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30・一学期の授業が本格化します

「さあ、今日は森に行って薬草の手入れですね」

キャロルが張り切っている。


二年生の時はパーティを組んで森に行ったので、三人一緒に森に行くのは初めてだ。

今日の森の担当は、私たち3人とリコ、リズ、ドナ、シリル以外の3人だ。


「リコとリズは良いですけど、ドナとシリルも薬草の世話をしてくれないと手入れが終わらないですね」

他の三人の中の一人が聞いてくる

「ここの学園の先生がだらしないんでしょうね。ドナに注意できないんですもの」

「キャロル、寄付金は何よりもものを言うんだぞ」

後ろからエマが話しかけてくる。


「エマどうしたの、魔法科の授業があるでしょ」

「そうなんだが、冒険科だけでは森での護衛が危なっかしいので応援を頼まれた」

エマの言葉に私は納得した。

「そうでしょうね、何といっても今日の護衛は、元私のパーティメンバーの三人ですから」


「「「…」」」

三人が下を向いて立っていた。


冒険科三年の授業はギルドに行って指導員と一緒に依頼をこなすことだ、ここの三人が受けられる依頼といえば、犬の散歩、庭の草取り、その位だ、エマが来てくれて私も安心した。


「ちくしょう、俺が駄目じゃないぞ、この学園の教え方が悪いんだ」

「そうだそうだ、俺様が薬学科の森の護衛なんて間違っている」

「僕もそう思う」

駄目だこりゃ


「本当はナタリーもこっちに来るはずだったのに、初日にアニスに媚売ってギルド依頼に行きやがった。あれは王都仲間の癒着だ」

使っている言葉が間違っている気がするが、気持ちは伝わった。


「そんなことはありません。ナタリーが強くなったのです」

そのことを一番知っている私が教えてあげる。


「どうやったら急に強くなれるんだ」

教えることはできる。それで強くなかわ別だ。

それに、私は男の人にマナマッサージをしてあげる勇気がない。


「それは自分で見つけることでしょ。何時までも他人に頼っているから強くなれないのよ」

キャロル、私たちもリズのおかげでここまでこれたんでしょ。まあ、執念の強さの違いか。


他の三人と一緒に薬草の手入れを始める。

薬草の周りの雑草を取ったり、取りすぎたところには苗を植えていく。

学園内にある薬草園で使う堆肥を作るための材料も集めて持って帰る。

力仕事は当然冒険科の三人である。護衛はエマがいれば大丈夫。


授業が終われば寮に帰る。


「良かったね。お風呂広くなって」

「生徒数が増えるから混むんじゃないかとと思って心配してたんだ」

湯船に浸かりながら、キャロルとペネロペが会話している。


「最近は金持ちの家にも風呂が付きだしたようだな」

「そうみたいねエマ、お風呂用尾お湯を沸かす魔道具が売り出されたからじゃない」

「それにね、燃料に使う魔石、あれに代わって再生魔石が安く買えるの」

これも風呂好きのリズがリコにお湯沸かしの魔道具を作ってもらったのがきっかけらしい。


「ほんと、最近は便利な魔道具が多くなってきたね」

「キャロルたちは知らないかもしれないが、今から500年前にもある地方で魔道具が出回ったことがあるんだぞ。その時に王様が独り占めしてしまい。いつの間にか消滅してしまたんだ」

「へーそんなことがあったんだ。そのまま普及していたら今頃もっと快適に過ごせたでしょうね」

ペネロペごめん、多分そいる私の国の王様だ。

でも何故エマはそんなこと知ってるんだ。


お風呂で疲れをいやし部屋に帰る。お話はお風呂で十分したので眠りにつくのだった。



31・リズとリコの授業内容です。


リズは一年生の薬学科授業担当だ。講堂で行われる全科合同の一般基礎教育も担当した。

ほとんどリズ一人でやっているみたいだが、たまに時間が空くと薬学科の教室に戻ってくる。


「あー、ここがいいな、ここは落ち着く」

椅子に座り背伸びをしていた。


「ねえ、ミーナ聞いてくれる」

私はリズの愚痴を聞くことになった。


「先生達って嘘つきなの。私はね教壇の横で先生の補佐をすると思っていたのよ。そうしたら『リズさんお願いします』って言うと教室の後ろに行ってしまったの、立って聞くのかと思ったら椅子が用意してあって、初めから私に丸投げするつもりだったのよ」

