Li.7-2 けど、拾って来たと言うか・・・
それにしても、イベントパワーってすごいですね~
開店して20分くらいなのに大体の席が埋まりました。
「菜子猫の力もあるのでしょうか? 来客の招き猫?」
私的には、まだ油汚れの多い食器の洗い物などは少ないので
店内の様子を見ながら作業が出来ておりますけど
菜子を見てみると、喋ることが出来ないとか洗い物が出来ないとか
多少の制限はありますが、ほぼいつものように仕事をしております。
「何なの、あの子は・・・(驚)」
あまりにも普通に立ち振る舞っているので
お客さんも普通に接してくれていますし
動き回るたびに首元の大きな猫鈴がカランコロンと
店内に鳴り響いていますが、お店の雰囲気を害する事も無く
違和感もなくテキパキと菜子は働いております・・・
「もう、そのままで良いじゃん(驚)」
一応、かぶり物をしているので視界も悪いだろうし
空調の効いた店内とはいえ本人は暑いと思いますが・・・
「菜子、大丈夫かな・・・?」
出来る限りではありますが、菜子の様子を気遣って見ながら
私も作業に追われていましたが、その後も客足は途絶えることなく
店内は益々忙しくなりましたが何も心配するような事は起きず
慌ただしさに時計を見るのも忘れて気が付けば
昼時から午後のピーク時間も過ぎていて店内にも
多少の空席が出てきました。
「それにしても、本当にすごい・・・」
あの格好による視界や行動の制限をものともせず
開店から今の時間まで全く普段と変わらない接客が
出来ているように見受けられます。
「化け物かよっ♪(褒)」
すると、急に菜子は店内のやや中央付近で立ち止まって
隅々まで一通り見渡したあとに私やスタッフの居る方へ向かって来ると。
「うん???」
両手を肩の高さくらいまで上げると私達に向かって
ぶんぶんと肉球の手を振り、そのまま背を向け足早に帰って行きました。
「えっ? なに? 突如、何もなく急に帰るのっ!?」
なんか、急な行動にスタッフ一同は置き去りにされた気分です(困)
微妙にお客さんも「あれっ? 帰ったよ?」みたいな顔をしてますし。
「い、一体なんなのっ!?(驚)」
一応、店内を見渡したあと私たちに向かってバイバイと
手を振って行ったので間違いなく帰ると言う意思表示だったのでしょうが
意思表示の行動からお店を出て行くまでが急すぎですっ!
「なんか本当に帰っちゃった・・・(汗)」
私もみんなも呆気に取られていますが
菜子が帰ったと言ってもお店は営業時間中ですので
今も店内には数組のお客さんが居ますし
各自持ち場に戻らなくてはです。
「って! あの格好で外に出て行ったけど・・・(汗)」
猫の被り物のまま、足早に出て行きましたが
一体どこへ? お家へ帰った?
と言うか、お店のエプロン付けたまま!?
「歩く看板?」
とりあえず、店内であれだけ動けていたので
多分、外でも支障なく行動できるだろうと思い
それほど心配はしていませんでしたが
30秒もしない内に何やら表で大きな物音がして
まさか!?と思いお店の外へ出てみると・・・
「な、菜子っ! 大丈夫っ!?」
「うぅ・・・」
お店から少しだけ離れた所で足元が見えにくく
何かに躓いて転んでしまったのか、先程の着ぐるみは
脱げているようですけど、その代わり誰が見ても
菜子の表情がヤバいです。
何と表現すれば良いのでしょうか・・・
「菜子・・・ す、すごい顔だよ?」
「むぃ~(涙)」
たぶん2日前、かぶり物を拾ったのは屋外だったのでしょう。
と言う事は、菜子だってお化粧くらいはしていたのでしょうけど
その化粧が今では・・・
「菜子・・・ パンダだよ・・・(困)」
「ふぇ~(泣)」
「あと、前髪がおでこに張り付いてるよ(困)」
「ふにぇ~(泣)」
一瞬、今度はパンダのかぶり物でもしてきたのかと
思いましたが、それは私の見間違いで普通に菜子のメイクが
パンダになっていただけでした・・・(汗)
あと、汗で前髪がぺたぁ~っとなっている他に
菜子のお顔にはもっと重大な事態が起こっております・・・
「ほっぺと鼻の所とおでこにかぶり物の痕が(悩)」
「(あたふた)←焦っ!」
別にもう喋られるのだから普通に話せば良いのに
先程のように身振り手振りでジェスチャーしております(笑)
「喋ったら良いよ(笑)」
「あっ・・・(汗)」
もう、被り慣れてきた頃だったのでしょうから
やっぱり、あのまま一生かぶり物で生きて行くのも
悪くなかったのでは?
なんて思ってしまいます。
「ところで、菜子?」
「なぁ~に?」
かぶり物の本体はどこへ行ったのでしょうか?
と言うか、あれだけ脱げないと言っていたけど
転んだ衝撃で脱ぐことが出来たようですけど?
「さっきの猫のかぶり物は?」
「あれ??? 無いっ!?」
ない? ないって何!?
「無いって・・・ あんな大きなかぶり物が?」
「あれ? 本当に無い・・・」
確かに見渡す限り、あれほど大きなかぶり物は
何処にも見当たりません・・・
「転んで脱げた時、どこに行ったか見えなかったの?」
「そういえば・・・???」
何やら、菜子が転ぶ直前の記憶では
躓いたわけでもなく、突風でもなければ誰かに押された訳でもなく
転んだ原因は感触的には大きなバルーンで前に押し出されたような
不思議な感じだったそうで、地面に手をついた時にはかぶり物が脱げていて
でも、転ぶ瞬間に脱げたような感覚も無かったとか・・・
「えっ? 何それ・・・ 怖っ!」
「分からない・・・(汗)」
もしかして・・・
本当に、呪いのマスクだったの!?
って!
どんな呪いだよぉ!!(笑)
「まったく・・・ ホント毎回、変なの拾うよね!」
「うきゅぅ~(涙)」
結局、私も物陰や路地とかも探し回ってみましたが
呪いのマスクっぽいのはどこにも見つからず・・・
「とりあえず、お店に帰ろうか・・・(汗)」
「こくん・・・」
けど今回も別に大きな事件や事故にならなくて良かったけど
やっぱり変な物を拾うのは気を付けた方が良いですね。
まぁ、こんな心配が必要なのは菜子くらいでしょうけど。
かぶり物・・・
ほんと、前髪ぺたぁ~てなりますし
息をするのも一苦労ですし
ゆるきゃらさん達ってすごいな~と
尊敬している私でございます。
真夏とか・・・
地上で溺死しますっ! 汗でっ!(笑)
にゃははー♪
ではではぁ~
皆様も、かぶり物の際は十分気を付けてくださいませ~
万が一、脱げなくなっても焦らず
そのまま生きて行く覚悟をです♪




