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第4章:もしかして俺のスキル、悪くないかも?

文法や構文に不備がございましたら、平にご容赦いただけますと幸いです。

落ちた瞬間、即死だと思った。

だが、着地したのは拍子抜けするほど柔らかい場所だった。


何が起きたのかを理解するため、俺は数秒間じっとしていた。


おじいちゃんの言っていた通りだったな。「可愛い女の子と親切すぎる奴は絶対に信用するな」って。


クラスメイトや王国からゴミみたいに捨てられ、今度は最初のパーティに速攻で裏切られる……くそっ、お前ら全員で俺に嫌がらせしてんのか!?


怒りと悔しさが混ざり合い、俺は自分が横たわっている表面を思い切りぶん殴った。


その瞬間、なぜそこがそんなに柔らかかったのかを理解した。そこは床なんかじゃなかった。


クソでかい魔物の背中だったんだ!


巨体が激しく揺れ動き、俺は地面へと転げ落ちた。


素早く体を起こすと、目の前にカミソリのように鋭い牙がびっしりと並んだ巨大な顎が現れた。トラとイノシシを足して二で割ったようなモンスターだ。


……終わった。


洞窟の壁を揺らすほどの咆哮を聞き、俺は腹を括って「明日なんてない」と言わんばかりの勢いで走り出した。実際、このモンスターを撒けなければ俺に明日なんて来ない。


洞窟の中は真っ暗闇で、三歩進むたびに首の骨を折りそうになる。巨大な岩が立ちふさがってはよじ登りを余儀なくされ、背後からは魔物の重い足音が刻一刻と近づいてくる。


その時、妙なことが起きた。

どうやら限界ギリギリの状態で特定の行動をとると、システムの「自動学習」が発動するらしい。


【システム:スキル『暗視 Lv.1』を習得しました】

【システム:スキル『パルクール Lv.1』を習得しました】


これらの新スキルのおかげで、視界の中の洞窟が一気に明るくなり、走ったり壁を登ったりするのが驚くほど簡単になった。


だが、歓喜は長くは続かなかった。

前方に伸びる道が唐突に途切れたのだ。目の前には底なしの奈落、背後には俺を噛み殺そうと迫る魔物。


よし、さらば残酷な世界。

俺は迷わず空中へと身を投げた。食い荒らされるくらいなら、激突して砕け散る方がマシだ。


【システム:スキル『アクロバット Lv.1』を習得しました】


こんなところでそんなスキル覚えてどうすんだよ!?

ああ、本当に終わりだ。……童貞のまま死ぬなんて、悲しすぎる……。



目覚めると、そこは地下庭園のような場所だった。

中央には荘厳な大樹がそびえ立ち、その周りを清らかな小川が流れている。


「おい、人間! 無事か?」


「まあ、百メートル上空から落ちてきたにしてはマシな方かな……って、お前一体なに者だよ!?」


俺の腹の上に座っていたのは、艶やかな黒い網目模様を持つトカゲだった。その小さな鼻先には、ミニチュアサイズの眼鏡がちょこんと乗っている。


「失礼な奴だな! 我は『地下図書館』の管理者、チョーロー様だぞ、人間!」


「しゃべるトカゲ……よし、これで本当に何でもありだな」


「トカゲだと!? 我はドラゴンだ!」


そいつは不機嫌そうに鼻息を荒らげた。


「まあ……訳あって、ここである者たちのせいで強制的に冥想させられているのだがな。言っておくが、かつての我は――」


「はいはい、チョーロー、その話は後でゆっくり聞くからさ」


俺は体を起こしながら会話を遮った。「ところで、ここはどこなんだ?」


「無礼者め! 我の話を遮るな!」トカゲは甲高い声で叫んだ。「言ったであろう、ここは地下図書館だ。ここには世界中から集められた書物が何世紀にもわたって保管されている。宇宙の法則、自然、人間、そしてあらゆる種族の純粋なる知識がな……」


「チョーロー、うん、すごく魅力的だけど、俺はここから出たいんだ」


「なんだと!? 知識を求めて来たのではないのか?」


トカゲは目を丸くした。


「このダンジョンを走破し、立ちはだかる恐ろしい魔物どもを倒してきたのではないのか!?」


「いいや。尻を蹴っ飛ばされて落ちてきただけだ」


チョーローは数秒間、呆然と固まっていた。

そして極めて冷静に俺の腹から降りた。


「……もう嫌だ。最近のダンジョン挑戦者の質はどうなっているのだ。出たいならついて参れ」


白い大理石の廊下を進むと、見渡す限り本棚が立ち並ぶ巨大な部屋の入口に出た。


「なあチョーロー……ついでと言っちゃなんだけど、スキルを覚えられる本とかないか? スキルが増える分には困らないし」


「スキルだと? ふむ、テーブルの上にホコリをかぶった書物があるな。グズグズするなよ、置いていくぞ」


俺はその重厚な魔導書を手に取り、開いた。

最初のページを目にした瞬間、無限の通知が頭の中に雪崩れ込んできた。


【システム:スキル『水・火・風・土・光・闇魔法 Lv.1』を習得しました】

【システム:スキル『隠密 Lv.1』を習得しました】

【システム:スキル『剣術 Lv.1』を習得しました】

【システム:スキル『料理 Lv.1』を習得しました】

【システム:スキル『絶倫 Lv.1』を習得しました】


……ちょっと待て! マジで最後のスキルは何なんだよ!?


「天の七竜にかけて、一体何が起きているのだ!?」


チョーローが目を見開いて叫んだ。


「貴様……【雑用係】(オールラウンダー)なのか!? その書物には世界中のスキルの欠片が封じられているのだぞ! 普通の人間なら脳が焼き切れているわ!」


頭の中でカウントダウンの年越し花火が打ち上がったかのような2時間ほどの吸収時間を経て、俺はようやく立ち上がることができた。


チョーローはなんともご満悦な笑みを浮かべて俺を見つめていた。


「おい少年、撤回しよう。我は貴様を甘く見ていたようだ。お前と我なら、互いに協力し合えるかもしれん。我がここから出してやる代わりに、お前にはある件を手伝ってもらいたい……実は七百年ほど前、我が大空を舞っていた頃――」


「わかった、チョーロー! 頼むから後にしてくれ! 頭が爆発しそうで目が回るんだ……もう何でも協力するから!」


「ふむ、話が早くて助かるぞ!」


トカゲはすばしっこく俺の肩に飛び乗り、巨大な二つの本棚の間に隠された抜け道を指差した。


「まっすぐ進んで、扉が見えるまで階段を登れ。行くぞ! で、人間の名前は何というのだ?」


「佐藤ハルキだ。よろしくな、チョーロー」


階段を登りながら、俺は一人でニヤリと笑った。


……ふむ。これまでの展開からすると、俺のスキルもそこまで悪くないかもしれないな。

春樹ハルキの冒険は、毎日定刻に更新中!

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