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逢瀬は、プラットホームで。  作者: 椎名美雪
第二章
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1993年に流行した歌

 1993年の代表曲といえば、classの【夏の日の1993】。

 この曲がヒットし、街中やテレビでもよく耳にしていた、あの頃。

 友達や、職場の飲み会→カラオケでは定番の曲。


 私は、曲のようなロマンスとは、無縁の世界にいた。

【夏の日の1993】 は、大好きな曲のひとつだけど、私には切なさしか残してくれなかった。


 一時は静かだった、成田さんやその配下の人達からの電話攻撃が再び始まっていた。

 職場には井沢さんという幹部がいるから、さすがに電話はなかったけど、夜、自宅には頻繁に掛かってくる。


 でも、もう行きたくないし。

 井沢さんにはそう伝えたけれど、肝心な部分は伝わっていないはず。


 この辺りの頃だったと思うが、井沢さんが「今夜、電話してもいい?」…そう言ってきた。


 もちろん、甘~い会話が出来るはずないと解っていた。


 彼もきっと、成田さんと同じく“来いよーなんで来ないんだー”と、催促をするのが目的だと思っていたし、それが勤めなんだという彼の立場的なものを理解しているつもりでもいた。


 それ以上に、プライベートな時間にまで言ってくるんだと、少し悲しくもあった。


 さっきの彼の問いに対して、私は頷いた。

 どんな理由でも、 夜眠りにつく前に彼の声が聞けるのなら、嬉しいから。

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