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リンと薬ダンジョン4階

 さて、3階の安全地帯で目の覚めた僕たちは4階に向かう。

 4階ではどんな敵が居るのだろう。

 階段を下り広場の見えるところでそっと覗きもこむと、そこにいたのは猿であった。

 猿と言っても日本猿のような感じではない。

 洞窟では住みにくそうな形をしている猿。

 よく見ると3種類もいる。

 1つは手長猿と言われるやつだ。

 手が長いと言っても、腕が長いのだけどね。

 そして、足長猿と言えばいいのか?脚が長い猿がいた。

 そして、そして、両方長いやつもいる。

 手足長猿と言えば良いのだろうか?わからない。

 取り合えず洞窟には似合わない今までで一番バランスの悪そうな敵である。

 「僕から行くよ」

 そう言うと刀を手に近付いて行く。

 近付いて行くと少しずつ離れていく猿達。

 普通に近付いたら、普通に離れていった。

 オイオイ・・・と思いながら後ろを向き「オーイ、リンあいつらやる気あるのか?」と言ってると、リンが急に慌てた風に指を僕の方に指し、「危ない」と言ってると。

 咄嗟に振り返ると、大きく振りかぶって頭から叩き潰そうとする手長猿と、大きく足を上げカカトオトシをしてこようとする足長猿の姿を確認した。

 僕は、右前に半歩進みながら刀を抜き、そっと猿達の腕と脚の下に刀を添える。

 すると、降り下ろしてきた威力で刀の刃が吸い込まれるように腕と脚を切り離した。

 チリになっていく腕と脚を見ている猿達の動きが止まったので、一刀のもとに斬り捨てた。

 そのまま、他の猿も倒していく。

 手長猿、足長猿、足長猿、手足長猿、手長猿、手足長猿と倒した。

 楽だった。

 簡単に斬らせてくれる敵はこいつらだけではと思うくらいに。

 でもちょっと、バランスの悪いこと、手長猿と足長猿は3匹倒したが手足長猿は2匹しか倒してないような気がする、と言うか2匹倒した。

 残り1匹いるはずだと、キョロキョロすると「後ろ、危ない」と言う声に、後ろを向くとそこには、脚を真っ直ぐに伸ばし、体を伸ばし、腕も天井に着くのではないかと思うくらいに伸ばしている猿がいた。