リズは早口でまくし立てる、そして愚痴は続く。


「生徒もね、私の評判をどう聞いてきたのか何でも聞いてくるのよ。『リズ先生、この薬の作り方が、良くわからないのです』って教科書をよく読めば書いてあることや、『リズ先生、どうしたら、薬草のマナを感じることが出来るのですか』これなんか『自分のマナを、薬草に流し込んで感じるのよ』としか答えようがないじゃない。とにかく大変なんだから」


私たち三人には丁寧に教えてくれた。マナを覚えた後も私にはいろいろ教えてくれる。

よかった、こまないときに教われて。


「それにね、自習時間がもっと大変なの」

リズの愚痴は続くようだ。


「教室に来るのが一年の生徒だけじゃないのよ、去年面倒を見ていた二年生と同級の三年生も来るのよ。それにドナが混じっているの、ドナの質問は『リズさん、魔法水が公開されましたね。あれはリズさんが作り出したのですね』なんて聞いてくるの、誰かドナをどこかに連れ出して欲しいわ」

ドナがバレッサの秘密のためにこの学園に来ていることはエマから聞いた気がする。

リズが付きまとわれるのは当たり前である。


「おう、ミーナ大変だなリズの愚痴聞き係か」

エマが薬学科の教室に現れる。きっと私たちと一緒にいたいんだ。


「魔法科のリコのところも大変になっていたぞ」

「リコのいるとこ事件有り」

ペネロペが茶々を入れる。


「まあ、それは認めよう。事件はリコが魔石の説明をした時だな」

以前、魔法省の講師ドカラを訓練所で相手して時のように、エマからその時の実況が話された。


「では、始めるのです。今日は、魔石についてなのです。魔石は魔獣から取れるのです」

リコから魔石についての説明が始まった。


「魔石は魔獣の中にあるのです。魔石はマナを吸収し魔力変換をするのです。そして蓄えて機能があるのです。魔力は魔石の数倍のエネルギーを持つのです」

リコの言い回しをエマは真似する。


「使い終わって、魔力のカラになった魔石にマナを入れると、魔力が復活するのです。マナを使える人は魔石の魔力を復活できるのです」

エマの語りは熱を帯びる。しかし、何かリコはとんでもないことを言ってないか


『魔石を山芋と一緒に擂ると魔力水になるのです』

何なんだそれは。


「人の魔石は確認されていないのです。魔石は内臓の一種だと考えるのです。人の場合は魔石でなく、内臓の一部が魔石の役割をしているのです」

これも何なんだ。


「おい、そんなこと、今まで誰も言ってないぞ。出鱈目な授業をするんじゃない」

講師イオタだ。教室の後ろで聞いていたが、突然怒鳴ったそうだ。


「出鱈目ではないのです。先日、バレッサ製薬商会から発表されたのです。きちんと検証されているのです。」


「魔法省に言って確認してくる」


講師イオタが帰ったので事件は終わった。

講師ドカラに続き、講師イオタをへこましたようだ。


「リズ、リコの言っていたことは本当なのか」

私の横でエマの熱演を聞いていたリズにエマが問う。


「ええ本当よ、バレッサから正式に発表されています」

「ねえリズ、バレッサのスイーツ店でやってた氷づくりは発表したの」

「ミーナはあの店でバイトしていたから氷づくりは知っているのね。でも、あれは秘密にしていないってお店で聞いてなかったかな」

聞いた気もする。


「氷づくりは、私が王都に来る前、旅の途中で寄ったナーマムでサリーとサニーに教えてるの。二人がバレッサに入って、バレッサが氷の作り方を知ったのね、だから秘密でも何でもないのよ」


こうして一学期の授業は順調に進んでいった。


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