第二十六話 セド、お茶を飲む
チョコが夢の中にいるころ
・・・・
「ミド様・・・」
通りすがりのおばあちゃんを、護衛が呼び止める
コマを抱えて、膝をついているセドリックがそこにいた。
「なにしてるんさね~
お茶でも出そうかね。
ついておいで」
護衛がセドリックを立ち上がらせた。
ミドの部屋
あたたかいお茶がセドリックの前に出された
「セドリック様、あんたがなにしてるかは
想像はつく・・・
なんのためにかも。
でもねぇ、見るところを間違っていないかね~」
・・・見るところ?
「たぶん、オリガミは無限にあるさね。
子どもらだけじゃなく、大人も
すぐに手を加えている。
だから、無限なんだ。
でも、チョコは一人だよ。
部屋に一人だ。ずっとね。」
「一人ですか?
アルは?」
「アルは、研究棟に行っているよ。
畑があるから、わしもいない。
一緒にいるのは、護衛かメイドだ。」
・・・・
「チョコは、お前を信じてここに来た
忘れていたりはしないだろうねぇ」
・・・・
忘れて・・・いた。
折り方の記録に翻弄されて、報告書に気を取られて、
小さな子を一人にしていた。
食事と同じだ!
また、やってしまった。
「ありがとうございます、ミド様。
少し、国王様と話してまいります。」
「お茶を飲んでからにしても
だれも困らないさね~
少し、ゆっくりしていきなされ」
◇
国王に時間をいただいて話をした。
オリガミの広がりについて、
チョコ様の現状について、
チョコ様から頂いたスリーディーオリズについても報告し
そして、自分のすべきことが
折り方の記録の管理ではなかったのではないかと考えていることを伝えた。
実は、国のあちこちでユリをひろめていた魔術師たちからも
報告が上がっていたらしい。
オリガミが、行商によってひろまっていること、
行商が、オリガミという名で四角い紙を販売していること、
そしてそのオリガミは色や図柄も様々で、
子どものみならず、大人たちにも人気になっていることが。
「セドリック、そなたはチョコ様のお世話に専念を。
研究棟には、日に一度顔をだして、報告書を促してくれ。
記録については、こちらで対応しよう。
新たなものがあれば、時間を設けて教えてほしい。」
「ご理解、ありがとうございます、陛下。」
「それよりも・・・だ、あれはどうなった?
壁にかかったオリガミは。
余は、楽しみにしておるのだぞ。」
・・・・
「早急に」
◇
王宮では、絵の上手いものが集められた
スリーディーオリズを絵にする試験があり
5名のオリガミ記録係が決定した。
管理には、図書を管理しているものが適任とされ
専属で一名、オリガミ記録係となった。
これにより、セドリックの仕事は激減した。
新作のスリーディーオリズについては、
別邸にいるメイドの中から、
特にオリガミがうまいものが選抜され
チョコ様付き、スリーディーオリズ作成者となった。
オリガミを囲い込むということを諦めてから
いろいろなことが一気に進んだ。
我々の窮地を救ってくださったチョコ様、
不明点が多すぎて、幽閉という選択しかできなかったし
いまなお、それしかできないのだが
それでも、小さな女の子が心地よく暮らせるように
心を配ることくらいはしなければならないだろう。
そういえば、別邸周りの家作りがもうすぐ終わる。
チョコ様は喜んでくださるだろうか。
◇
ZZZZZZZZZ・・・・
ん~、抱き枕~~~~~~~
って、寝てるけど
チョコの勝ち!




