↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/134

服なのか?  鷹仁

 何度も来ているダンジョンなので気構える事はない。

 死神も同様、僕が知る限り2回目のダンジョンなのでウキウキ感もない。

 龍一と彩琥は、ダンジョン自体が2回目で、今日のダンジョンは初めてだ。

 緊張しているのも無理はない。

 それにしても緊張し過ぎている。

 し過ぎて、大きな神木の周りをうろちょろしている。

 「どうした?」

 「あっあの、ダンジョンダッダンジョンはいいんですけど、しっ死神と一緒って大丈夫なの?」

 ん?ダンジョンに緊張してたのかと思ったが、緊張の原因は死神だった。

 死神と言うのは、嫌われてる?恐れられてる?どっちかわからないし両方なのか他にあるのか、人にとって未知なるものの1つである。

 「心配はないよ。少なくとも僕は助けてもらったし」

 「死神にですか」

 「そうだよ、それに・・・」

 「それにの、死神は人を殺すものでは無いのだ。死んでしまった者の魂を案内するものなのだ。だから、今日は暇と言うことはこの辺りで死ぬ人が居ないそうだと言うことになるの」

 「さっ行こうか、死神が待ってるよ」

 「どこにダンジョンあるの?」

 「あー木のウロだよ」

 「ウロ」

 「ウロ、木が大きくなると、木の中に空間が出来ることがあるんだ。絵本なんかでこういうところで動物が雨宿りしている絵とか見たことないか?」

 「ある。けど、初めて見た」

 そうなんだと思う。

 実際そうなんだろう、大きな木を見る機会もないのだろうと思う。

 僕達は、木の中に潜り直ぐにダンジョンに入った。

 「遅い」言われてしまった。

 ダンジョンの内と外では、時間が30:1である。

 少し喋ってから入ったので、2分ほどたっていても、1時間が経過する事になる。

 言われちゃうよね。

 と言うか、皆一緒に入ればと思うのだが。


 まず、1階は猫のエリア。

 出てくるアイテムは、麻糸と麻布、木綿糸と木綿布、服を作ったり、布団を作ったり、布系の基本となるアイテムだ。

 初期錬金術を鍛えるアイテムとしては、申し分ない。

 ましてや、敵を倒しさえすれば出てくるアイテム、時間もリアルの30倍、どれだけ育つか、僕も楽しみ。

 Mpも使いたい放題だから、確実にやってほしいし、失敗してもここはダンジョン、捨てちゃえばいい。

 「そう言えば、今日までのクエスト分の物はどうした?処分した?」

 「あっまだです」

 「これあげるんで、ちょっと先に暴れててもらっていいですか?これ使い方わかります?」

 「この巾着みたいなものか・・・これってどんなものでもたくさんはいるあれか?時・・・時間は?」

 「時が止まる逸品ものですよ。っていっても僕のオリジナルなので大事に使ってくださいね」

 「あーありがとう。ほんとにもらっていいのか?」

 「良いですよ。沢山アイテム取ってきてもらえれば。僕達は、一室使ってゴミ捨てしてますんで」

 「わかった。任せとけ」と言って行ってしまった。

 「さて僕達も、いくか」


 不法放棄されていたものを回収する。

 初期クエストはこれが多い。

 テレビ、冷蔵庫、エアコンに室外機、大型スピーカ、パソコンなどけっこう回収していた。

 本来なら、法に従って処分しなければならないのだが、そんなのお構いなしの人達が勝手に捨てたもの。

 正直、イラっと来るのだが仕方ない。

 「どうすればいいですか?」

 「ばらばらにして、金属類を同じものどうしくっつける。といった感じかな。普段はMp気にしながら、1つづつやってほしいけど、今日は補助してあげるから気にせず一気にやってみたらいいよ」

 「はーい」そういうと、手を伸ばしてイメージしたのだろう、一気にMpが持ってかれると同時に、次から次へとバラバラになっていった。

 バラバラにと言っても、細かく砕けていったのではなく、部品ごとに剥がれていくイメージだ。

 そして、全部がバラけると、同じ金属どうしがくっつき始め、大小それぞれのインゴットが出来た。

 インゴットを回収させる。

 「さっき取ってきたゴミや石や木はどうする?」

 「どうしよう、また分解してみる?かな」

 「まーアルミとか取れると思うけど、今回は捨てちゃってもいいぞ」

 「でもなんか、もったいない」

 「どっちでもいいけどね。たぶんいつでも捨てれるだろうから。でもまー今日のところは捨てといたら?捨てれるときに捨てないと、溜まる一方だよ」

 ゴミや石、木々や草などをボンっと出した。

 金属類は若干取れた。

 石材や木材に出来るほど多くとれてるわけではないので、今回は全てポイした。

 