 猿は、両手を握ると拳を作り、上から勢いよく降り下ろした。

 降り下ろしながら、猿は膝を絶妙に曲げていく。

 どういう事かと言うと、手つまり腕だけの力で降り下げるより、腰に力を入れた方が力は入る。

 さらに、脚に力を入れ、シャガリコム事でシャガム部分が加速され威力が増すと言うものである。

 もちろん、シャガムタイミングを間違えれば意味がない事になるけどね。

 とは言え、この猿そこそこでかいから、動きも大雑把と言うか単調なので、交わすのは楽だった。

 一歩左前に出るだけで交わせた。

 もちろん、タイミングは必要であったが。

 一旦攻撃が終わると、動かなくなる。

 もうちょっと正確に言うと、攻撃が終ったときに、猿から見て敵に凝視されてると動けなくなるらしい。

 逆袈裟斬りの要領で、猿の背中から斬り捨てた。

 さて、何が手に入ったかと言うと、お茶だった。

 ペットボトルに入ってて、ふたを開ければすぐ飲める便利なお茶ではないよ。

 お茶の葉だ。お茶っ(おちゃっぱ)とも茶葉(ちゃば)とも言う。

 そして、3種類もある。

 手長猿から取れたのが、日本茶だ。

 足長猿から取れたのが、烏龍茶だ。

 そして、手足長猿から取れたのが紅茶だ。

 お茶と言えば一服したくなる。

 しかしここには、急須が無い。

 湯呑みも無い。

 お湯は、リンが魔法で出せるかなと思う。

 竹製の湯呑み代わりにできる物はある。

 となれば、湯呑み代わりに何か使えば・・・水筒を出して、上の部分を切り取り「リン、魔法で熱いお湯この中に出せるか」と言った。

 「できると思うよ」そう言うと湯気のたつお湯をポトポトと入れ始めた。

 僕は、その中に先程取れたお茶を入れる。

 色が着くまでしばし待つ。

 そして、いい頃合いを狙い竹製の湯呑み・・・としていいかな、湯呑みに注ぐ。

 フーフーと冷ましながら口に含んでみた。

 美味しくないの一言だった。

 飲め無いこともない。変な雑味があるわけでもない。

 ほぼ苦いのだ。

 渋いとも違う気がする。

 お湯が熱すぎたとも、茶葉を入れすぎたとも思えない。

 「どう、飲んでみていい?」と言うリンにストップをかける。

 ちょっと考えてふと、思い当たることが1つあった。

 品質だ。

 そう言えば、下下を口にしたことはない。

 これが原因かもしれない。

 ちょっとお茶が飲みたくて早まってしまった。

 「リン、これはちょっと飲めたものではない。品質を上げよう。そしたら飲み比べよう」

 「うん」

 部屋に移動すると相変わらずうじゃうじゃと沢山の猿がいた。

 勢いよく飛び出したリンが部屋に入ると、一斉に猿達がこちらを向き、ズリズリと下がっていった。

 目で全体を眺めると、さらに下がっていく猿は、ついに一塊になる。

 そこへ、リンの弓矢が放たれる。

 この猿達は、油断さえしなければリンにとってと言うより、飛び道具を使用する人にとって愛称のいい敵である。

 打ち倒せばチリになって消えていくので、死体を盾に隠れることも出来ず直ぐに殲滅できた。

 リンから受け取った茶葉を加工して特上にしながら思う。

 毎回茶葉を入れるのも良いけど、もっと楽な方法は・・・ティーパックだな。

 木綿布と糸を使い、適量の茶葉を細かくして、後は加工して出来上がり。

 取り合えず6個の湯呑みを準備してお湯を注いでもらい、それぞれのティーパックを入れた。

 頃合いを見てティーパックを取り出してゆっくりと一口含む。

 日本茶は、渋味はあるが渋過ぎず、キレがあるがさっぱりし過ぎず、若干甘味を感じる程度のお茶に仕上がってた。

 烏龍茶は、さっぱりとした飲みやすい仕上がりに、紅茶はさっぱりとしつつも、深みがある味わいで堪能した。

 リンはどうも烏龍茶に軍配が上がったようだ。

 お茶はいくらあってもいいので、大量に欲しい。

 と言うわけで、リンとで別行動で猿達を倒しているのだが、僕にとって相性の悪い敵である。

 常に、後ろをからの攻撃なので、ついつい後ろを気にしてしまう。

 エンちゃんからは、後ろからとは言え殴られても死なないから大丈夫なんて言われたけど、痛いものは痛いのだからねと思う。

 そうこう言っている内に、十分のお茶が取れた。

 因みに、このお茶を使って作れる薬は目覚まし薬。

 まんまカフェイン集めて薬にしてますみたいな薬なのだろう。

 リンに要るかと聞いたら要らないと答えられた。

 まーそうだろうな。

 実は目覚まし薬も数が揃って要るのだ。

 と言うわけで次の階へ進もうと思う。

 そして、次の階へと足を踏み入れた。

 そこにいたのは、女の人であった。

 これはこれで戦いにくいと思う。

 鑑定をしようとして忘れてた事があることを思い出す。

 猿の鑑定してないなと。

 

手足長 (G) 腕の長い猿。胴体は大人の人と同じくらいの大きさ。 / 殴り付ける / 日本茶(下下) / ー / 18文 / 15


足長猿 (G) 脚が長い猿。胴体は大人の人と同じくらいの大きさ。 / 踵落 / 烏龍茶(下下) / ー / 18文 / 15


手足長猿 (G) 腕と脚が長い猿。胴体は大人の人と同じくらいの大きさ。 / 脳天落 / 紅茶(下下) / ー / 18文 / 15


 忘れるところだったよ。

 忘れても問題ないんだけどね。

 さて、改めて女の人の形をした鑑定をしないとね。


女盗人 (G) ごく普通のなんの特徴もないおばさん。 / ビンタ / (薬)マジック草(下下) / ー / 15文 / 15


 マジック草、何か現実世界では使いどころがなさそうなアイテムが来ましたよ。

 Mp回復とかいう事ができる草の一種と言ったところか。

 使って見ないとわからないけど、僕とリンには必要ないかもと思う。

 いや、リンのスキル取得のためなら欲しいかもしれないと思うのだった。

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