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異世界折り紙物語  作者: Chieko


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18/81

閑話 領主邸にて ~聖女ではなかった~

豊穣の奇跡が起きてから数日、

領主邸は、上から下への大騒動だ。


日々届く、魔術師セドリックからの報告の意味が不明過ぎるのだ。

朝から、晩まで領主と魔術師が議論を重ねている。


そもそも、なぜ使用済み術式紙を使用したのだ。

なぜ、「ゆり」なる花なのだ。

・・・

それらは、セドリックの聴取により明らかになるが、

明らかになったと思えば、

その前提が覆る。


3日目以降は、王都からも魔術師が到来し、議論に加わった。


・・・


そして、ついに

「誰でもよいと!!!!!!!!!!!!!!」

領主邸に多くの叫び声が上がった。


◇


緊急会議が開かれた。

魔術師たちによる、「ゆり」発動実験。

領主邸近隣の村で行われたそれは、

セドリックが送った詳細な実施方法と折り方を元に実施された。


・・・光った

・・・実った


これは、一気に飢饉の対策が広げられると、

領主邸は浮足立った。


領主邸だけではない、


魔術で報告を受けた王都でも会議が開かれた。

国全体にも一気に対策が広められる。

また、同じ飢饉があったとしても、

国民自身が使用済みの術式紙で対応できるのだ!


国民が国民の生命を守ることができる術式。

一人が行う奇跡の術よりも、

何万倍もの価値がそこにはある。


しかしながら、わからないことが多いのも事実。

一介の領主が対応できる案件ではすでにない。


◇


セドリックともやり取りをしながら、

今後の方針が決まった。


チョコ様は、最初の村 ボスカに一度戻す。

2~3日の休暇の後、王都へ移動いただく。


王都では、山沿いにある、都から離れた別邸にて、

ご滞在いただくことになった。

別邸は、魔術師により、爆発などへの対策が施される。

また、魔術師の実験場も近くに設置。

過去に、チョコ様がお示しになった様々なオリガミを術式紙で折る予定だ。

効果不明なため、厳重な保護対応を必要とすることになった。


同行者は、セドリック。


ここは、議論のある所だった。

小さな領地のお抱え魔術師に過ぎないセドリックだ。

王都への同行者として適しているのかと。


「セドリック以外ではならぬのか」と王都の魔術師。


「これまでの報告書をすべて読まれた上で、

 そうお考えになりますか」と領主。


・・・


他の者では、マイナスからの出発になりかねないと全員一致の決定だ。


そして、アルベルトとヤッコ殿。

アルベルトの祖母殿については、チョコ様の意見を伺ってから決めることになった。

一緒に来ていただいた方が、チョコ様の精神安定にはよいという見解が多いが…


移動は、大掛かりにはなってしまうが、魔術を使用。

祖母殿とチョコ様の体力を鑑みての決定だ。


これからなにが起きるのか・・・

予測できるものが一人もいないこの状況で、

なんとか、ここまでの方針が決まったのだった。




なんにもしらないけど

チョコの勝ち!

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