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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
14回目の偽アカシックレコードの世界=修正された虚構の世界編
90/100

Chapter8


 文化祭が近づいてまいりました。

 体育祭は春にやったらしい。

 運動系のイベントは一月末に球技大会があるんだとか?


「ふふん♪」


 鼻歌混じりにルンルンで階段を降りていく。

 最初はきつかった階段も軽々と昇り降りできるようになっちゃった。

 体育の授業のおかげで体力ついてきちゃった?


 運動する習慣をつけるって大事なの。

 いや、授業だから習慣というか強制というかアレ?

 んまぁ、細かいコトは気にしないない。


「ちなっちゃんのご機嫌なワケを当ててしんぜよう」


 むむむ。

 眉間に皺寄せるミクちゃん。

 さっき直したはずのリボンが緩んでいらっしゃるし。

 もしかしてわたしが直したものを元通りに?


「当ててみんしゃい」


 帰ってから飲む缶ビールがサイコー!

 って当てられるワケないし。

 あ、未成年は飲んじゃダメだぞ。

 わたしはなんてったって23歳だし。


 最近、本当に自分が女子高生なのカモって思うようになってきたの。

 23歳じゃなくて17歳。

 だとしたらたーちゃんに怒られちゃうなぁ。


「朝の占い結果がめっちゃよくて、今日一日が超ハッピー」

「そうなの?」


 そうだったの?

 今日一日はまあそれなりにそれなりだったし?

 いつも通りっちゃいつも通りだし?


「ちなみに何座?」

「8月25日生まれの乙女座! ミクちゃんは? 3月9日?」

「そんなベタなことあるか!」

「へへっ」


 占いは良い時しか信じない派だケド。

 ミクちゃんは何チャンネル派なんだろう?


「乙女座りょー。明日から見ておく」

「たすかるー」


 見てくれるなら信じてみよう。

 あとスルーされたけどミクちゃんの誕生日いつ?

 やっぱり3月9日?


「私のも頼みます」

「オーケーオーケー」


 あれ。

 ニコちゃんもこれから帰るの?


「ニコちゃん、部活は?」

「今日はお休みです。家で練習します」


 何気に帰り時間かぶるのって初めてカモ。

 お休みならこの前ミクちゃんと行ったクレープ食べに行こうよぉ。


「そんなこと言っちゃって。デートでしょう?」


 ミクちゃんがニコちゃんの脇腹を小突く。

 デデデ?

 デート?


「デートぉ!?」


 すっとんきょうな声が出ちゃいましたわね。

 周囲もびっくりしてこっち見てますわね。

 失敬失敬。


「ちょ、ちょっとちなっちゃん」


 でもさぁ!

 だってだって!

 聞いてない!

 聞いてないし!


「ミクちゃんも!」

「お二人さん付き合ってるのではない? ウチの勘違い?」


 誰よ!

 一体誰なのよ!

 誰だよニコちゃんのかれぴっぴ。


「そういうのではありませんから!」


 顔真っ赤にして取り乱しているのがそれっぽい。

 あーあ。

 そういうコトなら仕方ない。


「今から一緒に! これから一緒に殴りに行こう!」


 ね、ミクちゃん。

 ニコちゃんのかれぴっぴを殴りに行くぞ。

 丸太を持ってもイイぞ。


「いつ出発する? オレも同行する!」


 急に乱入してくる宗治くん。

 どこから湧いてきたし。

 きのこかな?


「最近さ! まさひとが野口さんとこそこそ話してるから! オレ仲間ハズレで悲しいよ!」


 フーン?

 それ絶対知能レベル的に会話に混ざれないと思われてるヤツじゃない?

 宗治くんがアホすぎるのが悪いし。

 諦めたほうが身のためだし。


(雅人くんとニコちゃんかぁ……)


 ははーん。

 なるほどなるほど?

 2人とも亡くなっているという歴史上の事実を除けばまあお似合いのカップルじゃない?

 亡くなっているケド復活してるからいいの?


「べ、別に仲間ハズレにしていているわけではありませんよ!」

「だったら話に混ぜてくれ! 頼む! この通り!」


 食い下がるなコイツ。

 土下座しても無理なもんは無理じゃない?


「いやいや宗治くん。2人の時間を邪魔せずに引き下がるのがベストオブベスト」

「どうして!」

「人の恋路を邪魔するやつは馬に蹴られる、という定説」


 ちなみに雅人くんはクラスの文化祭実行委員に巻き込まれて教室でなんか作らされてる。

 我がクラスの文化祭の出し物を決める会議を聞き流しながらテキトーに電子メモパッドに書いていた落書きに実行委員が気付いてしまって、そのまま採用されてしまった。

 トーク力以外は全てのスペックがぶっ飛んでいる博士なだけある。

 神佑大学の別館に個人の研究室を持っちゃうわけだよ。

 歴代で最年少の教授じゃなかったっけ。


「勝手に盛り上がらないでもらえます!?」


 あ。

 ニコちゃんが怒った。

 顔を真っ赤にしてツカツカと校門に向かって行く。

 ごめんてー。

 ごめんってー。


「わたしは全力で応援するし! お似合いな気がするもの!」


 追いかけるわたし。

 まあちょうど帰るところだったし。

 行く方向一緒だもんね。


「そういうのではありませんから!」


 ムキになっちゃってもう。

 かわいいなあもう。

 気付いてなかったわたしはなんて鈍感なんでしょう。

 でも、わかったからには二人の背中を押すしかないじゃない?


「こういうところから恋が始まるんじゃないの?」

「知りません!」





【愛は恋より出でて愛より酸っぱい】


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