閑話 教えて!
「もどったよ」
「おかえりなさ~い」
娘たちが集まってくる。
「魔術会議は、どうでしたか?」
「すごかった!!たのしかったぞ!
お土産もいっぱいあるんだ!」
「お土産?なにも荷物ないじゃないですか」
ふふっ、やっぱりそうなるよな。
妻と娘たちを集めて『箱』を取り出した。
箱のふたを開けて、ひとつずつ取り出す。
まずは、ユリの飾り
「わぁ~、きれい!」
「これ、暖炉の上に飾りましょうか!」
そして、次にヒコウキ
娘たちが、目をキラキラさせる
一つをスッと飛ばして見せると大喜びだ!
全部で4種類のヒコウキをどう分けるか、相談を始めた。
「お父さんも、研究に使うから大切にするんだよ。」
「は~い!」
次は、おんぶ紐を出す。
「これは、赤子を背負うことができるものらしい。
両手があくから、いろいろできるらしいぞ。」
「あぁ、ここに足を入れるんですね。
そして、こうして・・・
これなら、お散歩も娘たちと手がつなげます!」
「役に立ちそうか? よかった。」
ヒコウキ会議が終わった娘たちにオリガミを出した。
「きれい!これでユリとかヒコウキをつくるの?」
「そうだよ、あとで教えてあげよう。」
「は~い」
最後に、恐る恐るダキマクラを出した
「これは、なんですか?」
「ダキマクラというもので、
子どもが一人で眠れるようになるんだそうだ」
「・・・・
二つも買ったんですか?」
「・・・娘が二人だから。
まぁ、使ってみてくれないか?」
「お父さん、これはなに? へんな形~」
「ここに頭をのせて、長いところを抱いて寝るんだよ」
「おもしろいね~」
「ね~」
・・・・
クッション机で書き物をしていると
娘たちが近寄ってきた。
「お父さん、これいいなぁ~
わたしも使ってみたい!」
・・・クッション机は、3買うべきだったか・・・
娘たちはクッション机を取り合いながら勉強している。
妻はご機嫌だ。
私は、全く使えない。
今度の会議で、追加で購入しなくては!
・・・・
寝る前はいつも、妻が歌を歌ったり、話をしたりしているが、
今日は、夕飯が終わった後、おもしろい形のダキマクラを持った娘が二人だけで、
キャッキャと話しながら部屋にいった。
しばらくしたら、静かになった。
覗いてみたら、二人ともぐっすり眠っている。
「二つ、必要でしたね、あなた。」
よかった、本当によかった・・・
箱からダキマクラを出した時の妻の顔は本当に怖かった。
◇
翌日、会議の報告に出向いた。
オリガミと術式紙について報告し、我が国でも研究を始めることになった。
特に、約束した水の術式紙ヒコウキと湖の調査については、
多くの魔術師が参加を希望して、選抜された者が参加することになり、
準備を済ませたら、すぐに調査を始めることになった。
アルベルト様によい報告ができるとよいのだが。
魔力過多については、概ね教わった仕組みが適用されることになった。
子どもたちだけでなく、親も、そして我々魔術師も、多くの者が救われる。
クスダマについて報告した時には、どう説明しても信じてもらえず困った。
実際に、クスダマを作って実践するしかないようだ。
自分の魔力で発動できるか不安だが、少しずつユニットに魔力をためておこう。
これらの魔術以上に、持ち帰った土産の品々が、人々の目を惹いた。
昨日の娘たちの様子なども含めて報告した。
行商が、いくつかを持ち込んで販売しているとは聞いていたが、
今後は仕入れて、販売していくことに決まった。
細かいことは、文官達がまとめてくれる。放っておけばいい。
◇
報告して家に戻ったら、色とりどりのヒコウキが家中に散らかっていた。
昨日、教えた4種類だけでなく、違う形のものがある。
・・・どういうことだ?!
「お父さん、いろいろ作ったの~
これはね、ちょっと早くなったよ!」
「こっちは、いっぱい飛ぶの」
「これは、かっこいいでしょ!」
・・・・どうやら、娘たちから、ヒコウキを学ばなければいけないようだ・・・・




