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Mist(停止中  作者: RYUITI
13/35

bright greenNo.3医務室と銀の短髪


――しばらくの沈黙が続いた後、

端末機から聞こえてきた言葉を聞いて、


――――俺は無我夢中で走った。


――


「テュール様は、針のような物で複数の個所を貫かれているようだ。

 発見した時、既にテュール様の意識は無く、

 貫かれた箇所は心臓や腕、腿など身体機能を働かせる重要な部分であることから、

 スキル持ちで有ることは確実だろう。

 医務室でテュール様の処置をする。君も来たまえ」

 

----------------------------------------------------

 医務室へ着いたとき、俺の眼に飛び込んできたのは、

……テュールが沢山の管に繋がれている様子だった。


「テュール!!お前なんで……ッ!」


未だ意識の醒める気配がないテュールに近づこうとした時、


俺の腹部に衝撃が走り、

医務室の端へと吹き飛ばされた。



「冷静で居られないのは良く分かるが、

 お前は仮にも【コレ】の部下だろう。

 少しは静かにしろ、噛み千切るぞ。」


俺を吹き飛ばし、

氷のように冷えた言葉を投げ掛けたのは――


「来てたのか速いな――フェンリル」


銀の短髪、銀の眼を持つ長身の男。


この男もまた――本部所属の幹部の一人だ。


ハッと小さく笑ったフェンリルは、

俺の胸倉を掴んでテュールの元へと引きずっていく。


「ちなみに、今回の犯人はどっちだと思うよ子犬。」


フェンリルが俺に問いをかけてきた。


 その問いに対して、


「今のこの世界にはまだまだ把握できていないスキルが沢山有る、

 だけど……なんらかの組織が今回のことを企てたとするなら――

 きっと、【枯れ葉】の奴なんじゃないかと思う。」


と答えると、

フェンリルは――

クシャクシャと頭を掻いた後、

握りこぶしを作って、俺に声をかけた。


「あの雑草共ならやりかねんな。

 なんせ――休戦の協定中にリーダーを殺しに来たくらいだしな。


 オレは明日、虹に掛け合って雑草共の情報を聞きに行って来るわ。

 お前は【コレ】が完全に回復するまで仕事はしなくて良い。

 その代わり、まめに容態の報告は入れろ。

 それが今からのお前が全力投球する仕事だ。」


――んじゃな。と俺が言葉を入れる間も無く、

フェンリルは医務室を去っていった。


医務室に残ったのは俺とテュール。


いつもならはしゃいでいる空気が、

今日はとても冷たくて重い。


テュールが寝ているベッドの近くで、


俺はゆっくりとテュールを見る。


ただ……助かってほしいと思いながら。


№3 end

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