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記憶  作者: 海香
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2017年5月、予定日まで4週間。


逆子と切迫早産で入院することになった。


私は里帰り出産で地元に帰ったばかりだった。


病院の待ち合い室から彼に電話をかけた。


彼は、新しい職場での研修を終えて、同僚たちと旅行をしている最中だった。


切迫早産で今すぐ入院だって、

子どもも危ないかもしれないらしい‥


彼は

え?お金は大丈夫なの?

一言、そう言った。


彼の電話の後ろからは同僚たちのはしゃぐ声

明日は遊園地に行くと言っている。


何も言えなかった。


おれ、明日遊園地行っても大丈夫だよね?


どうしようもない悲しさと

どうしようももない怒り


大丈夫だよ。


全部抑えて、そう言うしかなかった。



だって選んだのは私なのだから。

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