取った部分。玄米と呼ぶことが多い。


餅玄米 / 餅籾より籾を取った部分。


うるち米 / 白米とも。炊いて食べると美味しい。


餅米 / 蒸して食べると美味しい。


籾殻 / 籾の表面の殻


(ぬか) / 玄米から白米にするときに出る殻の部分


 鑑定した結果、わかったようなわからないような感じになった。

 リンがどこまで理解しているかわからないが、ここは一つエンちゃんに聞いてみようと言うことになった。

 どうやら、リンの中で、わからないことと言うより、興味があったらエンちゃんに聞こうみたいになってるみたいだ。

 女の子同志、いいのではないかと思う。

 早速、投光器を使って呼び出す。

 『どうしたの?』

 「お米について知りたいの。いいかな」とリンが聞いてくれた。

 何か、僕が聞いたら、毎日食べてたからわかるでしょ、みたいに怒られそうなのになと思いながら静かに観賞することにした。

 『いいよ。気持ち長いけど』

 「いいよーエンねいちゃん」

 『エン ね い ちゃ ん ンーいい響き』

 あれれ、こんなキャラだっけ。と思いながら静かに観賞する。

 すると、机の上に紙とペンらしきものをだし、なにかを書いた。

 画面の隅に張り出されたのは、エンの簡単講座・米についてとあった。

 ものすごく乗り気である。

 僕は、静かに・・・。簡単講座でよかった。

 

 ~ーーー~

 餅米とうるち米の違いと、籾殻と糠の使い道について軽く説明するね。

 お米の中に、アミロースと名付けられた物とアミロペクチンと名付けられた物が存在するの。

 餅米は、アミロペクチン100%でアミロース0%の物を指す。

 アミロペクチンとアミロースの両方が含まれている物が、うるち米になるのね。

 日本人の好むお米は、アミロースが少な目で、後にコシヒカリと名付けられた物は、アミロペクチン84%アミロース16%位になる。

 おにぎりもこのうるち米を使われている。

 そして、うるち米は炊くことをおすすめする。

 お主の屋敷にご飯を炊く事が出来るものがあったから、自分で試すがいいよ。

 餅米は蒸す物なのね。

 蒸したものをそのままに、オコワにするもよし、軽く潰してオハギにするもよし、つくことで餅にするもよし。

 これも屋敷にあったわ。

 後は、好みだね。

 籾殻は、枕や、座布団などにいれても気持ちいよ。

 虫がわくこともあるから注意は必要だね。

 後は、固い果物や卵などのクッション材にも使える。

 畑に使うのも有効だね。

 糠は、糠漬けが一番一般的かな。

 糠と少量の塩、適量の水を入れよく練り、野菜などを付けて寝かす物よ。

 これも屋敷で出来るわよ。

 畑に撒くのもいいよ。

 後は、油が採れるくらいかな。

 こんなとこよじゃあね。

 ~ーーー~


 うん。お米だけで、色々出来ることがあると言うのがわかった。

 コシヒカリとか、アキタコマチとか、ヒトメボレみたいなお米がうるち米と言うのだと思った。

 この、お米の脱け殻みたいのは、畑に撒けばいいのかな、土に混ぜるのかな?今一わからなかった。

 クッション材は、さらに想像つかん、リンゴとか卵とかミカンとかなのかな?

 糠漬けは、母さんがしてたから何となくわかるとして、糠は畑に撒けばいいのかな。

 後は、油か。

 あれれ、油!そうだよ、油だよ。米油だよ。料理の基本食材がこんなところにあった。

 エンちゃん、さらっと言ったから聞き流してしまうところだったよ。

 僕は、料理に詳しくないけどバリエーション増えるはずだよね。

 俄然、やる気出てきたよ。

 「リン、この糠から油採れる?」

 「油?うーんうん。採れるね。ってこれベトベトするー」

 服で手を拭こうとするので、慌てて止めて布を渡す。

 「なかなか取れないー」と言っているが、そのうち取れるでしょう。

 さて、改めてリスポーンした雀を鑑定した。


うるち雀 (G) うるち米のような嘴をもつ雀。 / つつく / うるち籾(下下) / 米油(下下) / 5文 / 3


餅雀 (G) 餅米のような嘴をもつ雀。 / つつく / 餅籾(下下) / 餅(下下) / 5文 / 3


 最初から鑑定しとけばよかった。

 米油はアイテムとして出してくれるんだ。

 倒してれば、餅もだしてくれるらしい。

 餅なんて、正月の時くらいしか食べないからな、ここが終わったら久々に餅を食べるのもいいかなと思う。

 「リン、手はもういいのか?」

 「うん、いいよ。ばっちり」

 小さい手を名一杯広げて見せてくれた。

 「よし、それじゃいくか」

 「いこう」

 僕達は、雀達に無双した。

 

 

 

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