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異世界折り紙物語  作者: Chieko


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閑話 行商の小さなしあわせ

「あなた、オリガミが10束できましたよ。」と妻。


「ありがとう、次の行商に間に合ったな。」


「そうですね、ユリの贈り物も10箱できてますし、

 他に、小さく作った胸飾りも用意してあります。

 子どもたちが、ヒコウキは作ってくれていますよ。」


「本当に助かるよ、ありがとう。

 ユリの贈り物は、豪華だから、とても人気なんだ。

 お前のおかげで、仕入れも紙だけで済むし、

 本当に、ありがとう。」


「ふふっ、私も自分が作ったものがお金になってうれしいんです。

 今度は、クッション机と抱き枕も仕入れたんですよね。」


「あぁ、家にもひとつずつ買ってきたけど、どうだった?

 あのよくわからない抱き枕、いいところがあったかい?」


「なにいってるんですか!? 抱き枕、すごいんですよ。

 いままで、寝かしつけに1時間かかっていたのに、

 抱き枕にしてから、一人で寝れるようになったんですよ!

 そのおかげで、オリガミのお仕事がはかどっているんです。」

 抱き枕、様々ですよ。 それに、妊娠してる時にもいいと思います。

 お腹をささえてくれるので。」


「そ・・・そうなのか、知らなかった。すまない。

 わかったよ、お客さんにいってみるな。」


これは、ちょっと大変なことになるところだった・・・

妻には、家にいる時くらい、

子どもの面倒をみてほしいといわれていたのに

寝かしつけの頃には、酒を飲んでしまっていたからな・・・


抱き枕・・・危険だ。


クッション机は、とても良い、馬車でも使えるし

机のない宿のベッドでも使える。


国直営の商店が売り出しただけあって、良い品だ。


同じ商店の『箱』、これもいい!

荷物が小さな箱の中にたくさん入るのだから。

そして、重さは変わらないから、荷運びがとても楽になった。


さぁ、明日は、隣国に出発だ!

早く寝なくちゃな・・・


◇


国境の門で、荷物の確認があった。

『箱』から、荷を出して確認してもらう。


空の『箱』は、『箱』の中に入ったので、それも出した。

今回、売り物用に2つ用意したんだ。


「おぉ~、これは便利だな、盗賊対策にもなりそうだ。

 どのくらい荷物が入るんだ?」と門番が尋ねた。


「作物箱1つ分と聞いております。」


「今度、通る時でいいから、私にもひとつ用意してくれ。」


「かしこまりました。」


・・・と穏やかに、話をして、そのまま隣国へ。


・・・・


隣国に入ったからといっても、しばらくは草原だ。

盗賊対策といっていたけど、

どの国も豊作だから、最近は、盗賊もほとんどいない。

のどかな旅ができる。


いくつかの村を通り過ぎて、小さな町に着いた。

今日は、ここで、商売だ。


馬車の前に商品を出して並べる。

『箱』から出している様子が、もう営業だ。


最初に子どもが寄ってくる。

魔術かと問われるが、違う、誰でも使える『箱』だと答える。


子どもが親を連れてくる。

親も一緒に、この不思議な箱を眺め、物を出し入れしている。

わかる、それ、やりたくなるんだよ。

荷物がなくなったらどうしようと、最初は本当に心配だった!


並べた、オリガミやユリの贈り物などにも人が集まる。


この国も、ユリに救われているから、ユリの人気は高い。

ただの紙ではなく、妻が色を付けた紙で折っているから

部屋の飾りや贈り物にいいんだ。


「ユリの箱はちょっと高いわね~

 ユリなら折れるから、色付きのオリガミをいただくわ」と若い奥さん。


「あっ、見たことのないヒコウキだ!

 お母さん、買ってよ!!!」と元気な男の子。


「この胸飾り、ユリだね。ユリは折れるけど、

 小さな紙は折れないから、これ、もらおうかね。」とおばあちゃん。


「これはなに?」と小さな子を抱いたお母さん。


「あぁ、それは抱き枕ですよ。家では、子供に使わせたんですが

 それまで寝かしつけに1時間かかったのに、一人で寝るようになったんです!

 こうやって、抱きかかえて、頭をこのでっぱりにのせるんですよ。

 いいですよ~」


「えっ、一人で?! ひとつもらうわ!

 試してみなきゃ!」


地面に座って、クッション机の上で帳簿をつけていると

今度は、クッション机が売れていく。


そうそう、『箱』も、同業の男が買っていったw

それはそうだ、この仕事をしていたら、

多少高くても、この『箱』は手に入れたくなる。


あっ、門番にも頼まれていたな。

帰ったら、持っていこう。


・・・今回は、すぐに帰れそうだ!

妻と子に、この国のおいしいお菓子でも買って帰ろう。


◇


ベッドでゴロゴロ~~~~

この至福の時間

ヤッコが座ってみてる・・・ちょっと冷たい視線?

そんなことないよね!


あかちゃん、かわいかったなぁ~

こっちのお母さんって、おんぶするのかな?


私、姑さんから、長い木綿の布もらっておんぶしてたっけ

元夫の時に使ったっていってたっけ・・・

いま考えると耐久性に不安しかないな

大丈夫だったけどw


もしかしたら、そんな感じだったりするのかなぁ?

おんぶ紐の方が安心だよね

私も使いたかったもんw

抱っこ紐だと、農作業できないから、おんぶ紐だよね


ん~


トトにお願いして、図面描いてもらって

で、メイドさんに作ってもらおうかな~


出産のお祝いあげてないし・・・

折り紙は、まだ早いもんね


うん!そうしようっと


わたし、なんにもしないけど

贈り物できそうだから

わたしの勝ち!

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