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第十一話「チラシ配り」

「武器屋。千年斬りの武器はいかがですか? 今ならサービスとして」

「いらん」


 ……あのー。俺の知ってる依頼と違う感じがするんですけど。


「不服そうだな海斗」

「そりゃあ、普通は討伐系の依頼だと思うじゃん」

「これも立派な仕事だ。仕事である以上きちんとやらないとな」

「別にそれはいいけどさ」


 何で俺だけなのさあああああああ!!


「それじゃあ、俺たちはラプター討伐に行ってくる」

「頑張ってね海斗。私たちも頑張るから」 


 そう言うと安奈とタラクスは行ってしまった。

 そして。


「プークスクスクス」


 何でお前がここにいるのかなあ。フィル。

 

「お前は行かないのか?」

「安奈様に海斗がちゃんと仕事してるか見てろって言われてさ。プークスクスクス」

「何がおかしい?」

「別に何も。プークスクスクス」


 腹立たしいわ。

 俺一人ならまだしも、何でこいつと一緒なんだ。

 安奈もわざと俺とフィルを一緒にしようとしているようでならない。

 畜生!!

 俺は心の中に不満を募らせながら武器屋のチラシ配りをやる。



 ――タラクス視点。


 僕と安奈はラプター討伐に向かっていた。

 本当は海斗も連れて行きたがったが、ラプター討伐は厳しいと思い、武器屋のチラシ配りをやってもらっている。

 ラプター討伐は僕一人だと厳しいが、安奈がいれば安心だと思った。

 というのも安奈は冒険者の経験が無いと言うが、ゴブリン討伐の時の戦闘ぶりは冒険初心者とは思えないほどだった。

 いや、冒険初心者どころか熟練者と呼んでもいい。

 だって、普通ヒーラーなら後ろで回復に回っていることが多いが、安奈は回復だけじゃなく、棒で積極的に敵を倒していたし、動きも武術を習っているんじゃないかと思うほど素晴らしかった。

 なので今回のラプター討伐も安奈となら大丈夫だと踏んだのだ。


 ワープゾーンに辿り着く。

 この先はラプターが潜んでいるニヘル山。


「うう、緊張します」


 安奈はそう言うが、大丈夫だろう。

 男顔負けの武術を駆使して頑張って欲しい。


「あの。何か失礼なこと考えてません?」

「何でもない。行こうか」


 僕たちはワープゾーンの中に入っていった。

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