第四十二話 ぬぅ?
今日も朝から、おばあちゃんと畑へ
「今年は、なんでも育つのが、ほんとに早いさねぇ」
うんうん、ほんとだよね!
もう、とうもろこしが採れるんだよね~
こっちでは、ゆでて食べるのが普通みたい
もしかして、ポップコーンとかあるのかなぁ?
爆裂種・・・だっけ
全然違うんだよね、たしか
食べたいなぁ~
齧歯目みたいに食べられるもの好きなんだよなぁ~
「おばあちゃん、これスープにしたい」
「ほぉ、スープかい。いいねぇ~
あとで、ロイに頼んでみようかね・・・」
「んっとね、ゆでて、外して、煮て、つぶすの~
おいしい~の」
「そうかい、そうかい」
護衛さんが、重くなった籠をもってくれた!
「ありがとっ!」
そうそう、枝豆もあるの!
ゆでたら、ずっと食べていられるw
この間、セドに叱られちゃったけど
でも、やめられない♪ 止められない♪ ・・・ってねwww
ジー
あっ、あの子がまた来てる!
ちょっと、おばあちゃんと護衛さんから離れて
とうもろこしの畑の中に隠れてのぞいてみた
お顔とお腹、手足の先端だけ白くって
あとは、黒に近い感じの色
そして、目の周りだけ楕円で黒いの!
元の世界のフェレットだったら、セーブルっていわれる感じかな
初めて飼ったフェレットにそっくり!
じっとみてると
ちょっとずつ近づいてきてくれた
もう少しで手が届きそうで届かない木陰にいる
「……ぬぅ?」
・・・・
やっぱり似てるなぁ ~
「ぬぅ?」
『ぬぅ?』
ん?
「ぬぅ は、名前だよ」
『僕、ぬぅ?』
「そう」
『へぇ~、いいかも』
ふふっ、やっぱり、かわいい~
「あっ、この子、ヤッコ」
ポケットから抜け出たヤッコが、ペコリ
ぬぅも、ぺこりw
「わたしは、チョコ」
『ふぅ~ん』
「なでなでしていい?」と聞くと
また、ちょっと近づいてくれた
そっと、背中をなでる
気持ちいい~~~
だんだん、近づいてきて、抱っこさせてくれた!
かわいいなぁ~
なつかしいなぁ~
よく、こうやってお話してたなぁ~
「あのね、いやじゃなかったら、お部屋にこない?」
・・・・
「おいしいごはんあるよ!」
ヤッコ、ペコリ!
・・・・
『いいけど・・・』
わぁ~~~~~~~~~~~~~~~い!
わたしに仲間が増えた!
わたしの勝ち!
◇
チョコはどこにいったかねぇ
護衛さんが畑の端を見てるから、
その辺りさね、きっと
あの子は、おもしろいねぇ
野菜を収穫するときも、
「痛かった? 大丈夫?」とか
「おいしそう、ありがとね」とか
「昨日は寒かったよね」とか
野菜に話しかけていたりするさねぇ
時々、持ってくるぬいぐるみにも話しかけてるし、
ヤッコ様ともよく話しててねぇ
もしかしたら、
人と話すより、よく話してるさぁ
今度は、なにをしてるのかねぇ……
おもしろいことが起きそうだねぇ
◇
ゴソゴソ・・・
チョコ様がとうもろこしの枝の間に隠れている。
しゃがんで、すっかり隠れたつもりなのかもしれないが、
私の背丈からだと、よく見えるのだ。
少し先に、イタチがいるが、それが気になっているのか。
噛まれるくらいの危険はあるが、
どうやら、その心配もなさそうだ。
チョコ様、小さなものがお好きだよなぁ。
ヤッコ様もあいさつされてる。
おっ、イタチを抱っこした。
あれだな・・・戻ったら風呂だな。
遠くに控えているメイドに風呂の準備を合図した。
ん?連れてくる???
そぉっと、見つからないように、とうもろこし畑からでていらした。
視線の端で追いつつ、見てないふりをした。
チョコ様、ヤッコ様を胸ポケットに、イタチを抱っこされてる。
失礼かもしれないが、かわいいぞ!
◇
「チョコ様、そちらは?」
「ぬぅ」
「ぬぅ様ですか。お部屋にお連れになりますか?」
コクン
「では、先にお風呂をお願いいたします」
・・・・
まぁ、そうだよね
外の動物、そのまま屋敷に入れられないもんね
「ぬぅ、先にお風呂入ろうね」
「おやおや、かわいいお客様だね~」
「ちがう、一緒に住むの」
「そうかい、そうかい。 よろしくお願いしますねぇ」
◇
お風呂に入って、着替えた
ぬぅも一緒に洗ってもらって、乾かしてもらった
おばあちゃんとロイさんが茹でてほぐしておいてくれたとうもろこしで
ポタージュスープを作ったんだ
あんまりこってりしたスープ出てこないんだよねぇ~
コーンポタージュは、インスタントを常備するくらい好きだったんだ!
つぶすのと漉すのが大変だったけど
ロイさんとお台所の仲間たちがやってくれたらすぐだった!
みんな、力持ち!!
ぬぅは、鶏肉をゆでたのもらってご満悦
なんか、普通にいる動物だから、みんな食べるもの知ってたみたい
よかったぁ~
おいしいごはんあるって言っちゃったからねw
ぬぅとヤッコとぬいぐるみと一緒に寝れるから
今日は、絶対に私の勝ち!




