aqua blueNo.2怒りと虹
――赤い光を伴った爆発が、
家を焼失させて周りを巻き込んだ結果、
家を囲むように建っていたみかんの大森林は、
その殆どが焼失してしまっていた。
そんな様子を、
爆発が届いていない【木の影の中】から見ていた私は猛烈に苛ついていた。
この大森林に自然と生えているみかんはものすごく美味しい。
どれくらい美味しいかというと、
酸味が程よくて、甘さに優しさがあってくどくない。
それに都市や市場で買うとなるとものすごく高い。
そんな最高のみかんを台無しにするなんて……
【ブチッ】と額から音がした。
――――許せん。
というか許さん。
瞼を閉じると、
直ぐに身体の全体が熱くなってくる。
蒸気でも出そうなくらいどんどんと高まってくる熱さ。
私の身体に帯びた火傷しそうなくらいの熱は、
スキルを使おうとすると出てくる私の兆候の一つ。
敵の動きを見るために瞼を開くと、
奴らは私が崩壊した家の中に居ない事に気付いて、
辺りをウロウロと探しているみたいだった。
その数は4人。
その姿を見るだけでまたイライラ来てしまいそうになった私は、
指をパチンと鳴らして敵の頭上全てに細い雷を落とした。
雷が速過ぎたらしく、
直撃をくらったみたいだ。
近くに移動して様子を見ても、
動く様子は無かったので、
相手の影を使って近くへ移動した後、
――全員の心臓の鼓動を聴いて見る。
【ドクンドクン】と鼓動を響かせていた。
相手は気絶しているだけのようだったので、
ふう。っとため息をついた後、
端末機を使って町の酒場に連絡を取った。
電子通話に出たのはシロガミという女の子。
何の用件ですか、誰ですか、と言うので、
面倒くさくなった私は、
顔を見られるのも嫌なので、
大森林の入り口に不審者が倒れているので、
引取りを頼むと早口で伝えて通話を切った。
「まったく白紙の連中はそう簡単に、
名前なんてバラしていいんかね。」
そう呆れて呟いた後、
倒れている四人を影を使って森の入り口に置き去りにした。
「はーっ疲れた。」
ポケットの中からみかんを取り出して皮を剥く。
もぐもぐ。
もぐもぐ。
美味い。
【ゴクン】と飲み込む
美味しかった――
あ……新しい家どうしようかな。
まあ――後で決めればいっか。
太陽の光が眩しくて、
手で遮りながら上をちょっと見てみたら、
虹が出来ていてちょっと心地が良くなった。
今日は良いことあるといいな。
№2 end




