第14章:黒き顎、紅き瞳(後編)
文法や構文に不備がございましたら、平にご容赦いただけますと幸いです。
「ねえ……ここまで他の冒険者に一人も出くわさないの、変だと思わない? 二人はどう思う?」
俺の問いかけは洞窟内に重く響き、湿った岩壁の間に吸い込まれて消えた。セラもチョーローも答えなかった。答えようがなかったのだ。
進めば進むほど、静寂は濃く、不自然なものになっていった。少し先で、メインの坑道が二つの道に分かれていた。大した確信もないまま、俺たちは右の通路へ足を踏み入れた。
感覚を研ぎ澄ませながら三十分ほど歩いたその時、坑道の奥から悲痛で非人間的な叫び声が轟いた。
「一体全体何が起きてるんだ!?」
俺は目を丸くした。
薄暗がりの中に、哀れな冒険者の遺体が横たわっていた。その上では、不快な緑色の生物が獣のような猛烈な勢いで、文字通り彼の脚を貪り食っていた。
俺たちの足音に気づき、魔物は鋭く振り返った。うっすらとゴブリンを思わせる姿だったが、その歪んだ容貌と血走った赤い瞳には、根本的に異様な何かが宿っていた。
「ハルキ、気をつけろ!」
チョーローが膜状の耳を伏せながら叫んだ。
「奴らはコバリンだ! 恐ろしいほど残酷で好戦的な生物だぞ!」
「コバリン!? 聞いたこともないぞ、チョーロー! 一体何を——」
「ハルキ、伏せろ!」
セラが本能的に俺の前に飛び出した。次の一瞬、緑の小鬼が狂気的な速度で跳躍し、彼女のタワーシールドの鋼鉄面に激しく激突した。
その生物は鋭い爪で錆びついた粗末な刃物を握りしめていた。そいつは底なしの盲目的な飢えに完全に憑依されているようだった。セラの押し返しによって弾き飛ばされても、自身の身の安全など少しも顧みず、俺たちの防衛線に向かって突撃を繰り返してきた。
セラは一ミリも引かずに衝撃を受け止めていたが、その制御不能な狂乱ぶりは肌に鳥肌を立たせるほどだった。
俺は素早く態勢を整えた。ショートボウを構え、矢を番えて魔力を通す。
矢は乾いた風切り音とともに放たれ、その生物の頭部を真っ直ぐに撃ち抜いた。魔物はよろめき、臨終の数秒間、空を無意味に切り裂き続けた末、ついに息絶えて地面に崩れ落ちた。
「あのバケモノが一体何なのか説明してくれ、チョーロー!?」
俺は息を荒げながら矢を装填し直し、尋ねた。
「言ったろう、小僧! コバリンだ!」
「でも、チョーロー……」
セラが割って入った。まだ盾を掲げたまま、死骸を見つめる彼女の声は震えていた。
「コバリンは数百前に絶滅したはずよ!」
俺はセラを見た。サファイアランクのベテラン冒険者でさえ、その顔にそれほどまでの恐怖と信じられないという表情を浮かべているのだとすれば、状況は俺の想像を遥かに超えて深刻だった。
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