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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
13回目の偽アカシックレコードの世界=虚構の世界編
75/100

Re:「涙は追いつけない」



 天平先輩に引っ張られるがままにオーサカ支部へ戻ってきたおれ。

 腕時計は元通り。

 まあ、おれが解除したんで。


「ようわからんけど、あのまんまやとあたしはくたばってたから結果オーライやろ」


 せやな。

 仕組みがよくわからないからこその“能力”だし。

 深く考えないほうがいい。


「帰ってきたばかりで悪いけど、ちょうど本人も来とるから、オーサカ支部の新しいメンバーを紹介しようかな」


 築山はおれの時も前日になって連絡があったと話していたが、今回も急すぎやしないか。

 おれには一切話が来なかったな。

 一番の新入りだからか?

 気配すら感じなかった。


 築山が「美華ちゃん!」と呼びかけると、導と談笑していた制服姿の女の子がひょこひょことこちらにやってきた。

 紺色のブレザーに千鳥格子柄のプリーツスカート。


「こんにちは。わたしは白菊つくもではなく、白菊美華です」


 ……は?

 なんで?


 本来ならばここで仲間入りするのは白菊つくもだ。

 親玉の白菊美華ではない。


「篠原さんって、一度読んだ本の内容は全部覚えてしまうような能力をお持ちですか?」


 おかしい。


 どこで間違えた?

 どこかで間違えるところあった?


「7割は合ってましたよ。許容範囲です」


 白菊美華はにっこりと微笑んだ。

 彼女がおれに手を差し出すと、周りがじわじわと暗くなっていく。


 見慣れた空間に闇が浸食していき、天平先輩も導も築山もキャサリンもその闇に飲まれてしまった。


「14回目へ移行する前に13回目の復習をしておいたほうがいいかなと思いました。この時点までで問題なさそうなのでテストは終了です」


 おれは試されていた?

 ってことだよな。

 たぶん。


 偽の“アカシックレコード”の内容を覚えているかどうかを。

 7割ってことはわりと覚えてるもんだな。


 まあ、テストならテストと開始地点で伝えてほしかった。


「では、1ページ目へ行きましょう。篠原さん。2022年8月26日へ」

「ちょっと待った」


 この13回目は。

 おれの主観ではここで終わりになってしまった?


 12月23日で?

 24日以降は来ないのか?


 あと、おれはどういう扱いになるんだ?

 白菊美華から挨拶された瞬間に死?


「2022年8月25日を見たいですか?」

「一応、あるにはあるんだ?」

「ありますよ。あなたの見える世界だけが“正しい歴史”と勘違いしないでください。本を閉じても、本の中の世界は動いています」


 まあ、そうか。

 今のおれは、途中で本を読むのをやめてしまったようなもん、ってこと?

 読むのをやめて、1ページ目から読み直そうとしているのか。


 14回目。

 今度こそ、おれはありとあらゆるバッドエンドを回避するヒーローとなる。


 ……というか、今回、この強制終了がなければ結構いい線いけてたんじゃね?


 そうは思わんかね。

 白菊美華さんよ。


 お前。

 もしかして。


 うまくいきそうだったのを切り上げさせた……?








【エピローグで終わらない】



「バレちゃいました?」


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