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後悔
穏やかな日が続いていた。
噂のことも、私なりに考えた。
友達は相変わらず心配そうだったけど、気持ちを察して見守ってくれる。
本当にありがたい存在だと思った。
今、どれだけ考えても、答えは出ないのだから、なるようになるのを待つしかない。
井沢さんから直接何かを聞いたのではないから、何も言えない。
だから、このまま好きでいようと思った。
自分の気持ちに素直でいよう、って。
*
井沢さんは、残業を嫌がった。
大事な仕事を残してとか、放ってとかはなかったけど、思い返してみれば、他の営業さんの誰よりも早く帰っていた。
帰りに会うことが多かったのは、急いで教会(あえてそう呼びます)に行きたかったからなんだ。
*
この日の彼は、歩き。
肩を並べて、駅までの一本道を歩いた。
歩幅を合わせてくれるから、ゆっくり歩ける。
なんでだろう?
私、なんで言っちゃったんだろう。
「 井 沢 さ ん が 、 好 き な の 」
まだ、言うつもりのなかった言葉。
場所やタイミングなんて考えずに、つい口にしてしまった。
気持ちが溢れてしまった。
「 ――――え? 」
言葉が理解出来ていないような、驚いたような……
そんな表情で、井沢さんは振り向いた。




