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異世界折り紙物語  作者: Chieko
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9/18

第九話 みんなで折り紙

そろそろ最初の村に着くのかなぁ~

だいぶ、馬車にも慣れてきた


最初は、あちこち珍しそうに見ていたアルも

いまは、暇そう


こんな時は…

ユニット!


折るのも簡単だから、アルに手伝ってもらえる!

手招きしてアルを呼ぶ

座らせて、紙を渡す


「なに?折れって?」


コクン!


まず、長四角に折って、ひらいて

左右を真ん中まで折るでしよ

そしたら、右下の角を

反対側の辺のとこまでもってきて

三角にして

反対側は、対象になるように折って…っと


うんうん、ちょっとズレてるけど

それは、ご愛嬌(*´艸`)

最初からうまくはいかないものよ!


四苦八苦して、頭かいてるww

かわいい~


まだまだ折るよ~

目指せ!90枚組! オー!


…あっ、でも2枚組、3枚組、4枚組、6枚組

12枚組、30枚組…も見せてあげたいかも!


うん、いっぱい折って問題なし!

アル、ふぁいと~


…まっ、私も折るけど



馬車の二日目

チョコ、紙にまみれてしあわせそうだ

紙があれば、おとなしいもんだな


紙、渡してきた、折れって?

暇だし、折ってみる


・・・・


なんだこれ?

変な形…

チョコが満足そうだから、これで当たりか


!!!!!


どっ

「どんだけ、紙渡すんだお前!」


めっちゃ、いい笑顔してやがる

折れっていうんだろ、さっきの変なの

いいよ!折ってやるよ!

俺だって、折れるからな!



今日は、二人で折っている

アルも折れるのか


…私も、できるのだろうか

人によって、効力の違いはあるのだろうか

魔力量との兼ね合いは……


まだまだ、

わからぬことだらけだ


まぁ、今日は、

普通紙だから、問題ないはずだが…


・・・・ 楽しそうだな



しばらく折ったあと、

アルが急に手を止めた。


「……あれ?」


セドが顔を上げる。


「どうしました?」


「……なんか」


アルが、自分の胸のあたりに手を当てる。


「楽だ」


・・・・


楽?


「なにがですか」


「わかんねぇけど……楽なんだよ」


さっきまで、プンスカ言いながら折ってたのに

確かに、顔がちょっと違う


いつもより、力が抜けてる?


セドの顔が変わった


「アルベルト、その紙を貸してください」


えっ!アルベルトって誰?

アルの顔を凝視してると


アルが、頭を掻きながら

「だから!アルでいいって!」って言ってる


アルベルトだったんだ、アル

魔術師さん、なんで知ってるんだ???


とか思ってたら、アルが渡したユニットを

魔術師さんが、変な器具で調べてる

ちょっと、眉間にシワがよってる


いやな予感……


アル、なにしたの?


「手を貸してください」


アルと私、二人で手を出したけど

アルだったみたい(汗)


まぁ、そうだよね…

圧に負けてしまった!


・・・・


「これに、魔力反応があります

そして、アル、体内の魔力が減っています」


・・・・・・


「アル?魔力?」


魔術師さんが、アルと目を合わせて頷く


「アルには、とてもたくさんの魔力があるのです

どうやら、それが、これに移り

体内の魔力が減っているようなのです」


ええ~~~~~~~ 初耳!

あれか、魔力過多で、村人から恐れられるみたいな

レアキャラだったんだ、アル!

すご!


「アル、もう一枚折ってください

確認です」


「チョコ様、私にも折り方を教えてください」


魔術師さんも、折りたくなった?

うれしい~


3人で、頭を付き合わせて折る

魔術師さん、器用だし、几帳面!

アルは、不器用じゃないけど、ざっくりタイプ


三人で折り紙!

ん~、楽しい!!!



三人で折ったユニットを

魔術師さんが器具で調べてる


魔力が一番多いのがアルが折ったやつ

次が、魔術師さん

私のは……なしwww


異世界転生!!

ここまでチートないとか、ひどくない?

拗ねてもいい案件だ!


しかも、二人で話し始めてる

なんか、ぼっちで寂しい…


ユニット、組んじゃおうかな

折るんじゃないし、いいよね


2枚組から~

メンコみたいだよね!

あっ、後でアルに教えてあげよう!


3枚組~

三角のコロコロかわいいんだよね~

好き!


4枚組~

これちょっと組みにくいやつ

素敵な、ダイヤモンド型になるけど、

教えにくいんだよね、これ…


次は、6枚組っと!

立方体だから、これは簡単!

安定性抜群の形。


で、次が12枚組

一気に枚数が増えてくw

でも、トゲトゲが金平糖みたいで好き!



…で、30枚組

これは、足らない(涙)


アル、早く戻ってこないかな…


…って、アルの方を見たら

2人と目が合った


「チョコ!」

「チョコ様!」


えっ?!

なに、なんにもしてないよ


怒んないで~

怖い……


思わず、布の中に潜り込んだ



「これは、なんですか?

なぜ、形になっているのですか?」


布の中から答える


「ユニット、組んだだけ」



この空気、絶対、魔術師さんが眉間に皺を寄せてる


「怒らないので、出てきてください」


布を被ったまま、顔だけ出す


「なにをしたのですか?

詳しく、教えてください」


仕方ないから、もう一度、2枚組を作る

このとんがった所を

もう1枚のポケットに入れて

で、2枚がくっつくだけ?


三角は、3枚

で、ダイヤモンドが4枚で

立方体が6枚


……これは、12枚


魔術師さんが、頭を抱えた

アルは、空を見上げてる



また、やっちゃったね~



「チョコ様、しばらくは、

なにも触らないでください。

このユニットを確認いたします」


「アル、お願いします」


「わかった」



???

監視付き?!



魔術師さん、ブツブツ言いながら

器具でユニットを測ってる



ちょっと目を離しただけなのに

チョコ様は、5つものユニットなるものを作ってしまった。


爆発などなくて、よかった……

チョコ様に、怪我などあっては困るのだ。


それにしても、なんなんだ

術式紙ではない、ただの紙に魔力が移る


移るだけではない

組み上げることで、魔力が安定して保持される

枚数によって量が変わる

枚数の件は、予想の範囲内だが

枚数によって性質が少し違っている。

しかも、間に普通紙が入っても、対立していない…


安全……とは、いえるのだろう



そして、これは……

魔力過多の子供たちにとっての

福音ではないか?!



「チョコ様、アル……

ユニットは、折ってもよいです。

ただし、組む前に声をかけてください」


「いいのか?」


「はい、ひとまずは大丈夫そうです

あなたは、魔力量に気をつけてください」


ふふっ~

ユニットの許可でた!



私の勝ち!



……………………


カサコソ

カサコソ

2枚組ユニットが動いてる


誰も、それに気がついていない……

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