 ゴミ処理が終われば、当然ダンジョン攻略になるわけだ。

 しかし、今回の目的はダンジョン攻略よりも素材集めが目的、ちょっと違うか。

 素材を集め、それをもとに何かを作るのが目的。

 それによる龍一の錬金術スキル上げが最大の目的である。

 素材集めは、彩琥と死神がすでに大量に届けてくれていた。

 龍一はまず、僕同様品質をあげていった。

 品質が特上の布なら僕も沢山持っている。

 ただ、加工スキルでは服を作るのに、Mpを使いリアル加工していく必要があるのだが、錬金術にはレシピと言うものが存在する。

 

 木綿布x2 + 木綿糸x1  これでできる物がこれらである。

 下着(男) 、 下着(女) 、 布の服 、 布のズボン 、布のスカート(女) だそうだ。

 布の服と布のズボンは、男女兼用と言うことなのだろう。

 絹の方も同じものを作れる。

 着物は作れないのかって?そのうち作れると思うけど、龍一にはそこまでの知識はない。

 最初だから、なんの飾りもないシンプルな下着や服が出来上がるんだと思う。

 そして、アイテムなので、防具となる訳で、武器、アクセサリーと同様になる。

  錬金術、便利だな、僕もスキルの書き換えができるなら錬金術にしたいかも。

 それはさておき、何か服を作るのかと聞いてみたところ、木綿で作る下着を作ることにした、いや、もう出来上がっていた。

 僕は、上下セットのその下着を手にする。

 品質は特上だけあって、肌触りは十分だ。

 以前、100均で買ってきたものよりは、物がいい。

 いや、むしろ最近ちょっと贅沢して、1枚1200円のシャツと変わらないかもしれない。

 この下着はアイテムなので、2つ同じものがあれば、龍一が使っている木刀同様に鍛えることが可能かと思うので、くっつけてみた。

 見事に、下着(男)+1が、出来上がった。

 「何をしたんですか?」目を丸くして驚く龍一。

 「ん?」

 「今、下着がくっついたように」

 「あー品質をあげると同じ要領で、防御力があげられるみたいなことが出来るんだよ」

 「へーやってみます・・・出来ました」

 「出来たしょ。どこまで強くなるか知らないけど、強くすりゃ初期装備チートアイテムが出来るかもね。じゃ後は自由にやってみて」

 そう言うと、僕も素材集めに行った。

 しばらく、素材集めをして龍一のところに戻ると、欲しいものが無いか聞かれたが、特に無いので今作ってるものを聞いてみた。

 布の下着を龍一本人用に、絹のスカートを彩琥用に、絹の下着を死神用にって、死神も頼んでいたのかよ。

 ちょっとビックリしたが、まーいい。

 ならと言うことで、布の服でも作ってもらうことにした。

 素材集めをしては、龍一のところに運ぶこと3回目。

 「出来ました。どうぞ」

 と、渡されたのは、まさに布の服。

 そして、+1000が付く物だった。

 「ちょっと実験してもいいか?壊れても文句無いならだけど」

 「良いですよ。壊れても?破れてもまた作ります。材料とMpを頂ければ」

 「悪いけど、服持っててくれる。ここに木刀がある。龍一が使ってる木刀よりは数段質が落ちるが、まー普通の木刀だと思ってくれればいい。これで、服に斬りつける。どうなると思う?」

 「刃物ではないので切れないと思いますけど、破れますね。服が」

 「やってみるか」

 僕は、剣術のスキルは持ってないので、普通に木刀を降り下ろすくらいの感覚だ。

 準備を整える。

 「いいか?」

 「はい」


 シュ・・・。

 

 「壊れたな」

 「えっえー」

 「木刀が」

 

 「あっンーット出来ました。銅の刀と言っても刀身だけですが」

 「ン?これでやってみろと」

 うなずく龍一。

 持ち手のところを布できつく巻き降りやすくする。


 シュ・・・。


 「鉄で出来た刀身です」

 「龍一がやってみてくれ。剣術スキルも見てみたいから」

 「あっはい」


 服の袖を持ち差し出す。

 刀を構えた龍一が一気に斬り卸す。


 不法放棄の残骸の鉄から錬金術で作った、刀風の刃物で、龍一の剣術スキルと併せて斬られた服。


 「流石に切れたな」

 「えー糸1本分切れてますね」

 「こっちは・・・」

 「ボロボロですね。鉄の刃物ってボロいんですね」

 

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。