閑話 アルベルト
チョコが、同行人としてアルを指さした日
セドリックはアルを
家の外へ呼び出した。
「アル、聞きたいことがある
魔力のことだ」
「なんだよ、お前も怖いのか」
「いや、魔術師なら、見ればわかるだけだ」
アルの顔から
少し表情が消えた。
「チョコ様への同行、考えてみないか」
「関係ないだろ」
「いや、わからない
私たちの知る限りのことでは
チョコ様の奇跡は、説明ができない
……
そして、アル、君の魔力のことも
なにか、わかるかもしれない
……変わるかもしれない
未知数だが
アル、君が思うより
世界は広いぞ 」
・・・・
世界はひろい…のか
恐れられるだけではない世界か
確かに、チョコは不思議だ
どんくさいチビかと思えば
ばあちゃんが、俺を見る時みたいな
あったかい目をしてたりもする
ただの紙バカかと思ったけど
奇跡を起こしちまったし
…… それに
時々、めちゃくちゃ暗い目をしてる時がある
まっ、たいていは、どんくさいチビだけど
「村から出るのも、おもしろいかもな」
「では、まず正式な名前を」
アルは黙り、ふっと息を吐いた
「アルベルト」
「魔力測定は?」
「……振り切れた」
「体調で気になることは?」
・・・・
「普段はない」
「わかりました。
なにか変化があれば、すぐに知らせてください
チョコ様の力は、未知数ですから」
「わかった」
「ありがとうございます
これで、チョコ様が、村を回れます」
「そんなんじゃねぇよ
俺は、俺のために村から出るんだから」
「それでもです
あと、ひとつお願いが……」
「なんだよ」
「チョコ様が、本格的に寝てしまったようなので
起こしてもらえますか?」
「俺が?」
「私では、多分…起きないでしょう」
「なんで俺なんだよ!」
・・・・ 結局
アルが起こしたのだった




