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異世界折り紙物語  作者: Chieko


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17/81

第十六話 みんなで、ゆり!

朝から、ふかふかのパン!!!

テンション上がる~

いいね、いいね~

聖女様特典が増えた!


・・・てか、セド

今まで、ひどすぎだからね!

まだ根に持ってるんだから!


完全に、セドの負け!


◇


「村に着いたら、みなにゆりを折らせるのですか?

 使用済みとはいえ、

 そこまでの術式紙をお渡しするわけにはまいりません」


普通の紙を、ヤッコがゆらす


コクン。

さすが!ヤッコ!

以心伝心とはこのことさ


セドは、まだまだだねw


「普通の紙でよいということですか?

 全員でしなくてもよいのではないですか?」


いや、そこは譲れない

異世界初の大規模折り紙教室だよ!

やってみたいじゃない!!!


外国の旅行者20名まではやったことあるから

たぶん、いける!


みんなに知ってもらいたいよね~~~~

折り紙、楽しいって!


ワクワクが止まらない顔の私を見たアルが一言

「これ、ダメなやつ

 やんなかったら、泣くぞ」



泣かないけど・・・

私の勝ち!


・・・・


セドとアル、護衛さんが色々考えたらしい


最初、普通の紙で全員でゆりを折る

・・・どうやら、そんなに人がいないみたい

20枚あれば足りるらしい

少なくない?

教えるには、いい人数だけど


その中から、3~4人を選んで、

使用済みの術式紙を折ってもらう


だめだったら、私が折るっていう流れらしい


上手くいくといいなぁ~

そしたら、おばあちゃん家に帰って引きこもれる

お礼には、ちゃんと紙をもらっておこうっと!

おばあちゃんに、お土産、なんか折っておこうかなぁ~

おばあちゃんのご飯が一番おいしいもんなぁ~


心がほかほかしてきた

うん、村人さん達に、私の平和のために頑張ってもらおう!


◇


村に到着

人が少ないわけだ・・・

お家がレンガですらない


でも、みんなにこにこしてる

人懐こい子犬みたい

うん、いい感じ


セドが指示して、広場に人が集まった

机がないから、板を石にのせて簡易版机にしてる


あっ、机なくても折れるって知らないのか

空中折りっていうんだけどね、折れるのよ

初めての人は、ズレやすくなるからお勧めはできないけど


一番前の箱の上に立った

アルとセドには、先に折り方を教えてあるから

今日は、サポート要員!


私だけ、少し大きめの紙で折り始める

三角に折って、もう一度三角


わかる~

角合わないの、気になるよね~

でも、大丈夫、ゆりになるから


どんどん手順を進めていく

おもしろいなぁ~


ヤッコが見回りしてるw

わからない人がいたら、机によじ登ってピョンピョン!

アルかセドを呼んでるwww


セドは、丁寧に、正確に折るように教えていて

アルは、ざっくりと手順だけを伝えてる

教え方にも性格でるよね~

どっちも正解!


ということで、千差万別のステキなゆりができあがった

みんな、キラキラしてる

初めての折り紙、楽しかったかなぁ~

また折りたいって、思ってくれたかな~


◇


セドが、ニトさんを連れてきた

この人は、とても折りのきれいな人だ

セドが選びそうな人w


アルは、レレを連れてきた

元気な男の子

知ってるよ~、あとで飛行機であそぶ約束してるのw


私は・・・ロロおばあちゃん

おばあちゃんのゆりは、あったかい感じがするから

手がやさしいんだよね

折り筋はあってなかったりするけど

それがすてきな魅力になってる


ん?ヤッコ?

ピョンピョンしてる・・・まだ、折れてない人いたっけ?


近づくと、ヤッコ ペコ!

私、アル、ペコ!

・・・えっと・・・

ヤンさんだっけ?農夫さんの。

一生懸命、みんなのことを支えて

なんとかここまで村を守ってきた人だよね


「ヤッコ殿、この人を入れたいのですか?」


ヤッコ、ペコ!


わはっ!ヤッコも選んでたんだぁ~~~~~


・・・ということで、

術式紙を折る4人が決まった



なんか、総取りで

ヤッコの勝ち!(笑)


◇


そのまま、広場で四人にゆりを折ってもらう

一回折ったから、わかるかな

わからなかったら聞いてね


全員が折り終わった

ゆりがやさしく光る


ヤンさんのゆりの光が強い!

なんか違いがあるのかな?


小さな村は、少しずつ蘇っていく

村の人たち、泣いてよろこんでる

・・・よかったね、

なんか、感動しちゃって涙がとまんない

感動でも泣けるなんて、泣き虫・・・いいかも!

胸が楽!


・・・あれ?

聖女様、引退?降格?

おばあちゃん家に帰れる説、濃厚!!!


私の勝ち!

◇


ゆりは、全部、セドが集めた

・・・ずるくない?


こんなにあるのに・・・

じーっとセドを見つめる


「・・・ゆりですか?

 なにをするおつもりで?」


さっき用意した、紙の棒と葉っぱを取り出し

ゆりと合体させてみせる


「茎と葉をつけたいのですか?」


コクン


「普通の紙で折ったものなら、お渡しできます」


ヤッタ!

私の勝ち!


そこからは、細い紙をくるくる丸めて

葉っぱは、細く鋭い感じの葉っぱに仕立てて

全部の花に、茎と葉をつけて

大きな紙でくるんで、紐で束ねたら

花束のできあがり!!!


おばあちゃんにお土産!


・・・・


今日は、馬車で寝る

ご飯は、もちろんおいしいご飯!


なんかね、この村のご当地グルメがあるらしい

いっぱい、実ったから作ってくれた!

お芋とお豆に、なんかハーブが入ったお餅みたいな焼いたやつ

うれしいなぁ~~~~

おいしいなぁ~~~~


初めての郷土料理・・・って

セド、今までストップかけたりしてないよね?

・・・してないよね!


◇


この実験でチョコ様以外の人間が折っても

ゆりの効力が発揮されることがわかった


今回、ヤッコ殿が選んだヤン

彼のゆりの威力が強かったのは

もしかしたら、村を守りたいという想いによるものか

確定はできないが、排除できない条件だ


それにしても、折り紙を教える時

チョコ様は、しゃべるのだな

初めて、5文字以上の言葉を話すのを聞いた気がする

すべては、紙・・・か

オリガミなるものは、開けてはいけない深淵だったのではないか・・・


話せるのなら、

チョコ様がどこから来たのか

いつ来たのか

何歳なのか

オリガミは、あとどのくらいあるのか

オリガミとはなんなのか

・・・

聞きたいことは山ほどある


・・・が、答えてはくれぬのだろうな、きっと


◇


なんか、またセドが悩んでる

通常運転だから、よし!


アルが、子ども達と飛行機を飛ばしてる

お気に入りだね、飛行機

楽しいもんね!


うれしいな、アルが笑ってて

だいぶ、暗い顔しなくなった

うんうん、よきよき!


ね、ヤッコ

私たちの勝ち!だね



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