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異世界折り紙物語  作者: Chieko
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6/11

第六話 ゆりは、もう一度咲く

次の日…

めっちゃ早起きしちゃった!


朝ご飯をすませて

窓の外を眺めてる


・・・・


馬車の音?


きた~~~~~~~~~!


紙がきた~!!


昨日の三人が挨拶に降りてきて

そのまま、おばあちゃんとアルも一緒に馬車に乗る


村の反対側にある影響がでてない枯れた畑に行くんだって


その畑に着いたら

もう、机といすが用意されてた


うんうん、私サイズ!

これって、魔術師さん(セドリックだっけ?)の仕事な気がする


紙!!

やった~ 何枚もある!!


ふふっ…

今日の私は、とても協力的です!


「チョコさん」 魔術師さんが声をかけてくる。

「今日は、いくつか条件を変えて試したいと思います」


・・・・


条件?


「まずは、普通の紙です」


一枚、机に置かれた。


「魔術には一切かかわりのない紙です。

 これで、ゆりを折ってみてください」


こくこく


さっそく折り始める

三角に折って、もう一度三角

ひらいて四角…正方基本形にして

1か所づつ、ひらいて行って…花の基本形っと


・・・大人達、凝視してるw

特に、魔術師さん、目が・・・怖い

しかも、目はこっちなのに、メモを取る手が止まってない

どうなってるの???


・・・・


まっ、いっか・・・続けよう


細く折って、ひらいて、たたんで…っと

あとは、花びらをカールさせたらできあがり!


「できたのですか?」と魔術師さんが声をかけてきた


コクンとうなづいて、ゆりを手渡す。


手に取って、目を閉じた魔術師さん

「魔力は通っていません」


大人たちが、ちょっとホッとしてる


「では、次です。先日、ゆりを折ったのと同様の

 使用済みの術式紙となります」


模様のついた、少し疲れた紙が手渡された。

・・・でも、やることは一緒

ゆりを折るだけ


大人達も、二度目だからか、ちょっと雰囲気がやわらいでいる

アルは・・・さっきからずっと凝視してるwww

折りたいのかも、ふふっ・・・ 


なんか、私の勝ち!



花びらを整えて、また魔術師さんに渡す。

すごく慎重に見ている。


「先日のものと、ほぼ同じですね」


ほぼ?


・・・・ えっ、前のちょっと雑だった?

お腹すいてたし

眠かったしな~


「畑へ置いてみます」


ゆりが、まだ実っていない畑の中央へ置かれた。


全員の視線がゆりに釘付けになる。


・・・・


なにも起きない


よし!

やっぱり、ゆり無関係説有力!!!



「しばらく観察を――」と、魔術師さんが言いかけたら


ゆりが、ふわっと白く光った。


あ、あぁ~~~~~~~~

・・・光っちゃった(汗)



地面に、細い光が広がっていく。

畑の土の下を

なにかが、走っていくみたい。


光が消えた。


・・・・・・


「終わり?」 アルが私に聞いた


知らない・・・と首をふる



みんなで畑を見る。

ぞわぞわする


枯れてた植物が少しスッと立ち上がって

黄ばんでた葉が、すこしづつ色が変わっていく


おもしろい!


枯れ葉→緑→収穫時の黄金色・・・


これ、決定的にゆりのせいですね


「どういうことだ、セドリック説明を!?」

偉そうなおじさんが叫んだ


魔術師さんは答えず

しゃがんで土や植物を調べてる


村の人たちは、驚きすぎて

みんな話すことを忘れてしまったみたい



「再現できたことは、間違いありません

 しかし、使用済みの術式紙にこんな用途があるなど…」


誰にとでもなく、魔術師さんが呟く


周りの大人達は、改めてグッと息をのんだ


・・・・・・



異世界、怖っ。

でも、みんなが飢えないのは…いいことだよね?


「チョコ」 アルが隣に来た


「お前、すごいな」


・・・・


ふるふる


私じゃない、ちがう!

たぶん・・・

「紙、すごい」


・・・


「いや…、そうじゃないだろ」


首を傾げる


わかんない!

私が、誰よりも、一番わかんない!



「……残留魔力でも発動する」


魔術師さん、まだ思考中だった


でも、次の紙あるよね?

折るよ? …と手を出した


魔術師さんが、我に返って

私の手を見た


「次の紙は、新品の術式紙です。」


おぉ~、新しい紙! 大・好・物!!!!!

テンションあがる~


・・・・?


紙を渡してくれない


????


「この実験は、中止です。

 使用済みでこの威力です。

 新品だと、どの範囲に及ぶのかわかりません。」


そして、ふっと真顔になった魔術師さん

「それに、先日の影響範囲と今回の影響範囲には差があります。

 いったいなにが影響しているのか…

 その辺りを確認せねばなりません。」


「つまり、使い終わった術式紙を使って

 収穫量を増やせるということなのか」

と、偉そうなおじさんが口を挟んできた。


「はい、そうなります。

 今まで、破棄されてきた術式紙の再利用です。」


偉そうな人の顔まで変わる。


「それは、どれほどの価値になる?

 領主様はもちろん、

国王への報告が必要になるのではないか?」


あぁ~~~~~~~~~~~~~~~

やっちゃった?

異世界転生あるあるだよねぇ~


私はゆりを眺める。


普通紙のゆり。

使用済み術式紙のゆり。


どっちも、ただのゆりなのになぁ~


・・・・


あっ、同じゆりでも

真ん中の蕊が出るのと出ないのがあるし

二枚重ねて、カサブランカにもできるけど

あと、小さいので折って仕立てたら曼殊沙華にもなるし・・・


・・・折りたい

おばあちゃんとアルに見せてあげたい


・・・・


知ってる

いま……じゃないよね

いま、そんなことしたら

この人たち卒倒しちゃうw


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