第三十七話 別邸は、今日も異常なし
「それでは、チョコ様がお休みになったので会議を始めます。」
出席者は、メイド代表2名。
護衛代表 1名
コック長
庭師代表 1名
ミド様
アルベルト
子ども代表 トト
魔術師代表 1名
そして、私の10名だ。
「まずは、5か国会談の報告から、
アルベルトがとてもよくやってくれました。
2か月後に魔術会議があります。
チョコ様の作品は好評でした。
そして、チョコ様は、深窓の令嬢で芸術作品を作る人となっています。
こちらは、いかがでしたか?」
「特段、侵入者もおらず、通常通りでした
会談のせいか、近くの街道を通る人通りも
ほどんどありませんでした」と護衛。
「はい、怪しげなものは、庭・畑・邸宅周辺にはおりませんでした。
チョコ様は、午前中、ミド様と畑仕事を通常通り行っておりました。」
「3日に一度ほど、ミド様と一緒に料理をされていました。
芋の皮を揚げる料理をしておられました。
大変、おいしく、飢饉の対応にも使用できるため
別邸の使用人の家族や密偵を通して町に流しました。
すでに、屋台で販売されていると報告を受けています。」
「そうか、承知した。」
「チョコ様は、時折、書物をご覧になりにこもられますが、
必ず声をかけてから、入ってくださるようになりました。
戻られるまでは、私かリリがお部屋で控えております。
また、大量のツルをお作りになっておられます。
レンバツル、ツルノハナ、ヒシガタノツルなどのようで、
共通点はツルということのようでございます。
スリーディーオリズ制作を試みておりますが、
チョコ様のお手が早く、また難しいもののようで
「もうちょっと折れるようになったらね~」と
教えていただけてはおりません。」とサナ。
「見本はのこっているのか?」
「はい、残っているといえば、残っております。
どれも一つだけ折っておられるので。」
「わかった、確認する」
「国営商店の件です。チョコ様が考案されたクッション机は。
貴族のみならず、商人、子どもに好評です。
また、抱き枕ですが、貴族にひろがりつつあります。
使用方法が分からないことが、購入につながらない理由だと
店長から報告を受けております。
また、空間魔法の術式紙で折った箱の販売も開始いたしました。
使用済み術式紙のものは、商人が購入できる価格で出しております。
他に、ユリの花など、普通紙で折ったものを飾りとして販売しております。
そういえば、髪を結うためのシュシュなるものを作るようにご用命を受けております。
今後、進展を報告いたします。」
「うん、オリガミが日常になるほどに、チョコ様の存在は消えていくからな。
チョコ様が考えられたものは、差し障りがない限り報告後、提供するように。」
「えっと・・・、お昼ご飯の時のチョコは、
ちょっと元気がなかったです。
セド様とアルがいなかったからだと思います。
ただ、書物があるので、まぎれているのだと思います。」とトト。
「研究棟では、ヒコウキの研究は一段落して、箱の研究に進んでおります。
先ほどもありましたが、すでに商品として出ておりますが、
大きさと収納力についてや、蓋について確認を行っております。」と魔術師。
「他は、ないな? 報告を忘れないように。」
「まぁ、こちらは変わらずだったよ・・・
セドリックとアルはご苦労様だったさね~」
この別邸の使用人は、皆、ある程度の戦闘能力がある者ばかりだ。
ここを用意するにあたって、陛下が自ら選別された者たちなのだ。
そして、チョコ様の行うことに驚かずに楽しんで受け入れるようにと言明を受けている。
子どもたちの親には、戦闘能力はないが、秘密を守ること
チョコ様には、子どもの友達として接することを契約している。
チョコ様は、極度の人見知りだし、話すこともほとんどしない。
別邸の中に、一人でもチョコ様を特殊な子として扱うものがいたら、
チョコ様は、逃げ出してしまうかもしれない。
対外的には、チョコ様は、深窓の令嬢と認識させて、
そして、別邸は、チョコ様にとって最高に居心地の良い場所であることが
一番大切な役割なのだ。
「では、また1か月後に報告を頼む。
なにかあれば、即連絡を。」
小一時間の会議が終わった。
きっと、チョコ様はゆっくり寝ていらっしゃるに違いない。
みな、頼んだぞ!
◇
ねぇ、ヤッコ・・・
みんないなくなったからさ
ちょっとだけ、本を見に行ってくるね
お布団には、抱き枕をいれて・・・
すぐ、戻ってくるから、内緒ね!
ペコリ
ネックレスをギュ!
ん~、なに読もうかなぁ~
今日は、論文もいいかもなぁ・・・
幼児教育と折り紙、折り紙の心理的効用
何度か読んでるんだけど、おもしろいんだよね~
ん~、今日も平和で
私の勝ち!




