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逢瀬は、プラットホームで。  作者: 椎名美雪
第二章
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井沢さんの学生時代

「椎名ちゃーん! いいもの見つけた!!」


 淳ちゃんが、社内報を手にしている。

 最近のものではなくて、数年前のバックナンバー。


「それ、どうしたの?」

「あのね、井沢さんの記事が載ってるんだよ」


 何処からか借りてきた社内報を、私に見せた。


「ほら、ココ!!」


 モノクロの記事に、井沢さんの写真が載っていて……学生時代の写真まで!

 しかも、サッカーボールを蹴っている!!

 学生時代に夢中だったことについて、井沢さんが記事を書いていた。


「初めて見た! こんなのあったんだねー」

 

 うっとりと眺めていた私だったけれど、写真が添えられた記事を見て絶句してしまった。


 この文章の組み立て方……一語一句……言葉づかい……


 全てが宗教のもの。

 何も知らない人が読んでも、違和感が残る文面だった。


 この社内報は、彼が入社して間もないくらいの頃の物だから、その頃には、学生時代にはドップリと浸かっていたことになる。


 それにしたって、なんでこんな記事を載せたんだろう?

 どう贔屓目に見ても、首を傾げる文面なのに。絶対、誰だって「?」って思うよ。面白そう~ってだけで、使ったのかな?


 井沢さんは、入社をしてすぐに、そういう目で見られてしまったのかな。

 自分で望んでいることだし、決めて進んでいるのは彼だし、こんなことを思うのはお節介だろうけど、可哀想って思うよ。


 もう! 誰よ!!

 井沢さんを宗教に引きずり込んだ人!!――不満だけが募る。

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