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31・リズとリコの授業内容です

リズは一年生の薬学科授業担当だ。講堂で行われる全科合同の一般基礎教育も担当した。

ほとんどリズ一人でやっているみたいだが、たまに時間が空くと薬学科の教室に戻ってくる。


「あー、ここがいいな、ここは落ち着く」

椅子に座り背伸びをしていた。


「ねえ、ミーナ聞いてくれる」

私はリズの愚痴を聞くことになった。


「先生達って嘘つきなの。私はね教壇の横で先生の補佐をすると思っていたのよ。そうしたら『リズさんお願いします』って言うと教室の後ろに行ってしまったの、立って聞くのかと思ったら椅子が用意してあって、初めから私に丸投げするつもりだったのよ」

リズは早口でまくし立てる、そして愚痴は続く。


「生徒もね、私の評判をどう聞いてきたのか何でも聞いてくるのよ。『リズ先生、この薬の作り方が、良くわからないのです』って教科書をよく読めば書いてあることや、『リズ先生、どうしたら、薬草のマナを感じることが出来るのですか』これなんか『自分のマナを、薬草に流し込んで感じるのよ』としか答えようがないじゃない。とにかく大変なんだから」


私たち三人には丁寧に教えてくれた。マナを覚えた後も私にはいろいろ教えてくれる。

よかった、こまないときに教われて。


「それにね、自習時間がもっと大変なの」

リズの愚痴は続くようだ。


「教室に来るのが一年の生徒だけじゃないのよ、去年面倒を見ていた二年生と同級の三年生も来るのよ。それにドナが混じっているの、ドナの質問は『リズさん、魔法水が公開されましたね。あれはリズさんが作り出したのですね』なんて聞いてくるの、誰かドナをどこかに連れ出して欲しいわ」

ドナがバレッサの秘密のためにこの学園に来ていることはエマから聞いた気がする。

リズが付きまとわれるのは当たり前である。


「おう、ミーナ大変だなリズの愚痴聞き係か」

エマが薬学科の教室に現れる。きっと私たちと一緒にいたいんだ。


「魔法科のリコのところも大変になっていたぞ」

「リコのいるとこ事件有り」

ペネロペが茶々を入れる。


「まあ、それは認めよう。事件はリコが魔石の説明をした時だな」

以前、魔法省の講師ドカラを訓練所で相手して時のように、エマからその時の実況が話された。


「では、始めるのです。今日は、魔石についてなのです。魔石は魔獣から取れるのです」

リコから魔石についての説明が始まった。


「魔石は魔獣の中にあるのです。魔石はマナを吸収し魔力変換をするのです。そして蓄えて機能があるのです。魔力は魔石の数倍のエネルギーを持つのです」

リコの言い回しをエマは真似する。


「使い終わって、魔力のカラになった魔石にマナを入れると、魔力が復活するのです。マナを使える人は魔石の魔力を復活できるのです」

エマの語りは熱を帯びる。しかし、何かリコはとんでもないことを言ってないか


『魔石を山芋と一緒に擂ると魔力水になるのです』

何なんだそれは。


「人の魔石は確認されていないのです。魔石は内臓の一種だと考えるのです。人の場合は魔石でなく、内臓の一部が魔石の役割をしているのです」

これも何なんだ。


「おい、そんなこと、今まで誰も言ってないぞ。出鱈目な授業をするんじゃない」

講師イオタだ。教室の後ろで聞いていたが、突然怒鳴ったそうだ。


「出鱈目ではないのです。先日、バレッサ製薬商会から発表されたのです。きちんと検証されているのです。」


「魔法省に言って確認してくる」


講師イオタが帰ったので事件は終わった。

講師ドカラに続き、講師イオタをへこましたようだ。


「リズ、リコの言っていたことは本当なのか」

私の横でエマの熱演を聞いていたリズにエマが問う。


「ええ本当よ、バレッサから正式に発表されています」

「ねえリズ、バレッサのスイーツ店でやってた氷づくりは発表したの」

「ミーナはあの店でバイトしていたから氷づくりは知っているのね。でも、あれは秘密にしていないってお店で聞いてなかったかな」

聞いた気もする。


「氷づくりは、私が王都に来る前、旅の途中で寄ったナーマムでサリーとサニーに教えてるの。二人がバレッサに入って、バレッサが氷の作り方を知ったのね、だから秘密でも何でもないのよ」


こうして一学期の授業は順調に進んでいった。

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