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逢瀬は、プラットホームで。  作者: 椎名美雪
第二章
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嫌われたくない

 私は、どれだけ馬鹿なんだろう。

 どうして、断れなかったんだろう。

 どうして、勇気がなかったんだろう。


 どうして……井沢さんを、嫌いになれないんだろう。

 いっそのこと、嫌いになってしまいたいのに、彼に見つめられるだけで、そんな思いは消えてしまう。


 どうして、優しい声で呼ぶんだろう。

 計算ずくでも、呼ばれる度に嬉しい私は、救いようのない馬鹿だ。


 それとは裏腹に、

(社内では、誰よりも近い存在なんだ)

 なんて思っていた。



 教団に、井沢さんが勧誘し入信した、彼の同期だという女性に出会うまでは。

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