トール②
バシャッと言う冷たい感触と共に意識を覚醒させた。
王場の謁見の間ような広間に居ることを瞬時に認識し手早く身体の状態を確認した。
右足の微かな痛み。両手は後ろ手で固定されている。
「がははは!ようこそ俺様の城へ!」
玉座に座りながら手に持った槌で自身の肩を叩いている。
「トールの街だったんだね。。。」
「そうだ!古き友、常勝の神よ!」
「にしてもツッコミ所多いけど手枷外してくれる?」
ボクは苦笑いしながらトールの顔を苦々しく見詰めている。
トールはさっと手を上げると呆気なく手枷を外してくれた。
「何で、ボクにこう言う仕打ちをしたかまずは説明してくれるかな?トール」
「面白そうだからだ!」
「。。。」
ボクはため息を吐きながら、右足を確認してみた。
既に適切な手当ては済んでおり感覚的に少し捻っただけだろう。
これなら多少は難があってもなんとかなる。
「まぁ。茶目っ気が多くて傲慢なのは昔からだから良いけど、迎えまで寄越してボクに何の用なのかな?」
微かな笑みを浮かべながらトールの真意を知るために見抜いた。
「なぁに!大したことは無い!ただの我が国の滅亡の危機と言うだけだ!がははは!」
『昔からコイツはバカだったなぁ。。。』
ボクはため息を軽く吐きながらトールへと真剣な目を向ける。
「期間と状況は?」
「がははは!話が早いな。襲撃されるのは今夜の深夜だと思う。状況としては敵のアジトは判明してるが、何をしようとしてるか分からない状況だな」
「打った手は?」
「ん?アジトを潰し回ったが効果の是非は無いな」
「。。。分かってると思うと君を消せる戦力を用意できると言うことだよ?」
「あぁん!?」
トールの槌から雷を四方に弾け飛ばし怒りを露にしてる。
『。。。昔から変わらないな』
「んで、協力するよな?」
「断れば?」
「共に逝こうぜ!」
ボクへの退路はあの時の宿の時しか無かったみたいだ。
ボクは近くの兵にも聞こえるように地図と今までの情報を集めて貰うように指示をした。
「王国ぶりの常勝の神の力のお披露目だな」
がははは!と笑いながらバカ、、、トールは高笑いしてる。
街の規模で王様気取りなのは相変わらずかとため息を吐きながら真剣な表情をトールに向けた。
「地理と戦況、空いての情報とこちらの戦力を」
ボクは端的にトールに伝えるとトールはボクの横に歩いてきて手を伸ばしてきた。
「がははは!よろしく頼むぞ!我が古き友よ!」
手を握り立ち上がるとトールの肩を借りて家の半数の敷地を使った謁見の間を後にした。




