ヘル②
ボクは兵舎にたどり着いた。
現状の説明を聞いて芳しくないのを瞬時に理解した。
もしボクの到着が後1週間早ければ、または相手の襲来が1週間遅ければ、、、
ボクはあらゆる手段が封じられている事を感じていた。
「すまない。。。」
ヘルは難しい顔をしてるボクの表情を読んだんだろうと思う唐突に申し訳なさそうに謝罪をしてきた。
「やはり」
ボクはその口に手を押し当てて続きの台詞を禁止た。
ボクは地理を頭に入れながら手紙と獣について考えた。
獣の動向がおかしいとと言う点と手紙と言う点、、、これを結びつけるのはビーストテイマーが首謀者であると言うこと。
そこまでは良い。
問題は近隣に大規模の森があると言うこと。
防衛戦をしてもきっと無理な戦力を割かず、攻撃を昼夜問わずにしてくるだろう。
襲撃を受けている集落に貿易に来る行商人も来なくなる。
領主への救援も妨害されるだろう。
行商人から不信が領主に届き行動に起こすにしても吟味の上だろうから半年後、、、
半年も持ちこたえる戦力も備蓄もこの集落にはない。
それならいっそ単騎突破可能なヘルを領主に向かわせる、、、いや、最悪の選択肢だ。
ヘルを失ったのを知ったビーストテイマーは全兵力を用いて集落を落とすだろう。
怖いのはあくまでもヘルと言う集落の英雄の存在だけ。
だから、奇襲ではなく回りくどくても脅迫を使ったのだ。
きっとヘルの事だ。脅迫を受けた直後に領主へ馬を走らせただろう。
それでも現状が変わってないのは首だけが帰ってきたのではないだろうか。
絶望と恐怖を与えるなら有効的な手法だから、、、
「すまない。。。」
もう一度ヘルは謝っている。
頭を悩ませてるボクに気遣ってるんだろう。
「やはり。。。君だけは」
ヘルが次に何を言うかは分かっていた。
だから制止した。
方法はある、、、
残酷な方法が、、、
「1つだけ、、、1つだけ現状の盤面をひっくり返す事が出来る方法がある」
ヘルはパッと顔を笑顔を向けた。
『ボクはまた。。。』
「どんな策なのだ!?希望があるならそれにかけてみたい!」
「分かった。。。」
ボクは作戦の内容をヘルに話した。
簡単だ平原にヘルを残し獣討伐をしてもらうだけだ。
単なる獣なら何匹、集団で来ようともヘルなら一掃出来る。
その上で森に隠れてると思われるビーストテイマーを残りで討伐する。
至極簡単な作戦だ。
「うむ!それで皆を守れるんだな。私はただ時間を稼げば良いんだな。さっそく皆に」
「。。。ボクもビーストテイマー討伐に出向く。本当に1人で獣を相手にすることになるんだ」
「おぉ!!常勝の神も前線に出てくれるのか?心頼もしい!なぁに任せてくれたまえ。私、ヘルは100位までなら獣を止めるだけは出来よう」
『ごめん。。。』
ボクは小さく心の中で思うと準備を始めた。




