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Mist(停止中  作者: RYUITI
17/35

cream yellowNo.1麦酒の匂いと黒い雲


――あら、今日も綺麗なりんごやお花が書けてるわねえ

……しろちゃんはお絵かきが好きなの?

そっかそっか、大きくなったら絵描きさんになりたいの?

――

――――。


「あらら、もうこんな時間だわ……おやすみなさいしろちゃん」


---------------------


――遠くの方からピピピピピと音が聞こえて来た。


――うるさいなあ。

今日は久しぶりに夢を見たのに、

良い夢を見たのかどうかはよく思い出せないけど、

鳴り響く音で台無しになった気分がする。


むかむかとする気持ちを抑えて、

そのまま二度寝をしようと決めたとき、

暗い室内の扉が【コンコン】とノックされる。


今は何時なのかと思って端末を確認しようとも、

思ったけれど、面倒くさくて手に取ることすらやめてしまった。


――綿で出来た布は変わらずに暖かい。


【コンコン】というノックが四度目になった頃、


扉が【ガチャリ】と音を立てて開くのがわかった。


扉が開くと同時に部屋に充満したのはアルコールの匂い。

しかも、この匂いは【ココで一番安い麦酒の匂い】だ。


「いい加減起きろシロガミ。

 もうすぐ開店時間だぞー」と、酒臭い男が口を出してきた。


「やだやだ、まだ起きたくない起きたくない。

 それにウチはココの従業員じゃありませんー」


少し拗ねたような声で反論をすると、

ふうっというため息の後、

依頼だけはちゃんと受けろよ。という言葉を残して、

扉を出た後、下へと降りていった。


部屋の中から匂いの原因が居なくなったのにも関わらず、

しっかりと留まる匂いに飽きを感じて、

かけている毛布を剥いで起き上がる。


遮る物が無くなった目に入ってくるのは、

カーテンの隙間から差し込む太陽の光。


どうやら今日もイイ天気みたい!


立ち上がって背伸びをした後……

端末機に何度目かの通信音が入り、

少し陽気になりながら部屋を後にする。


――空の端にある黒い雲に気付かないままに。


【To Be Continued】

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